幻の近代アイドル史: 明治・大正・昭和の大衆芸能盛衰記 (フィギュール彩)

著者 :
  • 彩流社
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本棚登録 : 91
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779170140

作品紹介・あらすじ

漱石も、谷崎も、川端も……みんなアイドルにハマッていた!?
アイドルとアイドルヲタ現象は明治からあった。1887年から1945年、明治・大正・昭和にかけて活躍しながらほとんど忘れられている「アイドル」に焦点を当てた異色のアイドル論にして“キワモノ”として埋もれてしまった大衆娯楽に光を当てた新しい大衆芸能史。

感想・レビュー・書評

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  • いつの世にもアイドルというものは存在し、ドルヲタも存在する。それは明治の時代から変わらない。そんな事を思い知らされる一冊。

    これも大衆芸能史のひとつの側面。アイドルとは、大衆芸能とははかないもの。そこが魅力なんだけどね。

    それにしても、戦時中のムーラン・ルージュでのエピソードは胸に迫るものがある。

    「明日待子が、『これから軍隊に行かれる方、いらっしゃいましたらお手をお上げ下さい』と言うと、今まで遠慮がちだった者たちも次々と手を挙げていった。そして舞台から降りて来た明日待子と踊り子たちは、一人一人の手を握って『ご苦労様。ご武運長久をお祈り致します』と、目に涙を浮かべながら挨拶をして回った。」

  • ★★★★☆

  • 「ビーバップ・ハイヒール」に筆者が出演していた回を観て、面白かったので本を探して借りました。

    明治から昭和の戦前ぐらいまでの大衆芸能の歴史本という感じ。それも現代のアイドル(特にAKB48)の戦略と昔の芸能の戦略が似ているという観点でのお話だったのでわかりやすくおもしろかった♪
    「浅草凌雲閣の美人コンテストでは入場券を買わないと投票権がゲットできないので、推しメンを優勝させたいファンがひとりで50枚ぐらい入場券を買っていた」なんてまさにAKBの総選挙やん。
    さらに浅草オペラのスターの一人は歌も踊りもヘタ、なのにものすごい人気者・・・前田敦子?ぱるる?
    また、文豪や政治家などの人々もアイドルにハマっていて、誰の推しメンは誰だった・・なんてことまで書いてあります。で、この手の話に必ず登場するのが伊藤博文。どんだけ女好きやねんwwww

    とにかく楽しく読めました。
    娘義太夫や浅草オペラ、奇術師松旭斎天勝、松井須磨子、ムーラン・ルージュ新宿座など、名前しか聞いたことがありませんでしたが、(浅草オペラは「はいからさんが通る」に登場して「ペラゴロ」なんて言葉の解説まで描いてくれていました。松井須磨子もスペイン風邪の話のところで一文だけ書かれていました。奇術師天勝は「陽の末裔」に少し登場していました)時代の空気までわかるような解説で、読みながら頭の中でその時代を描けたような気がします。というか、マンガ読んでたから空気までつかみやすかったのかもしれませんが^^;

    そういえば「サロメ」がやたら舞台化されていろんな人が演じていたのがすごく謎だったのですが、この本を読んで理由がわかりました。結局は「エロ」だったんですねw

  • 「下手を選びましょう。それと若さを」この阿久悠の審査基準がアイドルとは何か?の全てを物語っているように思えるが、内容的にはそれなりに知られたタダの芸能史でありちょっと期待はずれ。もうちょっとファン心理を中心とする社会学史的なものを期待していたのだが、ネットに既にあるような事実の羅列ばかりで本人の考察・分析が殆どない。

  • アイドルとアイドルオタクの徹底的な擁護本でした。
    いつの時代にも、アイドルに恋する男たちがいた。
    もちろん、そこには下心があるのだけれど、でもそれだけでもない。
    大好きなあの子がいるだけで、日々の暮らしがちょっとだけ楽になる。そういう効能がアイドルにはあるんですよね。

  • 歴史上の偉人を片っ端からドルヲタに仕立てあげていくスタイル。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784779170140

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著者プロフィール

笹山敬輔(ささやま けいすけ)
演劇研究者
専攻:日本近代演劇
『演技術の日本近代』(森話社、2012年)、『昭和芸人 七人の最期』(文藝春秋、2016年)

「2017年 『浅草オペラ 舞台芸術と娯楽の近代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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