アメリカの〈無意識〉 文学と映画で読む500年の歴史

  • 彩流社 (2025年1月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (504ページ) / ISBN・EAN: 9784779130144

作品紹介・あらすじ

トランプが再選されたアメリカ。
建国以来、アメリカを突き動かしてきた〈無意識〉とは何か。
コロンブスから現在に至るおよそ 500年のアメリカの歴史を、
文学と映画を通して読み解く。
戦後80年を迎えるにあたり、アメリカの歴史を読みなおし、〈アメリカ〉について考える。

◉言及される映画作品
『アバター』『風と共に去りぬ』『カラーパープル』『華麗なるギャッツビー』『スカーレット・レター』『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』『ダンス・ウィズ・ウルブズ』『遥かなる大地へ』『武器よさらば』『ポカホンタス』『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサ
リンジャー』『若草物語』ほか

感想・レビュー・書評

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  • 1. ポカホンタスの物語と神話化
    - ポカホンタスの救出: ジョン・スミスがインディアンによって捕らえられ、ポカホンタスによって救われたというエピソードが強調されている。しかし、この話はスミスの誇張や創作である可能性が高く、実際の事実を隠蔽している。
    - 神話の形成: ポカホンタスの物語は、アメリカの共同幻想の一部として神話化され、さまざまなストーリーや作品の基礎となった。
    - 異人種間ラヴ・ロマンス: ディズニー映画『ポカホンタス』は、異なる文化間の愛を描いているが、実際の歴史とは乖離している。

    2. スミスとポカホンタスの関係
    - スミスの誇大妄想: スミスは自らの英雄的な物語を語り、自己顕示欲が強かった。ポカホンタスとの関係は、その物語の重要な要素であるが、事実と乖離したものとされる。
    - ジョン・ロルフとの結婚: ポカホンタスは、スミスではなく、ジョン・ロルフという別のイギリス人と結婚した。これは、彼女の実際の人生における重要な出来事である。

    3. セイラムの魔女狩りの政治的文脈
    - ティチュバの呪術遊び: セイラムの魔女狩りは、ティチュバという奴隷女性の呪術遊びが発端となった。これを危険視したピューリタンの言説が広まり、他者を排除しようとした。
    - コットン・マザーの影響: 彼はピューリタン社会の秩序を強化するために、異質な存在を排除する言説を生み出し、魔女狩りを助長した。
    - 恐怖政治: セイラムの魔女狩りは、異質なものへの恐れを煽り、共同体を守るための政治的な企てであった。

    4. アメリカ文学における女性の位置
    - ミソジニーの影響: アメリカ文学は、女性をいたぶる物語が多く、男性の欲望や社会的期待に応じた女性像が描かれている。
    - オルコットの作品: 彼女の作品には、当時の女性の限られた生き方への怒りが反映されている。特に『若草物語』では、女性の理想像が描かれ、その背後には社会的な制約がある。

    5. 「カラーパープル」のテーマ
    - ウーマニスト的小説: 『カラーパープル』は、黒人女性の自己認識と自己表現をテーマにしており、セリーが他の女性との関係を通じて自己を発見する過程が描かれている。
    - 人種とジェンダーの交差: 主人公セリーは、黒人女性としてのアイデンティティを探求し、自己肯定に向かう過程が描かれる。

    6. アメリカの多文化主義
    - 文化的多様性の認識: アメリカは元々多文化的な社会であり、その多元性を尊重することが重要であるという考え方が示されている。
    - 「サラダ・ポウル」の概念: 各文化が共存し、互いの独自性を保ちながら、アメリカ社会を形成することの重要性が強調されている。

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著者プロフィール

元南山大学教授/英米文学、批評理論
主要業績:『フランケンシュタインとは何か―怪物の倫理学』(彩流社、2014年)、『差異を読む―現代批評理論の展開』(彩流社、2018年)

「2024年 『情動の力 文学/文化批評の可能性』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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