淡島百景 1

著者 :
  • 太田出版
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本棚登録 : 792
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (155ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784778322489

感想・レビュー・書評

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  • あからさまに百合っぽい作品は苦手なんだけど、これは最高だった。
    独特で成熟した絵とネームのコンボによって作り出される世界が素晴らしい。。。
    厳しく苛酷な芸の世界に足を踏み入れた少女たちの交差する人生。夢。挫折。輝き。後悔。

  • 言葉にして言い表す事への難しい言い知れぬ言い難い感情の余白と余韻。その空白に何を見て、何を重ね、何を想うか。それは風景を何層に折り重ねられた情景たちで人によっては往来するものは変わり、違ったものを届けるであろう。
    幾つものの景、景慕、景象、暮景、烟景、景趣が押しては引き寄せる人間模様の豊かさをさらさらさらりと描き突き付ける素晴らしさと恐ろしさ。人の持ち得る淡い儚さとそこから滲み出る黒さ、重さの暗部がまたエグ味が効いていることでなかなか。
    でも、一番リレーまんがの商法がエグいわー他の作品も買わなくちゃーじゃん(笑)


    memo熟語説明:景慕→敬い慕う。景象→物事の有り様。暮景→老境。晩年。烟景→霞のたなびく春の景色。景趣→おもむき。ありさま。風趣。

  • 「淡島」という歌劇団養成学校に入った女生徒たちのオムニバス。少女たちの心の機微が丁寧に描かれており、懐かしい気持ちになったり切なくなったりした。過去と現在が交差する第三話、ラストの一ページで静かに泣く絵美の姿に心がぎゅっとなった。

  • 宝塚みたいな歌劇学校の物語。一本道のストーリーではなく群像劇。世代も語り手も変わるので誰かよく分からなくなるので何度も読む必要がある。絵柄が好み。

  • 人物が交錯しててややこしいところがあるけど時間の交錯の加減が面白い

    結構ストレートな百合なとこがあるのが素敵

  • 最近、宝塚を題材にした他の漫画にハマり、この作品にも興味が湧いたので手に取ってみました。
    オムニバス形式で、キャラの違いや時系列がわからなくなることはありましたが、面白かったです。
    どの話も人の汚い感情を隠さず描いていて読んでいて辛くなってしまうものもありました。
    ですが、絵の綺麗さや、汚いだけじゃない感情の機微も描かれていて、辛いけどきれい!良い!と思ってしまいました。
    続きも読みたいと思います。

  • 本作は、宝塚歌劇団的な、淡島歌劇学校を舞台にした作品なのですが、オムニバス形式で、1話ごとに登場人物が変わり、それが世代や時代を飛び越えてお互いに繋がりを持っています。
    さらにそれらについて説明的なセリフがほぼ無く、心情的なセリフとモノローグ、人物のアップと情景描写だけで綴られています。
    私は、それぞれのエピソードの年代、登場人物同士の関係を把握するのに行ったり来たりしながら3回は読み直しました。それでも、そうさせるだけの力のある作品です。
    少女たち同士の愛憎、それでも、あるいはそれゆえに引き立つ美しさを、あえて淡々と描いた名品です。

  • 序盤に描きワケ弱いキャラ出るとモチベが続かないこの頃

  • 決して美しいだけじゃない少女たちの世界。少しずつ登場人物がつながっている。そういうところを探しながら読むのも楽しい。

  • 淡島歌劇学校合宿所での少女たちの葛藤や青春模様?が、描かれる。

    閉鎖空間にはその場所独特のルールや縛りが色々あることを改めて意識させられる。

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著者プロフィール

1973年、神奈川県生まれ。1997年、『ぼくは、おんなのこ』でデビュー。代表作『青い花』『放浪息子』はテレビアニメ化された。2015年、『淡島百景』が第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。その他、『こいいじ』『娘の家出』『敷居の住人』『どうにかなる日々』など、著書多数。また、アニメ『アルドノア・ゼロ』『バッテリー』のキャラクターデザイン、小説の装画など、マンガ以外にも活躍の場を広げている。2020年、『どうにかなる日々』のアニメが劇場公開予定。

「2023年 『おとなになっても(9)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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