百年の恋 (ショコラ文庫)

著者 :
  • 心交社
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本棚登録 : 74
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778113797

感想・レビュー・書評

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  • 百年前のご先祖の悲恋からはじまるロマンス……



    といったら、どんなハーレクイーンだ、って感じですが、
    いい感じに王道を消化していますので安心して読めます。
    疲れたときの清涼飲料水というような印象のお話に仕上がってます。
    なので、じっくりどっしり構えて読みたいときには物足りない。
    丁度病気療養中に読んだので、ほっこり幸せな気分で読了。
    そしておまけのペーパーと書き下ろしがいいですね。

    英国貴族と日本の庶民の価値観の違いをうまく表現してます。
    それがすれ違いの最大の原因なわけですが、いつもBLの攻様に
    対して思うのは『とりあえず人の話聞けよ』ってとこ。
    落ち着いて人の話聞いてりゃ、こんな分厚い文庫にならずに
    100Pで終わってるような内容なんですが、このあーだこーだ
    のしょうもない話が安心して読めて楽しかったです。
    初読み作家さんですが。文章も癖が少なく読みやすかった。

  • (あらすじ)
    百年前の先祖と英国貴族の悲恋に憧れてウィンベリー伯爵家を訪れた高木戸 凛は、当主のヒュー・マーカスにいきなり財産目当ての詐欺師呼ばわりされる。実は伯爵家には、高木戸家の子孫が訪ねてきたら財産と屋敷を譲るべしという遺言が残されていた。凛が否定しても、彫刻のように端正で冷たく頑固なヒューは聞く耳持たず、凛は館に囚われる。しかもヒューの弟の企みで媚薬を盛られた凛は、色仕掛けで伯爵家を籠絡するつもりなのだと誤解され、激怒したヒューに抱かれてしまいーー。時代を越え惹かれ合う運命のロマンス!

  • memo: ペーパー、イラストカード

  • 高尾さん初読み。お伽話的な展開を、説得力のある文章で丁寧に書いているのに驚き。主人公も攻もそれぞれちゃんと芯が通っていてキャラとして非常に好感触で、え?これ本当にBLになるの?って思っちゃいました。
    苦境に立たされた主人公が、本当の自分の目的をわかってもらおうと攻と攻の妹相手に頑張るところなんて、読んでいてとてもワクワクしました。
    ただ、だからなのか、BL展開がいささか唐突に感じられたみたいで。そうだ、これBLだった…となぜかガッカリしてしまった(笑)それぐらい序盤の流れは良かったです。
    物語の背景をしっかり楽しめた分、恋愛面でのきっかけや収束が良くも悪くもBL的で、そこのところが個人的に引っかかってしまいました。けれど、元がしっかり書きこまれた物語なので、BLの王道展開が好きな人はたまらないかもしれません。

  • ウィンベリー伯爵家当主ヒュー×帽子デザイナーの凛。
    百年前のご先祖様の悲恋から始まるロマンス。王道ですっごく私好みでよかったです!
    凛が初めてヒューに抱かれるところから館に連れ戻されるまでの一連のくだりがすっごく切なくて萌えました。
    最初は敵意に満ちた冷たい態度だったヒューが、誤解を解いたあとは優しくなるのにニヤニヤしました。傲慢で捻くれてて意地悪でわかりにくいけど、そんなところもたまらないです。
    凛はいきなり訳も分からない敵意を向けられたにも関わらず、ひとつひとつ丁寧に誤解を解きほぐそうとする姿に好感を覚えました。その後ヒューに感情を爆発させてからは色々な表情が見られてとても可愛らしく愛おしかったです。
    ふたりのやりとりもとてもよかったです。どこまでも冷静で隙がないヒューが最後に焦れたように凛に許しを乞うところがもう!そのあとすぐ仕返しされますけどねー。
    ヒューとアリシアの兄妹のやりとりも楽かった。

  • なんというか…もったいない。切なくもあったんだけど読み進めるにつれて、徐々に冷めていく…(T-T)
    頑なに受けの主張を否定的に捉えていたのに、いきなり嫉妬?ともつかない感情で受けを抱くの?そして、出会ってから衝突ばかりしてきたのに、一線を越えただけでそれこそ百年の恋をしてきたかのような情感が安っぽく感じられた。
    攻めの心情をしっかり描写できていたら面白かっただろうな…もったいない。

  • あとがきにあったけど確かに高尾さんには珍しい攻だったかもと思いました。というか自分で挙げてた普段書く攻に吹いてしまった(笑)
    ああ言えばこう言うの屁理屈の、でも正論の、お貴族様。常に声を荒げず紳士然と、でも見下している。それはまぁ理由があるし最初から描かれてるんですが、すごい頑なさだったなーと思いました。よく受はこころ折れなかったなぁ。話を聞いてもらう為に。一度騙されると、しかも甚大な責任を負ってるから仕方ないんでしょうけど読んでるこっちがこころ折れそうでした(笑)自分に非はないのに責められ続けるって読んでてもきつかったです。更に追い打ちのあの場面は可哀想でぽろっと。その後ついに爆発した場面も泣いてしまいました。
    貴族と普通の日本人じゃ価値観が違い過ぎて、どうやったって解り合える事はないんじゃないのかなーと前半思ってて、だから後半もそうなんだろうと思って読んで受同様憤ったり哀しくなってたから、後半は実はってのが最後明かされた時にそうだったのー?てなりました。そりゃ誤解するわ。ちゃんと説明してくれればいいのにね!まぁそれどころでない、先に危険除かなきゃってのは解りますが。
    上でも書きましたが、途中から攻は受に惚れてるっぽいのに言ってる内容が価値観が違いすぎて、受ももしやと傾きかけては冷水浴びせられるの繰り返しで、やっぱり価値観違うと無理なんだよと思いながら読んでました。もう残りページ少ないよ!てところでも、あれ…?いややっぱこの人おかしいよ!をやってたのでヒヤヒヤしました。受もそこは都合よく聞き流して落ちたりはしないのね(笑)アイデンティティに関わる事だしね。そして恋愛も、諦めたら終わりってやつだなぁと。お互いの根気強さで辿り着いた話でした(笑)どっちも粘ってた。解りあうために。
    書き下ろしは本編がそんなだった分攻がすごく情熱的で良かったです。あまー。封入SSも!元々受は恋愛欲が薄かった分、攻のがやきもきしそうですね。というかしてたね!しかも独占欲強いとなれば。

  • めっちゃ感情移入して、ガーガー泣いた。続編のペーパーもよかった。

  • ひもになったとしか思えません。

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著者プロフィール

高尾理一 Riichi Takao
コミカライズというご褒美のターンが回ってきた! 
歓喜や感動、いろんなものが溢れでてきて止まりません。続きが気になる方は小説にて読めますので、よろしくお願いします。

「2019年 『天狗の嫁取り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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