- Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
- / ISBN・EAN: 9784778115074
作品紹介・あらすじ
『三島冬至様、お迎えに上がりました』突然目の前に現れた二人組の死神にそう告げられ、大学生の冬至は自分が死んだことを知る。最後に一つだけ願いを叶えてくれるという死神の言葉に冬至が選んだのは、死ぬまでの人生のやり直しだった。自分が居なくなった後の、恋人・椿武彦の苦しみを想像すると辛い。恋人にならないよう、出会った頃の記憶を頼りに再び人生を送る冬至だったが、己の取る行動が尽く裏目に出てしまい-。
感想・レビュー・書評
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冬至の気持ちを思うと泣けて泣けて仕方なかった。
椿を悲しませたくないがために出会わないように試行錯誤。
椿目線のところも泣いた・・・
CDも聞いたし、これは読むべき作品だと思う。
オチはわかりやすい(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久々に泣きそうになった!
死神がどうのって話を先に聞いてたからファンタジーかーと期待してなかったから余計によかった!
いやー、よっちんが興津くん大好きすぎてたまんなかったね!
わかってるけど離れられないっていうか、突き離せないっていうか。
友達もイイコたち過ぎてちょっとあれだったけど。
でもその辺引いてもよかったなー。
2枚目の興津くんサイドの話もよかった!
泣くところまで感情が追いつかない興津くんの心ここにあらずな演技が切なくてよかったなぁ…。
死神の正体にちょっと不満がないわけでもないけどさ!(笑)
私利私欲というか自分勝手というか(笑)。
死神の正体はずっとわからなくてよかったかなぁとは思う。
そして興津くん安定の余韻を引きずらないフリートーク!(笑)
だいたいテンションおかしいからな(笑)。
ボールを7つ集めるネタがよく出てきた(笑)。
よっちんが疲れてるのか結構ローテンションな気がしたけど、興津くんとの対比でそう思っちゃうのかも知れんね。
ホント、40歳に見えないよね…。 -
これがデビュー作という新人さん。
新人賞受賞作というだけあって、面白く読めました。
内容は現代のファンタジーっぽいお話。ハッピーエンドに至るまでの仕掛けは肩透かしをくらったかのようにあっさり書かれているけど、よくよく読み解くと成程というもの。意外な人達の正体で二度びっくりと、隅々まで見事ツボを押さえていてさすが新人賞という感じ。
だけど個人的に良かったのは、キャラクターの造形。
攻めも受けも魅力的で、どうして互いに惹かれたのかが読んでいてとても納得できたのが良かったです。それが物語の芯である、人生をやり直してもまた恋人同士になるという筋に説得力がもてました。
そして、本編もさることながら、二番目の攻め視点のお話も良かった…!こういう結末になるとわかっていても、涙腺がゆるみました。
盛り上がりに対してあっさり目の結末でしたが、それもまた良しといったところ。なんにせよ楽しみな新人さんが現れたものです。 -
いいお話だった。ちょっと泣けた……
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う〜ん?なんかこう…いまいち受け子のイメージがつかまれへんかった…。
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いい話なんですが、そのオチはありなのか!? と思ってしまい少々納得が行きません。
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新人賞受賞作です。どんな作風なのかな?と開拓気分で購入。ところがですね、これが予想以上に読み応えがあって、ぐいぐい引きこまれてしまったんです。
♂同士ということを除けば、どこにでもいそうな大学生の恋人同士の武彦と冬至。
ストーリーは、武彦とのデートに向かう途中で冬至が事故で死亡するところから始まります。自分が死んだことに気付いた冬至は、死神から一つだけ願いを叶えてくれるときいて、もう一度、人生をやり直したいと頼みます。生き返ることはできないんです。再び同じ日の同じ時刻に死ななくてはいけないんです。だったら、なぜ?と思いますよね…
死を扱っていながら、どんより落ち込まない不思議な持ち味。
死神が登場してファンタジーな部分があるせいかと思いましたが、それ以上に青春とか恋愛について深く考えさせられるものがあったからかな…と。まっすぐでピュアな想いが、物語全体にあふれかえっているんですよね。
前半の「イエスタデイをかぞえて」は、冬至視点で彼のやり直し人生が描かれています。外見からは、ただ何となく楽しく生きていただけに見えた冬至ですが、根底には優しさや思いやり、そして強さがあったんだなと、だんだんわかってきます。
独りにしてしまった武彦を悲しませたくないから二人の関係をなかったことにしようと、あれこれ努力してみる冬至が、どれだけ相手のことを愛しているかがわかって、胸に迫るものがありました。態度とはうらはらな想いに、切なくて泣けました。
そして「イエスタデイをひろって」では、武彦視点で冬至を想う気持ちがあふれんばかりに描かれているんです。どうして、どこにも共通点がなさそうな相手をこれほどまでに一途に好きになったのか、やっと腑に落ちました。
素晴らしいんですよ、心理描写が。
武彦の気持ちが痛いほど伝わってきました。そして、もちろん冬至についても、どんどん印象が変化していくほどに。
冬至は男っぽいけど、意外に尽くし型。そして、王子と言われる武彦の実態も、納得の理由ですごくよかったです。
相手に対する深くて純粋な愛情は、他の何物にも代えがたいのだと、つくづく思わされた物語です。
せいいっぱいの愛に、感動しました。
これからも、様々な感動をくれそうで楽しみな作家さんです。 -
泣きまくりでしたねぇ。話の設定もとても凝っていて引き込まれます。死神も出てくるれど、死神も実は・・・、ていう素敵なオチだし、本編は泣けるんだけれど、なんで攻は受に一目惚れしてんの?的なちょっとご都合主義な所があったんだけれど、でも書き下ろしで実は二人の出会いはそこじなかったっていう展開もすごく泣けましたね。だから冬至が思っていた二人の出会いの少し前から人生をやり直すんだけれど、もうその時すでに二人は出会っていて、椿は冬至に会うのを楽しみにしてた!っていう展開。もうねぇすべてがいい!久々に殿堂入りしました!