彼女のカーブ (F COMICS)

  • 太田出版
3.61
  • (6)
  • (15)
  • (14)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 183
感想 : 12
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778322236

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「桶屋さんのデコルテ」待ち合わせに遅れてしまった桶屋さんの、コンタクトを洗面所で落としたことからはじまるあれやこれやが濃密すぎて、途中、眼鏡の人と呼ばれふりむいたら別の人でバスを一本のがしたり、気まずくてバスを降りたり、強盗を投げ飛ばしたり…最後はお祈りしたら扉が開いて…と。「エレガのほくろ」書店据え付けのエレベーターガールのうなじのほくろをうっかり押してしまうと…。「姉の薬指」事故でなくなった女性の婚約者と弟が、弟が指輪をにぎりしめてると思っておこなった対話が、実は小さな骨で、それをみて今まで冷静だったのに堰を切ったように悲しみを止められなくなってしまった婚約者。「母のまつげ」モテてモテて仕方ない父と終電後のタクシーでばったりあった娘が話すうちにこの人は実は、わざわざ近くでばれるような浮気をくりかえし、そこにきれいに化粧した妻が乗り込んでくるように仕向けていたのでは、という疑い。「幽霊の二の腕」中学生の主人公が、銭湯で出会った同年代だけど幽霊だと思っていた女性が実は…。「先輩の耳たぶ」卒業を機にピアスをあけ、先生に告白しようとしていた女子生徒が、先輩の持ち物を取りに来た後輩野球部員にピアスの穴をあけようとしてもらおうとするやりとり。やるやらないで押し問答のあとのアクシデント。結局いいだせず、最後の、ノーコンが愛にあふれてて。「兄嫁のつめ」ネイリストの資格試験のモデルにかけつけてくれたけど、マイペースすぎてイライラしてしまう兄嫁が実は…。「キミの脚」ふられた彼女にプレゼントもお金の使い方もまとはずれと罵られ、買った高級ヒールを誰かにもらってほしくて、町を歩いてた子に七万円渡すからもらってくれ、目の前ではいてくれ、と。普通にどんびきされてもおかしくないけどこの度は…と。「ふたごのスキマ」いつもワンセットに見られてたのに、片方は形から入って別々になろうとし、もう片方はときがたてば別々になるんだよと達観していて、けど通じ合うところは通じ合ってて…

  • 女の子の体のパーツをテーマにした短編集。表紙のコケティッシュな雰囲気、「エロティックス・エフ」連載ということから、結構セクシーな内容なのかしらと思っていたらそんなことはなく。でも、ウラモトさんらしく、パーツ(ほくろ、デコルテ、まつげ、脚…)から広がっていく様々なドラマの見せ方がユニーク。シュールだったり、胸がキュッとしたり、プッと噴いたり、まぁ飽きない。あとがきの「可愛いを構成するパーツに自意識とかコンプレックスとか友達とか恋人とか図々しさとか自堕落とかいろいろな意味が透けて見えてきて面白いです」の一文がすごく好きだな、本書の内容をうまく言い表していて。絵もキュートだし、この絵柄だからこそじわりと色っぽさが感じられるシ-ンもあり。
    それぞれのストーリー、味わい深くてどれもいいけど、敢えてお気に入りを挙げるなら、花屋さんが舞台の「彼女のかたち」。王道少女漫画的な展開にときめいてしまいました。ウラモトさんの観察眼、鋭いな~。女の子の「可愛さ」や「あざとさ」を的確に捉えていてホント好きです。

  • センスのよさだけにとどまらない魅力あり。

  • 骨になったお姉さんとちょい悪親父の話が特に好き。

  • 2015/5/5購入
    2015/10/4読了

  • 「すけべでロマンティック」という帯のアオリはあまり当たっていないが、確かに女の子のカーブ感がいい感じの画ではある。男の僕にはちょっとぴんとこないところもあるけど、女の子の機微的なものの描き方が気が利いてる。

  • 「女の子はワンダーランド」
    っていう帯がそのままぴたっと当てはまる。
    女の子、って、なんてかわいくて恐ろしくて神々しいんだろうと思ってしまう、そんなお話ばかりでよかった。
    「桶屋さんのデコルテ」と「風吹ちゃんのおしり」が最高にかわいい。
    女の子の、ちょこっとしたおかしみや愛らしさを、そのままに切り取って描けるというのが、やっぱり女性ならではなのだなと思いました。

  • 椿荘のほうがすき。

  • 表紙だとか帯のコピーだとか、
    「女性のパーツをモチーフにした作品集」と思うと、
    そこそこの肩すかし感を味わいます(笑)。
    別にさほどえっちでもフェティッシュでもないなぁ。
    でも、とっても女のコたちがかわいいです。
    「女性の身体」はやはりドラマティックですw。

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

2011年、週刊ヤングジャンプ増刊「アオハル」(集英社)の新人賞・アオハル漫画賞大賞受賞作「IKnow.」でデビュー。初連載「彼女のカーブ」(太田出版)、「椿荘101」(マッグガーデン)、「かばんとりどり」(徳間書店)など、活躍の場を広げる今年注目の作家。

「2014年 『かばんとりどり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ウラモトユウコの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×