生きるための選択 ―少女は13歳のとき、脱北することを決意して川を渡った
- 辰巳出版 (2015年11月20日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
- / ISBN・EAN: 9784777816095
感想・レビュー・書評
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普段、メディアを通して見る北朝鮮という国と実際、生まれ育った著者を通して見る北朝鮮。内情は想像を絶するものだった。これは是非、たくさんの人に読んでほしい一冊。
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脱北者の声を聞いてみたいという興味本位で軽はずみだった。時代は2000年を過ぎた北朝鮮。著者である彼女は、未だに20代。まるで文革の頃の中国かと思うくらい、未だに、そのような状態なのか。戦後の引き揚げを彷彿させるような、脱北における悲惨な経験。星何個で評価できるシロモノではない。初めて、著者の謝辞まで感情移入して読んだ。
生きるための選択。脱北もそう、亡き父が選んだ闇商売もそう。娘を守ってレイプされた母。アダルトチャットで金を稼ごうとした事も、最終的には韓国に辿り着き、テレビ出演で姉を探そうとした事も。
壮絶なノンフィクション。パク・ヨンミは、世界を変える重要な証言者の一人だ。 -
私は小学生の頃、共産主義者の兄の影響で、朝鮮中央放送の日本語放送を良く聞いていた。本当に北朝鮮は、この世の天国と信じていた時期がある。
その後、それは全くの嘘であると知って、少なからずショックを受けた。大人になったら、この国を自分の目で見たくて、旅行に2回行った。最初に行くときは、無事に帰ってこれるのかという不安、この国にお金を落として来ても良いのかというためらいもあったが、好奇心が勝った。
二回目も、どうしてもマスゲームが見たくて行った。
後半で、筆者が洗脳から解けて、世界に注目されるようになるまでの変化が告白されているが、それを読んでいる途中で、何度も表紙の写真を眺めた。
目が印象的だ。悲しみに沈んでいるような、救いを助けているような目だ。でも、視線は定まっているような目をしていると感じる。
北朝鮮は、数年のうちに崩壊すると言われ続けて来たが、まだ、体制は維持されている。この本を読んで、情報統制、思想統制、相互監視により、内部崩壊を防いでいる状況には、変化はないのだと感じた。 -
たった今、読了。
この本を読む前に、書店等でパク・ヨンミさんの顔は見ていた。キリっとして、意志の強そうな表情・・・、というのが印象だったが、今は改めて表紙の彼女を見つめているが、もう全然違う。命をかけて家族のために、自分のために生きてきた、そして今も命をかけて人権運動を行っているその生き様が顔の表情の中に神々しさを湛えているように感じる。
人はそれぞれに命に運命を抱きながらこの世に生を受け生きていく、ということを「凄い本」を読むたびに実感すると同時に、自分の生き方を再考させられる。 -
4.0知らないと言うことは、人権の存在さえ気づかない悲劇を生む。狭山事件の石川さんとも重なる。人間は順応はできても、機械にはなれない。人の命の重さは全て同じである。そう思う。世界は変わらなければならない。
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壮絶だった。
自分の好きなことがあって、好きなことが出来ることがどんなに幸せなのかと思った。
おなかいっぱい食べられること、幸せだと思った。 -
面白かった
自分のお腹の調子が悪く空腹感をあまり感じない時期に、『死ぬほどお腹が減った状態ってどんなか知りたい』という気持ちから手に取った。
食べるものが無くて山で虫をとって食べたとか、道で亡くなってる人をよく見たとか、想像以上に厳しい暮らしをしているんだなと思った。
北朝鮮は今後どうなっていくんだろう。
もっといろいろ知りたいと思った。 -
東2法経図・6F指定:289.2A/P23p/Muranushi
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本を読んでいる最中に何度も涙が出た。彼女が命をかけて自由を手にし、命の危険を冒してまで真実を伝えようとする姿に感動した。この本を読んで社会主義と自由のどちらが悪でどちらが善だとははっきり言えないと思った。勿論彼女の母国で起こっていたことは非人道的であったが、自由を手にした時彼女が混乱したように、自由は全ての責任を自分で負い、選択肢も自分で考える。常に頭を働かせている。自由がなければ考えることもなく、選択することもないから、そっちの方が楽だったかもだなんて思うこともあるだろう。しかし彼女は自由によって努力すれば叶うということを知った。自由がなければ努力してもしなくても関係ないことだからだ。何も知らなければ社会主義の国で生きていることが不自由だとは思わない。しかし韓国という自由ではあるが競争の激しい社会で、また新たな困難の中で戦わなければいけない。北朝鮮へ残った人々も、脱北した人々もどちらが最善だったかなんて、その人にしか分からないと思った。
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北朝鮮での過酷な少女時代のことをここまで再現するのはすごく辛かったと思う。文章だと何があったか記述されてるにすぎないけど、これを事実として経験した人がいることが信じられない。
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