ブラッドハーレーの馬車 (Fx COMICS)

著者 :
  • 太田出版 (2007年12月18日発売)
3.55
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本棚登録 : 1453
レビュー : 181
  • Amazon.co.jp ・マンガ (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778320515

感想・レビュー・書評

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  • 孤児のロリ処女が馬車で連れ去られてレイプされるよ!楽しいね!というだけの漫画。清純なロリ処女が悲惨にレイプされて楽しいというフェチズム以外は本当に何もない漫画。
    少女たちがあれだけむごたらしく死んでいくのに、男サイドの物語では男性たちがあっけらかんとレイプに参加したりしてるのが恐ろしい。
    また孤児誘拐の黒幕である義父様に対して「少女達が暴行死するたびに天使の天井画に少女の天使を1人ずつ書き足させていた。それを知って義父様に仕えていくことを決めた」みたいなエピソードが最後にあったが、それだけ…?少女達が目をえぐられたり骨を折られたり乳首をもぎりとられたりしてるのに、そのおきれいな何の意味もない壁画が贖罪…?
    この漫画的に言うなら、処女がレイプされて楽しいなーというフェチズムを鬱という霧で覆い隠していてただ胸糞が悪い作品だった。

  • 最高。
    最初の1、2話でドカッとキツイ描写を入れといて、後はもう一切その描写は出さない。
    普通の読者はもう最初の1話でお腹いっぱいで、たとえ直接描写がなくても、示唆されるだけで反射的にえづいてしまう。
    この二段構えの構成が憎らしいほどうまい。

    2話と6話が特に好み。
    でも人には、特に女性にはこれいいよって言えない作品。

  • 冒頭では、夢が示される。歌劇団にスカウトされるという。淡々と、裏物語が語られる。それが現実である、事を示すような錯覚を覚える。女衒と同じだ。悲壮感という言葉が適切かな?何の努力もしていない少女達、能力があるわけではない。道具として、生贄として、召されることは、あらかじめ分かっていれば聖となる。孤児院が、貴族家が、隆盛の極みかは、分からない。
    伝えたいメッセージは何か?分からず。

  • 鬱くしく甘美な悪夢

  • 粗野な男たちの檻へ放り出され、不安と失望と恐怖を浮かべる少女の顔。お試し版とでもいうのだろうか、うすい冊子に掲載されていたのはそこまでだった。「かつてこれほど残酷な、少女の運命があっただろうか」そんな帯の惹句にもつられて、ただただ好奇心だけで、わたしはこの本を買う。そのようなコピーがつけられた本なのだからもちろん、あかるい展開など望むべくもない。それは百も承知だけれど、にもかかわらず、なかなか読みすすめることができない。むしろおぞましいものをこそを求めていたはずなのに、気持ちはどんどん暗く沈んでゆく。全8話で構成されたこの陰惨な、しかしうつくしい物語には必ず、絶望への伏線として、わずかな希望が描かれている。それがどんなに人の心を打ちのめすのか、この作者はよく知っているのだとおもう。

  • この設定で一冊ぶん描こうと思ったことがすごい。

    明らかに作者の性癖から生まれた設定だとは思うんだけど、それを広げて広げて最終的にエロいシーンなんてほとんどなくなってる。オムニバス形式で、当事者の心理、関わっている人の心理、システムの問題点、破綻までしっかり描いていてそのバランスが絶妙。

    にもかかわらずブラッド・ハーレー氏本人についての描写がほぼないのもいい。核心的な情報をなるべくそぎ落として、各エピソードから与えられる断片的な情報で、読者の中にある作品の世界観に、ちょっとずつ肉付けしていってる感じ。

    どっかでみたようなベタなエピソードもあるけど、設定が強い分、肉付けとしてはちょうどいい。

    救いのない絶望的なエピソードなのに、読まされる。気分が悪くなりそうな内容なのに、ぐいぐい引き込まれていくのが心地よい作品でした。

  • 2004年に性欲枯れたから責め絵描くのやめたって言ってたじゃないですかー!

    いや、責め絵をある程度卒業したから物語として描けるようになったのか……

    そもそも責め絵を描くために絵を描き始めたという著者に(一応)真っ当な漫画を描かせてヒットさせた講談社の編集者は褒められていいと思う。

    しかし個人的にはこういう方向性ももっとやってほしい。太田出版がんばって。

  • 鬱になる漫画としてネットのまとめに列挙されていたうちの1つ。以前から読みたいと思っていたもののなかなか読めずにいたところ、アプリで読めるようになっていたので嬉々として読み始めましたが、壮絶‥。
    画力もさることながら、具体的なシーンを描かず、こういうことがあったのだろうなと読者に悟らせるような描き方がとても秀逸。
    いくつかの短編からなる一冊で、わたしの理解力が乏しかったことと、アプリで読んだので時間が経っていたこともあり、最後の「馬車と飛行船」あたりはもう誰が誰だったのか、、笑
    でも内容は本当に面白かった。

    佐村先生のファンになりました読めてよかった。

    房での親友との再会、自分の娘が羊として連れてこられた男の話、、

  • 行為そのものを描かず読者に想像させる構図。
    胸糞エログロジャンルに入りそうなところを、オブラートに包むテクニックがすごい。

    少女側だけでなく、看守や囚人目線での話もあり、それぞれの話が重く切ない。
    囚人のあのストーリーには泣いた。

    フィクションなのに実話みたいで、こんな苦しい漫画見るのをやめたいと思いながらも、救いがほしくて最後まで読んでしまった。
    序盤がひどくハードな内容だが、徐々に抑えめになっている。

  • 救われない話だ。
    期待は報われず失意に変わる。
    希望は裏切られる為に存在する。

    特に印象的なのは第二話「友達」。
    少女が刑務所で再会したのは孤児院時代の親友。
    囚人たちに日毎陵辱され生き地獄を味わいながらも、不遇な少女は壁越しの友に慰めを得て、「一週間生き延びれば再び馬車が迎えに来る」と信じて待つのだが……

    彼女が聞いた友の声の正体はなんだったのか。
    絶望の淵の妄想か、
    苦境の友を救わんとした天の声か。

    けれども他の少女より多く生き延びた事で彼女が体験したものは更なる生き地獄と想像を絶する苦痛。だとすれば少女のもとへ舞い降りた救済の声は、ドレスを引き裂かれた友の復讐だったのか……。

    悲哀、絶望、慟哭、戦慄。

    読後、鬱屈した想いが残る。
    残虐の一言では片付けられない。
    単なる悪趣味ではない。
    この作品に何らかの救いを期待して読んだ者が激しいショックを受けるのもわかる。

    けれども、真実における救いなんてものはそうそうない。
    善良な者が必ずしも報われ幸せになるとは限らないのが現実。
    悲劇のはてに必ず救いが訪れるというのは虚構の上に成り立つご都合主義、
    「そうあってほしい」と願う読者の勝手な思い込みに過ぎない。

    勧善懲悪のカタルシスが得られぬ虚構もまた存在する。
    この作品における孤児の少女が象徴する弱者は、権威ある者が提唱する社会秩序を守る為の「生贄」として犠牲になる。
    それこそが虚構の裏にひそむ、誰もが目を背けたがる現実の一面ではないか。
    私達が卑劣にも目を閉じて背けて無かったことにしたがるそれこそ、真実の一旦ではないか。

    少女達を襲う運命は確かに酷い。
    だが、現実の方がもっと酷い。

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著者プロフィール

漫画家。1970年生。千葉県出身。
1993年、アフタヌーン四季賞夏のコンテストにて四季大賞を受賞した『無限の住人』でデビュー。
同作が年末より連載化し、2008年にはアニメ化もされるなど、長期間にわたり人気を博したが、2012年末に堂々の完結を果たした。
2011年より「少年シリウス別冊ネメシス」(季刊誌)にて『ベアゲルター』を連載開始。
他の作品に『おひっこし』『シスタージェネレーター』『ハルシオン・ランチ』(以上、講談社)、『ブラッドハーレーの馬車』(太田出版)などがある。

「2018年 『波よ聞いてくれ(5)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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