回游の森 (Fx COMICS)

著者 :
  • 太田出版
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本棚登録 : 786
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778321062

感想・レビュー・書評

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  • 誰にもいえない「秘密」を持った彼らの、妖しく切ない短編集。

    全体的ににじみ出ている色気が半端ないです。ストーリーも「秘密の事」が題材なのでそうなりますが、とにかく絵が。これみてSP漫画版を見ると優秀な人間の裏の顔が…と考えてしまいます。

    特に蛇の話はインパクトが強すぎました。。。蛇って。

    感想詳細
    http://d.hatena.ne.jp/rain202/20110120/p1

  • 暗い森をさ迷うような短編集。秘密の恋や、性癖を隠しながらも生きていく人々。女子高生の「ウォーター」と「死滅回游」が特に好き。それぞれの話の登場人物が繋がっているのがおもしろい。

  • いろんな人がいろんな秘密を抱えた短編集。一話目に幼い女の子として出てきた子が最終話で女子高生になった話は、回游の森というタイトルを表すエピソードで、切なくて儚くて綺麗だなと思った。他は"普通の人"として生きてるけど変わった性癖を持つ二人の男性の話も印象的。別々のエピソードですが、両者ともその性癖は快楽でもあるけど苦痛でもあるという二面性があって、確かに"普通の人"というのはどんな人をいうのだろうと考えてしまった。作品全体のモノローグが文学的で、曖昧さの中に何か本質的なものが隠れてるのかなと思ったりもした。

  • 「他人の秘密を覗きみるような背徳感がつまった一冊」と紹介されているのを見かけて気になっている。

  • 灰原薬さんの作品『回遊の森(2010)』を読んでみた。ずっと気になってた作品。なかなか読めてなかったんだよなー。 しかし、不思議なストーリーたちだなー。 特に良かった作品は・・・ ”舟幽霊”がGood!!

  • コミック

  • この疾しさが、いとおしい。

    「普通」の「日常」のすぐ隣にある、小さな秘密たち。
    灰原薬が紡ぐ、この疾しさをご堪能あれ。

    風呂でじっくり読んでたらふやけてしまう程度に面白い。
    とりあえず、1話目の1ページ目が衝撃。

  • 夜の森とか海の中のような、ほの暗い感じのお話の短編集。暗いんだけど、絶望の暗さではないので後味の悪さは全くない。

  • いくつかの短編があり、主人公は全てバラバラなんだけれども、彼彼女らは何処かでつながっており一冊読み終えるとぐるりと、ぐるぐる一周。しつつ、一歩先へ。

    短編全てに共通しているのは《愛》。
    愛情恋愛偏愛情愛愛妻愛人愛欲、、、。
    色んな愛の物語

    どかなんとか言って、《これって「愛」の物語だよねー》っていう奴、私は苦手です。

  • おすすめされて。
    全体的に森や水底など、どこかほの暗い場所へ帰る人々のオムニバス。

    「逃げ水」
    昔小さい子が好きだと洩らした男。ミヨの空気感に圧倒された。

    「金魚の墓」
    埋葬のために掘る女。幸せになれたらいいな。

    「ウォーター」
    彼氏が途切れない優等生顔の不真面目女子高生。切ない百合風味で、お気に入り。

    「アンダーグラス」
    蛇を愛するエリート。狂気的な話だった。

    「黒い森」
    元恋人へささやかな復讐。後日談好き。

    「舟幽霊」
    水から出る手に恋をした大学教授。妻の手なのに妻の手ではない。

    「死滅回游」
    卒業前のミヨ。回游に絡めてて上手い。

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著者プロフィール

はいばら やく
漫画家。東京都在住。女性。
元々は同人作家として和泉八雲名義で活動。2006年に「コミックZERO-SUM」にて『とかげ』でデビュー。2017年、在原業平と菅原道真が怪奇事件の謎を解き明かそうとするクライム・サスペンス作『応天の門』で第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞し、これが代表作となる。

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