センネン画報 その2

著者 :
  • 太田出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778321154

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  • 水の中にいる息苦しさ。
    見えるのはきれいなのに、中に入ると息苦しい。
    その不自由な息苦しさに対抗するように出てくる傘や浮輪は印象的で、だけど傘は自ら壊し合うし浮輪は萎んでしまう。
    それはそんな息苦しい水の中に2人で閉じ込められるのは居心地が良いからかもしれない。
    ドラえもんに置いていかれたのび太くんを水の中でしずかちゃんはこちら側に留めたはずなのに、のび太くんはどこでもドアであちら側に行ってしまう。
    そんなのび太くんにしずかちゃんは荷物がいっぱいで、のび太くんの荷物も持って、更には腕を骨折していてさよならと手を振ることもできない。
    それはしずかちゃんがこちら側で抱えているものが多いからあちら側には行けないことの示唆のように思えた。
    無限に想像が広がる。

  • 前作同様に、思春期のもろさや性への憧れのような部分がすべて、マチ子さんの繊細なタッチやカラーにすべて含まれている感じでした。読んでて胸キュンでした。こんなふうに思春期を過ごしたかったかも。

  • 教室、カーテン、校舎の曲がり角。
    風が撫でた草のざわめき。
    水中で弾けた 梱包材のプチプチの泡。
    クラフトパンチのまあるい紙の雪。

    1つの物質だったアメが忘れられない記憶の中心になる。
    ほんの少し油断しただけでスルリとすり抜けていく
    何気ない瞬間の叙情のゆらめきに息を呑む。

    息をひそめて見つめてしまう 通過する青の景色。

    七夕の夜に、川を挟んでカレに写真を撮られてる
    彼女の越しの眺めがたまらなく愛おしい。

  • 前作の「センネン画報」の方が好き。
    意味の分からない話がチラホラ。
    僕の中では「夢」のような話。
    ずーっと意味を考えていたけど、答えが見つからない。
    暫くしたらまた覗いてみようかな。

    そんな感じの内容です(笑)

  • 1ページの中に閉じ込められた物語。
    しかし、その1ページが自由に動きだし、
    1ページが何ページにも変わっていく。
    終わりも始まりもそのページにある。
    奇麗で愛しい、そして時には残酷。

  • 青色越しに観る世界。
    爽やかな風が吹き渡る。
    “魚の花見”が好き。

  • なぜにこんなにも切なさを感じるのでしょう。透明で残酷で純粋でやさしくて寂しくてあたたかい。

  • 詩集のようなマンガ

  • 赤青鉛筆の「わたしばっかり」が好き。

  • The World is チョット MINE

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著者プロフィール

東京都出身。東京藝術大学、セツ・モードセミナー卒。自身のブログで、ほぼ毎日更新している1ページのショートマンガ『センネン画報』が単行本化され注目を集める。2005年に第1回「ほぼ日マンガ大賞」入選。2006年と2007年に『センネン画報』が文化庁メディア芸術祭「審査委員会推薦作品」に2年連続で選出。2010年に『cocoon 』、2013年に『アノネ、』がそれぞれ、文化庁メディア芸術祭「審査委員会推薦作品」に選出。2014年に『みつあみの神様』で手塚治虫文化賞新生賞、2015年に『いちご戦争』で 日本漫画家協会賞大賞(カーツーン部門)を受賞。その他の作品に『みかこさん』『かことみらい』『U』『5つ数えれば君の夢』など多数。

「2023年 『From Tokyo わたしの#stayhome日記2022-2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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