文化地理学ガイダンス―あたりまえを読み解く三段活用

  • ナカニシヤ出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784779501012

感想・レビュー・書評

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  • 今からはじめる「文化地理学」という帯を付けてあげたいくらいの名著。こんなことまで研究対象なのか!と、文化地理学、つまりは地理学の自由度の高さに驚かされるはず。細々とした研究手法への踏み込んだ知識まではいかないものの、研究事例を確認し、着想を得るにはもってこいだ。研究の詳細な手法は、余程確立された研究分野でもない限り自身で編み出す他ないので、これ以上は望めない。

    この中でもっとも素晴らしいのは、テーマに対してどのように問題意識を抱き、どのように思考し、結論を導きにかかるか。を細かく示していることにある。学問に最も大切なのは発想力であり、その発想、着想を得るには、常にアンテナを張り、批判的に物事を眺める姿勢が必要だ。

    そういった一連の研究者になるためのシステムを脳味噌に叩き込んでくれる。しかも、難解な言葉がゴチャゴチャと並ぶ、自己満足系の指導書とは異なり、実に読みやすく、良くまとまっている。心理学等の出版物で多大なる信頼を勝ち取ってきたナカニシヤ出版らしい出来栄えだ。

    地理学に対する予備知識や興味がなくとも、時間をかければ誰もが納得できるまでに噛み砕いており、導入部の易しさも評価できる。ことあるごとに「地理学」と煩い私を見て、興味を持たれたのであればこちらの一冊をお勧めしたい。

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