すずむし (くるしま童話名作選)

著者 :
  • 幻冬舎ルネッサンス
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レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779010231

作品紹介・あらすじ

ある神社の拝殿に大きな鈴が一つぶら下がっていました。お参りに来る人、来る人、この鈴を鳴らしますが、どうしてもいい音がしません。悲しくなった鈴は、いい音を出せるようにと神様にお願いしてみました。神様は鈴に、方々を修業して回ってみてはどうかといいました。鈴は喜んで修業の旅に出かけました。ガジャン、ガジャン、野を越え、山を越え、ガジャン、ガジャン。きれいな音を鳴らしている鈴に、弟子入りできないかな……。修業を重ねても、なかなかいい音が出せない鈴は、自暴自棄になって山のてっぺんから谷に飛び込みました。すると……。

感想・レビュー・書評

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  • ある神社の鈴が、いい音がしなくて困っていた。
    どうすれば、きれいな音が鳴るのか、神様にアドバイスを受けて、他の神社に行って鈴に聞いてみることにする。
    どの鈴も特別なことはしていない、ひたすら修行をしただけだと言う。
    ある鈴は木に登って海の音に負けないようにひたすた鳴らし続けたと言う。
    ある鈴は滝に打たれて鳴らし続けたと言う。
    修行方法を真似てみてもいい音のしない鈴は思い切って、谷底に向かって飛んでみる。
    ごろごろと斜面を転がって、あちこち凹んでしまう。
    気が付くと鈴はリーン、リーンときれいな音を出していた。
    足が生えて、触角が生えて。
    鈴は鈴虫になっていたのだった。

    鈴が鈴虫に。
    努力しても報われなくても、別の形で生きることもある。
    野原の鈴虫がきれいな音の出なかった鈴だと思うと切ない。

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著者プロフィール

1874年大分県玖珠郡森町(現・玖珠町)に生まれる。1895年から尾上新兵衛の筆名で雑誌『少年世界』(博文館)に作品を掲載。1906年「お伽倶楽部」を設立し口演童話活動を本格的に開始する。1911年、雑誌『お伽倶楽部』を創刊。デンマークでアンデルセンの偉大さを訴え、1926年デンマーク国王からダンネブロウ四等勲章を受け、「日本のアンデルセン」と呼ばれるようになる。1960年永眠(享年86歳)。童話の口演を行った幼稚園・小学校は全国6000を超える。

「2019年 『ともがき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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