幸福に驚く力 (かもがわCブックス) (かもがわCブックス 7)

著者 :
  • かもがわ出版
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本棚登録 : 80
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784780300444

作品紹介・あらすじ

ここにこうして生きていていいの?子どもだけではなく、大人だって答えが欲しい。『ゲド戦記』の翻訳者が語る子どもの本の力、私たちの生き方。

感想・レビュー・書評

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  • 子どもの文学は「めでたしめでたし」で終わる物語。 | ゴム報知新聞NEXT | ゴム業界の専門紙
    https://gomuhouchi.com/serialization/about/35982/

    幸福に驚く力 かもがわ出版
    http://www.kamogawa.co.jp/kensaku/syoseki/ka/0044.html

  • 書名から
    「センス・オブ・ワンダー」を
    思い起こしてしまいました。

    講演の記録集ということでもあり
    お話の中に盛り込まれる
    作品、作家、思想家、詩人、…
    その多岐にわたること
    どこまで知のすそ野が拡がっていくのだろう
    と思わせられました

    きっと かなり
    腕に覚えのある(?)素敵な人たちが
    聴衆者だったのだろうな
    とも思わせられました

    ル・グゥインさんはむろんのこと
    フィリパ・ピアスさん、
    金子みすゞさん、
    加藤周一さん、
    石牟礼道子さん、
    河合隼雄さん、
    中江兆民さん、
    ……

    その どのお話も どのエピソードも
    とても興味深く

    その「講演会」に参加させて
    もらっているような気に
    させてもらえました

  • タイトルがいいですね。「幸福に驚く力」。「幸福」だけでなく、「驚く」だけでなく、「力」が入る。

    清水さんの講演録ですが、素敵(少し意地悪?)な物の見方を随所で伝えてくれます。

    例えば、
    ・親子の関係がone of themだったらいいのに…
    ・「休婚」のススメ
    ・いつも「してくれる」「してもらう」では、いつまでたっても女性たちは、自分たちで本当に動くということができない。
    ・どうしてもわかりあえないということはある。…それでも一緒にやっていかなければならないとしたら、私は演じる。
    ・制度や法をこえて人間の豊かさはある。
    などなど。

    あと面白かったのは、金子みすず論。ほんのさわりしか書いてませんが、彼女が大変戦闘的なフェミニストになっていた可能性を示唆している。

    やっぱり清水さんの視点は面白いと今回も思わせてくれました。

  • 人の名前はいちばん短い物語、
    このフレーズが心に残った

  • 清水さんの文章に学生時代に出会いたかったな。
    「個性」重視といわれていた時代に学生時代を送っていたけれど、私は、まさに「差異」を個性と勘違いし、人生や他人に期待してばかりだったな、と思ってしまう。

  • 2009.08.05. タイトルがすごくいい。「ゲド戦記」等の訳者としてしか著者を知らなかったんだけど、強烈なパワーを持った方だったのですね。各地での講演会をまとめたもの。「わたしと小鳥と鈴と」の解釈から想像するみすず像に驚いた。

  • ゲド戦記など翻訳の仕事をしている清水眞砂子さんの、講演などの話をまとめた本。翻訳への姿勢や、ゲド戦記に関すること、子どもの本(物語)に対する考え方が書かれています。”児童文学の真髄は「人生は生きる意味に値する」”というフレーズが印象に残りました。(2008.3.24)

  • とてもおもしろかった。なんというか、清水眞砂子さんといい、松谷みよ子さんといい、梨木香歩さんといい、佐野洋子さんといい、最近私は「生活」づいている。「生活」はもっと注目されていいし、「女」はやっぱり偉大だなと思うよ。「生活」の大事さにこんなに気付いているってことがすごい。とつくづく思うのでした。

  • 分類=子ども論・児童書論。06年7月。著者は『ゲド戦記』の翻訳者。

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著者プロフィール

1941年、北朝鮮に生まれる。児童文学者・翻訳家。2010年3月まで青山学院女子短期大学専任教員。主な訳書に、アーシュラ・K・ル=グウィン『ゲド戦記』全6巻(岩波書店)など。最近の著書に、『あいまいさを引きうけて』『不器用な日々』『本の虫ではないのだけれど』(かもがわ出版)、『大人になるっておもしろい?』(岩波ジュニア新書)、『そして、ねずみ女房は星を見た』(テン・ブックス)、『青春の終わった日――ひとつの自伝』(洋泉社)など。

「2019年 『子どもの本のもつ力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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