倫理のパフォーマンス イソクラテスの哲学と民主主義批判

  • 彩流社 (2012年1月24日発売)
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  • 本 ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779116216

作品紹介・あらすじ

文字を演説とは異なるメディアとして利用し、テクストを読者に再帰的に解釈させるイソクラテスが発したメタメッセージ「レトリック」を考察する!

プラトンの「アカデメイア」に先んじること数年、アテナイにもうひとつ高等学問機関が開設された。イソクラテスの学校だ。法廷弁論の代筆家だった彼は、「アカデメイア」同様、その教育理念の中心にピロソピアー(ギリシャ語「知を愛すること」)を据えていた。二つの学校は、カリキュラムの面でも、教育の方針についても、そして身につけるべきであるとする知のあり方についても、大きな違いがあった。プラトンがそのイメージを数学者・神秘家ピタゴラスに求めたのとは反対に、イソクラテスがいうピロソピアーは、政治家であり賢者であったあのソロンや同じくすぐれた政治家であったペリクレスについて、古代ギリシャ人が抱いていたイメージに起源がある。イソクラテスは、「教養ある人」とはどのような者であるかと自ら問う。すなわち「教養ある人」とは、よき思慮・賢慮(プロネーシス)を持った者であり、それゆえに彼はすべての実際的行動・実践を立派に行うことができるはずである、と。これが、イソクラテスが希求した「知」に他ならない。

著者プロフィール

かきた・ひでき
1969年生まれ。獨協大学外国語学部教授。
1991年、明治学院大学法学部卒業。
1993年、ニューヨーク大学大学院
スピーチ・コミュニケーション学修士課程修了。
2001年、アイオワ大学大学院コミュニケーション学
博士課程終了。
主な著書には
『現代コミュニケーション学』(共著、有斐閣)、
『コミュニケーション学』(編共著、三修社)、
『倫理のパフォーマンス』(彩流社)等がある。

「2017年 『〈見える〉を問い直す』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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