夢を売る男

著者 :
  • 太田出版
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本棚登録 : 3359
感想 : 545
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778313531

感想・レビュー・書評

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  • 出版社が偏屈者を食い物にする話。
    自己顕示欲の強い嫌な奴を丸め込んで、金をむしり取る。
    「ざまあみろ」と思いながら、「あれ自分にも当てはまるの?」と自身を振り返った。
    海千山千の編集者。彼にも夢見ていた時期があり、夢破れたのかもしれない。だからと言って他人の夢を壊しても良いわけではない。夢は売っていない。夢を売りつけているだけ。現実を見せずに、目を覚まさせずに。
    「百田某」などと自虐ネタもあった。出版社を虚仮にすることに負い目を感じたのか。日和ったか。
    最後は格好つけて終わった。罪は罪。出版業界の真実の一端であるかもしれない。

  • 出版業界の裏側を描いた一冊。
    凄腕の編集者牛河原のキャラクターが豪快で面白い。
    前半は同じような中身の繰り返しで正直つまらなかったが、後半ライバル出版社と戦うあたりからはまぁまぁ面白かった。
    全体的には、東野圭吾の「歪笑小説」と重なる部分が多い。出版社の裏事情など。
    そのせいか新鮮味が感じられなかったのが残念。

  • 百田先生の本は読みやすい。この男はマルチなのかと思ったがそうではない感じがした。でも一応マルチか。でも相手にいい思いをさせばれない。すごい職業だと思う。

  • すごい面白かった。自意識過剰な人たちを食い物にする出版会社。上手く言いくるめてお金をぼったくり、その上感謝までされるほどの営業トーク。ライバル社もうまく倒し社員もうまく手懐ける牛河原さんすごい。最後は、改心したということかな?

  • 読みやすかった。
    出版業者について書かれていて、興味深かった。

  • 牛河原は上手く言いくるめて本を出版したいと思ってる人からお金をだまし取ってる感じがして、最初のうちは夢を売る男だと自負してるだけのがめつい人だと思っていた。しかし、最後の数ページでガラリと印象が変わった。牛河原は根っからの悪ではなく、ほんとは心優しい人なんだと思った。最後の最後で心がホッコリするお話だった。

  • 読んでいるうちに、牛河原のセリフに、ありかな〜と納得してしまう。あまりに人間が愚かだから、売られて金で買う夢もあっていいのだ、買えるなら。最後に、その一線。

  • 出版業界の現状、暗部、恥部をコミカルなストーリーにしています。
    サクサク読めて面白い。「錨を上げよ」と少しリンクしています。

  • 作家という職業に憧れを持ってて、怖いもの見たさに読んじゃいました。
    牛河原さんの発言にぐうの音も出ません。

  • ものすごく不快なキャラ設定かと思いきや、だんだんそうでもなくなってくるあたり、読ませられてるなー、と感じながらも読んだ。
    途中自虐的な文章もあり、、読ませる力はすごい。
    ラストライバル会社があっさりしすぎてるけど、まぁいいか。

  • やり手やなぁー。
    出版社や編集者の裏がわかる本。
    ホントにこんな感じなんだろうなーと思った。

    ストーリー
    敏腕編集者・牛河原勘治の働く丸栄社には、本の出版を夢見る人間が集まってくる。自らの輝かしい人生の記録を残したい団塊世代の男、スティーブ・ジョブズのような大物になりたいフリーター、ベストセラー作家になってママ友たちを見返してやりたい主婦…。牛河原が彼らに持ちかけるジョイント・プレス方式とは―。現代人のふくれあがった自意識といびつな欲望を鋭く切り取った問題作。

  • 意外と面白いと思う!
    みんなが自分は小説を書けるんじゃないかって思ってる、っていうのが、しっくりきた。ブログとかSNSとか自分を発信するツールができるようになって、みんなに評価されることが容易になったからっていうのも、なんかこうしっくり。
    ラストもクスリとなるような、そうなんだ!って感じでした。

  • これ本当の話なんですかね。出版詐欺。有名じゃない、何でこの人が本を出版出来たんだろうと思うこともありますが、こんな、カラクリがあるんですね。途中で、より悪徳な出版社が、売上を伸ばし、部下をスパイとして送り込む牛河原。このあたりから、この人は悪い人ではない。本を出したい人を救ってるのかなと、思い始めました。最後も牛河原さんイイ人!!!!と思ってしまった私は彼の策略にはまってしまったんでしょうね。笑
    帯の通り、本を出したい人は読むべきではないです。

  • なにこの終わりかた?! かっこよすぎでしょ。
    百田さんの他作品をもっと読みたくなった。

  • 自費出版の裏側を描くコミカル小説。

    初めは出版詐欺の短編連作かと思いましたが、狼煙舎の登場からは、主人公の出版への思いが伝わり、現在の出版業界の事情も垣間見えて、著者の出版界への懸念が良く理解できたと思います。

  • 一日で読み終えた。百田さんが出版の世界について問題視していることが分かりやすく書かれていて、興味深く一気に読めた。

  • 出版業界の裏が垣間見え、断片的には悪しき部分も暴露するし、、。一攫千金やら自己顕示の夢見る心をくすぐる。でもやっぱり、本への思い入れは並々ならぬ男♪。

  • 元々書店員をしていたので、出版業界の裏事情には興味津々です。
    牛河原部長は最初あくどい感じの詐欺師かなんかかな?と思ったけど、予想外にやり手の営業マンで、出版業界にかける熱い心を持った人だった。思わずラストにはぐっと来てしまった。頼れるいい上司じゃないか。実際はこんなにうまくとんとん拍子にことが運ぶはずはないと思うけど…。
    途中で百田某が~という自虐みたいなのが出てきてちょっと冷めてしまった。惜しい。

  • すらすら読めた。百田某のところは笑った。出版業界の裏側が知れて面白かった

  • 軽くどんどん読めておもしろい。百田さんの永遠のゼロを読んで涙の溢れる感動を受けたけど、これはコメディタッチで違う味わい。自ら小説を書く者を。揶揄するなんて、ちょっと自虐的?でも百田さんは超一流作家です!

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著者プロフィール



「2022年 『橋下徹の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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