アジアで農業ビジネスチャンスをつかめ!

著者 :
  • カナリア書房
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本棚登録 : 13
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778201357

作品紹介・あらすじ

日本の農業を救うのは「アジア」だった。メコンエリアに眠る商機を逃すな。肥沃な大地に豊富な労働力があらたなビジネスチャンスをもたらす。

感想・レビュー・書評

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  • 農業はどれだけ機械化が進んでも、基本は労働集約的なビジネスと整理し、
    耕作地が限られ、少子高齢化が進む日本での「Made in Japan」ではなく、
    日本の種苗・生産技術を活かした東南アジアでの「Made in Japanese style」を説く内容。

    日本の一経営体あたりの経営耕作面積は1.1haで、オーストラリアの3,400haは別格としても、
    アメリカの178ha、カナダの211haに比しても極めて小規模。
    アジアモンスーン気候という好条件に恵まれたおかげで、
    小規模ながらも高い収穫率を確保し、なんとか農家の経営が成り立っている状態。

    なお、日本の農業は家族経営が主体だが、これは諸外国でも極めて一般的。
    農業は生産が長期に及ぶため資本回転が悪く、必要労働量も繁閑の差が大きい上、
    収穫量は安定せず、同じ作物でも季節によって価格が変わるという特性を持ち、
    企業運営に馴染まない部分がある。

    問題は経営主体ではなく、農家が農業に対する「経営マインド」があるかどうか。
    日本の場合、零細農家の過半が兼業農家であり、全所得に占める農業所得は15%程度。
    農業がむしろ「従」であり、経営革新に取り組む対象となっていないケースが多い。
    そのため、経営の質を向上させるべく、「農業経営改善計画」認定制度が創設され、
    農家の経営規模拡大、生産・経営管理の合理化を後押ししている。

    農業のバリューチェーンは、大きく次の4つで構成されている。
    ①開発:品種開発・改良、ブランド開発などの「売れる商品」の開発
    ②生産:安定生産を実現するオペレーションノウハウ蓄積
    ③流通:流通コストの極小化(直販体制)
    ④販売:直接取引先の開拓

    差異化を図り、価格競争に巻き込まれないようにするためには、
    「商品力」「販売力」の強化が重要で、後者に課題は多いものの、
    前者においては相応の蓄積があり、きちんとしたビジネスモデルを構築できれば、
    農業は「儲かるビジネス」になる。

    この1つの解がアジア進出で、広い耕作地、低廉な労働力を活用することで、
    価格競争力を高めることができる。進出を受け入れる側も、日本に対しては、
    「商品力」「生産力」の技術移転を期待しており、Win-Winの関係構築が可能。
    海外生産となると流通コストの部分でデメリットがあるが、
    それを補うだけのメリットがあると、本書では整理している。

    なお、本書では進出候補先として「メコンエリア」を挙げ
    進出形態のオプションや、ビジネス立ち上げの工程を紹介。
    最後に、各国での日本人先駆者のインタビューを掲載している。

  • 日本の農業再生の道を狭い国境の枠内だけで考えるのではなく、”興隆するアジアの中の日本”と位置づけることで可能性の幅は飛躍的に広がるという考えの本。
    文章自体の上手い下手は置いといて、アジアと日本の農業の現状は勉強になりました。
    農業は美しく、また農家の人びとも美しいという想いが詰まっています。
    そして、現地の人との人間関係・信頼関係の重要さ、PEST分析の重要さを感じました。
    アジア農業で活躍す日本人の事例が多く載っているのはかなり良かった。
    でも、「アジアの中の日本」と位置づけるのは良いが、「世界の中のアジア」という発想も欲しいと感じた。

    第1章 日本の農業の現状
    第2章 アジアの農業
    第3章 日本とアジアの農業連携
    第4章 アジア農業で活躍する日本人

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