すべてを失くして 内藤ルネ自伝

著者 :
  • 小学館クリエイティブ(小学館)
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778030131

作品紹介・あらすじ

昭和の少女文化をリードし、今再びブームとなっている内藤ルネ。生い立ちから仕事裏話、中原淳一らクリエイター達の思い出、転落の日々、同性への愛について語る初の自伝。今夏、東京・弥生美術館で回顧展も開催。

感想・レビュー・書評

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  • 日本のカワイイを最初に作った人、内藤ルネさんの自伝。
    強い、1本筋の通った美意識、時代のかなり先を行く審美眼。ご自身のことを「おへちゃ」と言いながら、さりげなくモテたお話を謙遜気味ながらかなり沢山ぶっ込んでいる。
    金子國義やコシノジュンコはじめ、おうちが好きな「クローゼット・クイーン」を自称するも華やかな交友関係。
    強いこだわりと自己愛、同時に相反する感情を持ちながら、時代的にもそのセクシュアリティもあり苦しんだり、迷ったり、その混沌と、尽きない好奇心、「どうしたらみなさまに、夢色ショックを差し上げられるか」と四六時中鵜の目ルネの目で探しているようなサービス精神が彼の素晴らしい作品を生み出す原動力になったのかなと思った。
    内容はなかなか赤裸々で想像を超えていたけれど読み応えがあった。

  • 2005年の弥生美術館のお茶会に参加した折、サインと為書を頂いた。とても上品な方で20歳そこそこのわたしの質問にも丁寧に答えて下さったのを覚えている。これまでずっと読まなかった理由は、たぶん自伝が苦手だったから。ルネさんのこの自伝は、ご自身の持つ事情ゆえに一部激しい表現がありながらも、常にファンを楽しませたいというポジティブなパワーに満ちていて読んでいて引き込まれた。平成に生きるわたしが昭和を垣間見れるという意味でも貴重で、真摯なルネさんの姿勢に頭が下がるおもい。ルネさんのイラスト、ずっと大切にします。
    2011/08/02

  • 心にボーイを住まわせて、心が落ち込んだときは彼らに逢いにいきましょう・・・的な部分に激しく共感できます。いつまでも素適なボーイたちに恋ができる魔女になりたい。

  • 色々凄いことをふつーにポロポロ仰るルネ先生
    ほんとに素朴なお人柄なんだろうな
    憎まれ口叩きあいながら生涯を共に出来るトンちゃんとのパートナーシップもすてき
    ルネ・ドール可愛いいい
    「薔薇族」の表紙であった裏表紙もいいよ〜


    「はっきり申しましてね、淳一先生は、私に気があったの。
    〜略〜
    いわゆるセクシーな目で私を見てらしたというのに、これっぽっちも気がつかなくて。
    トンちゃんと知り合ってから、淳一先生に言われました。「ルネくん、ルネくんの好みはいま、あの人に決まったのね。」
    〜略〜
    ただ、先生とはじつはそれまでにいろいろとあって……。ご家族がまだご存命でいらっしゃるので、ここではどうしても書けませんけれど……」



    なにがあったんだよおぉぉぉ
    ここまで書くならぜんぶ言えよ!ルネ!!
    てか淳一のキャラクター、私のイメージとちがいすぎ!!
    「うんと短い白のショートパンツに、パイル地で出来たブルーとグリーンの横縞の半袖」ってどんなの!?
    奥方と間違えられるとかどんだけ女顔?

    そしてお互い一目ぼれした男の子「レモン君」て……!ルネすげえ

  • 悩んでる時って自分の中の神様に、訊きたくなる、答えを求めてしまう。そんな自分の中の神様のひとり、ルネちゃんの本を悩んでた時に読んだ。読んだらチェンバロの音がきこえてきそうな気がした。スピードを凄く感じた。映画好きやったんやなぁ。

  • 地元が生んだ天才。なのですがこの質実剛健が幅を利かす街で、しかもあの時代では、さぞや生きにくかったろうと思われ・・

  • カワイイものって時代をぼかんと超える。

  • 生い立ちから修行時代、絶頂期からどん底に、そして復活。波乱万丈の人生をルネさんとパートナーである本間真夫氏がつづる。中原淳一をはじめ多くのアーティストとの交遊など、興味深いエピソードでいっぱい。ルネファン必読。(小学館)

  • 60年代に一世を風靡したデザイナーの聞き書きによる自伝。登場する人物たちの豪華さとサブカルチャーの内幕。そして現在にいたるまで。率直な語りとつらぬかれる美意識が印象的。

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著者プロフィール

1932年生まれ。1952年、中原淳一に呼ばれて上京、ひまわり社に入社。1954年『ジュニアそれいゆ』創刊とともに主要メンバーとなり、イラスト・人形を掲載。この頃から、『りぼん』等少女雑誌各誌で口絵・付録・イラストを手がける。主にこの初期の作品が2002年頃からブレイク。

「2015年 『内藤ルネ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

内藤ルネの作品

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