あいまいさを引きうけて (日常を散策する 3)

著者 :
  • かもがわ出版
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784780309645

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  • ずいぶん前に
    小澤俊夫さんの「講演会」でお話を
    伺ったことがある
    ー気をつけよう 暗い夜道と ボランティア
    という標語?を ひょいと添えて
    児童文学を用いて(振りかざして)
    子どもたちに届けよう
    する 読み聞かせボランティアの方たちの
    善意(価値観)の押し付けをしてしまう
    大人たちのことを
    たっぷりのユーモアを交えて話してくださった

    清水真砂子さんの講演録、エッセイ、評論を
    よむたびに
    あの時の小澤俊夫さんの言葉が蘇る

    児童文学の専門家然とした人たちが
    私の周りにも、結構いらっしゃる
    もううんざりするほどいらっしゃる
    その人たちは ご自分が
    どれほど 子どもたちと本とを
    遠ざけているかがわかっていない

    この一冊では
    終わりの方の
    鶴見俊介さんとの対談が実に素敵でありました。

    鶴見さんの
    ーこどもにむけて書かれた本を読む力を持つおとなは、
    日本の中にいて世界をつくりかえる余力をのこしている

    という言葉を清水さんが紹介されている。
    深い深い言葉である。

  • 清水眞砂子 さんの最近の講演や対談などをまとめたもの。
    都立多摩図書館のリニューアルオープンに際し行った講演が良かった。子どもの本に関わる仕事をしていると、誰でもが言われたことがあるであろう「夢のあるお仕事でいいですね」的な言葉。モヤモヤしながらもうまく言い表せない違和感を的確に言い当ててくれる。
    また、「子どもが孤独でいる時間」に書かれているように、一人でいるときの子どもの成長を許してくれない今の日本。何回も「そうだそうだ」「そういうことなんだ」と共感して読んだ。

  • 緊急決定!清水真砂子氏講演会 | 教文館ナルニア国
    https://www.kyobunkwan.co.jp/narnia/archives/weblog/938664c5

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    問いを飴玉のように口の中でころがして楽しんできた・・・何年も、時に何十年も
    児童文学に描かれた“子ども”像を探る「敗者としての子どもたち」、読者は心を豊かにするかと問う講演「本を読むこと、壊されること」。『トムは真夜中の庭で』の作者フィリッパ・ピアスへのインタビューや、「ゲド戦記」や乙骨淑子をめぐる鶴見俊輔との対話。「ゲド」の作者アーシュラ・K・ル=グヴィンへの追悼文も収録。
    http://www.kamogawa.co.jp/kensaku/syoseki/a/0964.html

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著者プロフィール

1941年朝鮮半島に生まれる。児童文学者・翻訳家。青山学院女子短期大学名誉教授。主な著書に『子どもの本のまなざし』(日本児童文学者協会賞受賞)、訳書にル・グウィン『ゲド戦記』全6巻(岩波書店、日本翻訳文化賞受賞)、『ピーターサンドさんのねこ』(ルイス・スロボドキン/あすなろ書房)ほか多数。

「2016年 『カルペパー一家のおはなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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