夢の器 原民喜 初期幻想傑作集

著者 :
制作 : 天瀬 裕康 
  • 彩流社
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本棚登録 : 32
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779124747

作品紹介・あらすじ

原爆小説の代表的作家として知られる原民喜。

戦前に描かれた瑞々しい感性のなかに潜む
幻想性豊かな初期の傑作が
読みやすい新仮名遣いによって甦る!

「原民喜」のイメージを一新する、夢の器に浸ってみたい。

感想・レビュー・書評

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  • 短さゆえの情報量の少なさが、また想像を掻き立てる系の幻想短編なのかしらん

  • 表紙の絵はメルヘーン♪だけど、この表紙で読もうと思う人がいたら結構な勢いでやめた方がよいです、中身はインフルエンザで高熱の時の夢です。

    原民喜の原爆以前の作品は青空文庫でかなり読めるものの、活字になっているのは少ないので、この本は前々から読みたいと思っていましたが、いやー読みづらい、読みづらい。こんな読みづらい本、久々だぜ。
    夢を精密に自動筆記したらこんなんやなという、全てが脈絡なく唐突に現れては後方に消えていく疾走感と無闇なグルーヴ感。乳母車に乗った幼児に回帰しつつも煙草をねだり、自分の葬式を見送り、台所には地下室の入口ができ、夜空の星は悉く墜落し豚になって遁走する。読んでない人には何言ってるか分からないだろうけど、一冊まるまるこんな感じ。なもんで、なかなか読み進まないし、でも時々吃驚するほど繊細な表現をするりと入れやがるので、読むのをやめて本を放り出すわけにもいかず、いやはや。

    なお、解説で初めて知りましたが、原民喜は極端に運動神経が悪く内向的、周囲が困惑する程無口だったそうで、「言葉も思考も身体も吃る」みたいな表現があって、共感という言葉は安易で好きではありませんが、これは「あぁ分かるなあ」としみじみ感じました。

  • 「夏の花」しか読んだコトないんですよ、、、

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    原爆小説の代表的作家として知られる原民喜。

    戦前に描かれた瑞々しい感性のなかに潜む
    幻想性豊かな初期の傑作が
    読みやすい新仮名遣いによって甦る!

    「原民喜」のイメージを一新する、夢の器に浸ってみたい。
    http://www.sairyusha.co.jp/bd/isbn978-4-7791-2474-7.html

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著者プロフィール

1905年広島市生まれ。慶應義塾大学英文科に進学し、「三田文学」などに短編小説を発表。帰省中に広島市の実家で被爆した。直後の市内の様子を書き留めたノートをもとに47年に「夏の花」刊行するなど、被爆後の広島の惨状を詳細に残していった。51年に『心願の国』を遺し自殺。

「2019年 『無伴奏混声合唱のための 魔のひととき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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