日本赤軍とは何だったのか―その草創期をめぐって

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  • 彩流社
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779114786

作品紹介・あらすじ

パレスチナと共に生きた著者が、初めて日本赤軍の内部事情を語る。最後に語られる、あの時代……。 『1968』の著者小熊英二に問いかける、人は「現代的不幸」の故にのみ闘いに立つのだろうか……。
「小熊さんが『1968』下巻の末尾で言及していた、1975年公開のジャック・ニコルソン主演映画「カッコーの巣の上で」(英語の原題は「カッコーの巣から抜け出た者」と訳せたと思う)は、私が日本赤軍からの脱盟を決意した頃に、ベイルートの映画館で観ていた作品であることを打ち明けておこう。精神病院の患者たちの目線から作られた秀作だった。カッコーは他の鳥の巣に自分の卵を産みつけ、育ててもらう「托卵(たくらん)」を行なう習性があり、自ら子育てのための巣を作ることはない。「カッコーの巣」は虚構・擬制を暗喩している。
 日本赤軍は「カッコーの巣」だったのだろうか?
 「近代的不幸」であれ、「現代的不幸」であれ、「不幸」のパラダイムに立つ限り、「カッコーの巣」から抜け出ることはできない。」(本書「人はなぜ闘争に立つのか」より)

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著者プロフィール

わこう はるお
1948年、宮城県生まれ。
1968年、慶応大学入学直後から全共闘運動に身を投じ、2年で除籍。アルバイト生活を経て、若松孝二監督の若松プロで演出助手となる。
1973年9月、アラブに渡り、PFLPの海外作戦部門に所属。のち、日本赤軍発足に参加。78年末、日本赤軍に脱退届を提出(正式脱退は3年後)。
レバノン南部前線でコマンドとなる。1997年2月、レバノン・ベイルートで日本赤軍メンバー4名とともに3年間服役。
2000年、日本に強制送還。フランス大使館占拠(1974年、ハーグ)、アメリカ大使館領事部・スウェーデン大使館占拠(1975年・マレーシア)両事件における逮捕監禁、殺人未遂で起訴。
2009年11月、最高裁で無期懲役が確定。
著書に『赤い春―私はパレスチナ・コマンドだった』(集英社インターナショナル)がある。

「2010年 『日本赤軍とは何だったのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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