ベストセラーの世界史 (ヒストリカル・スタディーズ)

制作 : 大原宣久  三枝大修 
  • 太田出版
3.55
  • (2)
  • (2)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 78
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778313654

作品紹介・あらすじ

ベストセラーはほかの本と何が違うのか?グーテンベルクの印刷革命以来、読者を熱狂させてきた書物の数々。『ドン・キホーテ』から『ダ・ヴィンチ・コード』『ミレニアム』まで、欲望・策略・スキャンダルに満ちたベストセラーの運命、その法則を読み解く画期的な論考。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ベストセラーの運命と法則って面白そうですね!

    本がたどった驚きの運命[評者]鷲尾賢也=評論家:Chunichi Bookweb
    http://www.tokyo-np.co.jp/article/book/shohyo/list/CK2013081802000168.html

    名著に限らず売れる理由[評者]小林章夫=上智大教授:北海道新聞
    http://www5.hokkaido-np.co.jp/books/new/3.html

    太田出版のPR
    「ベストセラーはほかの本と何が違うのか?
    グーテンベルクの印刷革命以来、読者を熱狂させてきた書物の数々。
    『ドン・キホーテ』から『ダ・ヴィンチ・コード』『ミレニアム』まで、欲望・策略・スキャンダルに満ちたベストセラーの運命、その法則を読み解く画期的な論考。

    16世紀から現代にいたるまでの、ヨーロッパ、アメリカを中心とする西洋諸国で刊行され、ベストセラーとなった書物(およそ300冊)の世界を旅しながら、その歴史的な変遷と、時代や世相とともに変わるその条件を考察し、ベストセラー誕生の秘密を「書物」「作者」「読者」の三つの観点から分析する。
    書物を愛し、書物にかかわるすべての人に贈る、必読の歴史批評。
    (解説・野崎歓)

    「ヒットした作品というものは、必ずひどい駄作なのです」。冒頭で引用されるセリーヌの言葉が、作家にとっての問題のありかをいみじくも伝えている。(……)作品の価値がそのまま作品の成功と一致していた古典主義時代とは異なる、現代の作家の姿がそこにある。いまやベストセラーを一方の極とする階層制度が確固として成り立っているのであり、どんな書き手であれいやおうなくその中に位置づけられてしまうのだ。著者はベストセラーを分析することで、文学や書物のよって立つ現代的な制度のあり様そのものを明るみに出そうとする。
    「解説」より) 」

  • ☆ベストセラーのつくりかた

  • 以下の記事にて紹介。

    <a href=\"http://rashita.net/blog/?p=11818\" target=\"_blank\">【書評】ベストセラーの世界史(フレデリック・ルヴィロワ)</a>(r-style)

  • パリの大学教授が書かれた本。なのでフランスにおける逸話が多め。
    ベストセラーというと、英(シェークスピアなど)、米のイメージが
    強かったのでフランス国内の逸話が新鮮でした。

    ベストセラーに関する話が満載、ベストセラーだから購入したという
    人が多いゆえにベストセラーはさらに売り上げを伸ばし
    いつの時代も恋愛ものは売れる、生活が豊かになるとダイエット本が売れる
    聖書はもちろん群を抜くベストセラーだけど中国関係がとても多いこと
    フランスは「諸芸術の母、武器の母、法の母」であること…
    (よく言われてるのでしょうか?知らないですー…)
    作家の死(できれば悲劇的な急死)はベストセラーを生み出すこと
    ベストセラーは編集者の手腕(時に作者を犠牲にする)にも大きくパリの大学教授が書かれた本。なのでフランスにおける逸話が多め。
    ベストセラーというと、英(シェークスピアなど)、米のイメージが
    強かったのでフランス国内の逸話が新鮮でした。

    ベストセラーに関する話が満載、ベストセラーだから購入したという
    人が多いゆえにベストセラーはさらに売り上げを伸ばし
    いつの時代も恋愛ものは売れる、生活が豊かになるとダイエット本が売れる
    聖書はもちろん群を抜くベストセラーだけど中国関係がとても多いこと
    フランスは「諸芸術の母、武器の母、法の母」であること…
    (よく言われてるのでしょうか?知らなかったですー…)
    作家の死(できれば悲劇的な急死)はベストセラーを生み出すこと
    ベストセラーは編集者の手腕(時に作者を犠牲にする)にも大きく拠ること
    ベストセラーと文学賞、メディア化、テレビにおける宣伝(オプラ・ウィンフリーなど)の関係

    書ききれないほどの内容が詰め込まれていました。こと
    ベストセラーと文学賞、メディア化、テレビにおける宣伝(オプラ・ウィンフリーなど)の関係

    書ききれないほどの内容が詰め込まれていました。
    日本は唯一村上春樹の名前が挙がっていた程度でした。。

  • 最近ずっと、なんとなく電子書籍を読むことが多かったんです。
    で、先日。久しぶりに梅田の丸善ジュンク堂書店に行って、4冊ほど買いました。とっても楽しかったですね。
    やっぱり大きな本屋さんって、個人的にはディズニーランド級の愉しみです。
    大阪での暮らしで言うと、何と言っても梅田の丸善ジュンク堂。
    で、「ベストセラーの世界史」。これも、丸善ジュンク堂で衝動買いした本です。なんだけど、相当以前に買いましたね。多分、去年の夏です。
    なんとなく一切持ち歩かずに、自宅に据え置きにしていた本です。
    エッセイを読むような調子で、チョイとした合間合間に読み続け。
    それなりに楽しい本だったので、断続的に読み続け。
    日進月歩で忘れたころに読み続け。
    ふっと気が付いたら読み終わっておりました。

    フランスの学者さんが書いた本です。
    店頭でぱらぱらめくった感じ、あまり難しく考えすぎない楽しそうな本だな、と思って購入。その通りでした。
    味わいとしては、鹿島茂さんの本みたいな感じですね。翻訳も読み易い文章でした。

    大まかに言うと。

    ●なんでベストセラーって生まれるんでしょうかね。判るようで判りませんね。
    ●売るために、嘘をついて「こんなに売れてるよ」と広告することがあります。
    ●それでもって売れちゃうこともあるから、そう考えると買う方もどうなんだ、と。
    ●あと、結局は19世紀以降なんですね。メガ・ベストセラーの時代となると、確実に21世紀以降。
    ●ロングセラー、一発屋、などさまざま。
    ●更に、ある国では売れても、ある国では売れない、とか。このあたり、読めない。
    ●そして、ゴーストライター、贋作、盗作の華麗なる歴史。
    ●編集者という機能の登場。作家の生死を握ることだってある。そして広告という恐ろしい機能を握る。
    ●国家や権力による検閲。実はある年代以降は、発禁処分こそがいちばんの広告効果だったりもする。
    ●広告から話は映像に。映画化、テレビ化によるヒット。そしてそれ以上に、欧米での書評番組の巨大な権威。オプラ・ウィンフリー。
    ●読む側の問題。自己啓発本。宗教書。ダイエット本。これまた壮絶なるベストセラーの歴史が。
    ●そして文学賞の歴史と功罪。

    …と、言ったお話の数々が。
    聖書やコーラン、毛沢東語録、風と共に去りぬ、007、ハーレクイン・ロマン、ハリー・ポッター、スタンダール、フロベール、ディケンズ、デュマ、フィッツジェラルド、マドンナ、ジュール・ヴェルヌ、ダン・ブラウン、「ミレニアム」、「ラマン/愛人」、スティーブン・キング、サガン、トルストイ…といった、多彩な実例実話、笑い話からスキャンダルまで、小話満載で語られる。
    と、言う、本好きにはタマラナイ本なんですね。
    読んでいてわかったのは、これはある種のそういう…知的な遊戯というか、楽しみのための本でしかなくて。
    結論や法則なんて判らないに決まってるんです。こんな話があるんだよ、面白いねっていう本です。野球好きが野球の薀蓄こぼれ話をしますね。芸能話でもそうです。そんな温度の本です。
    それがもちろん、「へー」という実例と、気の利いた理性的な語り口。
    うーん。なんていうか、良くできた高級洋菓子を食べたような。イギリス風な知的なひねくれ感とも一味違った、フランス風の皮肉に満ちた、ある種、感情的な本なんですね。

    鹿島茂さんとか、野崎歓さんの本とか、好きな人にはおすすめの、まったり愉快な本でした。

  • 2014 3/27読了。Amazonで購入。
    ベストセラー(そもそもどれくらい売れればこれに該当するかも時代によっても違うことが検証されているし、っていうかどれくらい売れればそう言っていいのか、ロングセラーとの兼ね合いなんかも議論されるのだが)、つまりは「売れ"た"本」について、売られるものであるところの書物、売る仕掛け人であるところの作者や編集者の側、そして買う主体であるところの読者、という三部構成+結論で、様々な逸話や観点を扱っていく、ベストセラーの書物史。
    著者がフランスの研究者ということもあってフランスの話が多めではあるものの、英米やスペインなど西欧世界や一部中国なども扱う。

    エピソードが満載で面白い、反面、結局ベストセラーが生まれる法則については結論部で語られるとおり、どれだけ考えても解き明かせない謎の部分があって、そここそが問題なのだ、ということになる。
    図書・図書館史に使えそうなネタもあってなかなか良かった。
    以下、授業等に使えそうな部分メモ

    ・19世紀のベストセラー、ルナン『イエスの生涯』は公称120万部、実売20万部。それくらいが当時の「ベストセラー」の規模感
    ・19世紀半ばまではどれだけ売れても数万部を超えることは稀/19世紀半ば~20世紀中頃で10万部がザラに/第二次大戦後、何千万部/何億部のヒットも

    ・1828年のフランスのある書店の本の平均価格は9フラン。当時のフランスの労働者の稼ぎは1日3フラン
     ⇔・読書室を使うと1ヶ月で3~5フラン
     ⇒・1830年代から価格を下げる試みが出てくる
      ←・買えるようになると読書室利用が減る

  • ベストセラーは質ではない。定義は、販売部数、ヒットまでの時間、場所である。理由については常に奇蹟であり思い通りに作り出されるものではない。

    世界の販売数ベストテンに毛主席系3冊というのは、中国の数の威力か。宗教と並ぶものだということか。

  • フレデリック・ルヴィロワ『ベストセラーの世界史』太田出版、読了。『聖書』から『ハリー・ポッター』シリーズまで。本書はベストセラーという出版現象を作者-書物-読者といった三つの切り口からその内実を分析する。16世紀から現代までの約3百冊を取りあげ、価値から量への系譜辿る出版史。

    活版印刷は出版業に革命をもたらすが、どこまでも作品の量より価値が尊ばれた。しかし、19世紀後半以降、量の時代が到来する、ベストセラーという言葉の嚆矢は19世紀後半の米国とのこと。出版社の販売促進もこのころからだ。

    成功と価値が問い直される古典時代、作品の価値はそのまま作家・作品の成功であった、しかし、19世紀後半以降の出版業の発達と識字率上昇=「文化の大衆化」は、いくら売れたのかで、その価値を定位するように転換してしまう。

    作者-書物-読者の共犯関係によって成立するベストセラーの現代。しかし「どのようなかたちで乗り越えられるのかをいい当てられる者はいない」。電子書籍の登場など出版業の変化の時代。本書の登場は、次代を展望する一つの指標となろう。

  • 第一部 書物 ベストセラーとは何か
    第二部 作者 どのようにしてベストセラーを作るのか
    第三部 読者 ベストセラーはなぜ売れるのか

  • この本、確かにフランスでベストセラーになっただけあって内容が濃いんですが、それにしてもよくこれだけ調べたものだという驚きの方が先行する本です。著者のフレデリック・ルヴィロワは憲法学者で、パリ第五大学教授だそうです。
    「ダヴィンチ・コード」や「ハリー・ポッター」のようなベストセラーが登場したのにはどのような背景があるのか?ベストセラーの歴史的な変遷とその登場の条件を検証しています。対象となっているのは、16世紀から現代までのヨーロッパ、アメリカを中心にベストセラーとなった約300冊です。
    世界で最も売れた本はご存知の通り「聖書」で、推定40-60億冊だそうですが、二番が「毛主席語録」で10億冊超、三番が「コーラン」で約8億冊・・・という感じで、殆ど宗教か中国絡みです。それ以外でトップなのが七番のチャールズ・ディケンズの「二都物語」で約2億冊だそうです。確かにこれは私も高校生の時に、英語の教材として原語版読みました。
    そして、20世紀のマスカルチャーの時代に入ると、ベストセラーにおけるアメリカとアングロサクソン系の圧勝が明白になり、1950年以降、1千万部以上売れた約80の本の内、3/4は原語が英語で書かれたものだそうです。因みに、日本語のものは二つで、何れも村上春樹の作品で、「ノルウェーの森」と「1Q84」だそうです。
    それで面白いのが、ベストセラー大国のアメリカで外国の本、特に1960年代以降、外国の小説が売れない傾向が顕著で、2008年にスウェーデン・アカデミーが公の場でアメリカの文化的孤立主義を批判したそうです。著者はこの現象を、単純に「アメリカ人は外国で起こることに興味がないからだ」と言っていますが。それでも、アメリカで外国小説が読まれないのにもごく僅かな例外があって、そのひとつがスウェーデンのスティーグ・ラーソンの「ミレニアム」三部作で、この英語版は2.2千万部売り上げたそうです。

全10件中 1 - 10件を表示

ベストセラーの世界史 (ヒストリカル・スタディーズ)を本棚に登録しているひと

ツイートする