なかのとおるの生命科学者の伝記を読む

著者 :
  • 学研メディカル秀潤社
3.63
  • (5)
  • (15)
  • (8)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 181
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784780908480

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 本文内容そのものよりも前書きやあとがきなどの方が面白い本がたまにある。
    本書は、著名な科学者の伝記を読んで、そのエッセンスを紹介するという手法をとっており、筆者の筆が本当にさえるのは「番外編」と「おわりに」だという点は間違いない。
    特に「おわりに」では、独創性、一貫性、協調性、偶然性、人間性というそれぞれの尺度から偉人を分類してみせるという荒業もやっているので、楽しめます。
    本書でも紹介されたジョン・ハンターやトーマス・ヤング、ルドルフ・ウィルヒョウ、セント・ジェルジなどの多芸振りは、おそらく科学という分野でなくても成功したと思わせる点で、やはりダヴィンチやミケランジェロ並みの天才なのでしょう。

  • 野口英世、ジョン・ハンター、アレキシス・カレルなど、生命科学者たちの伝記を紹介し、その科学者のエピソードから思いつくことなどを綴る。『細胞工学』連載を訂正・加筆して単行本化。

    とりあえず一回返す。

  • 【展示用コメント】
     偉大な業績の裏にはこんなドラマが…

    【北海道大学蔵書目録へのリンク先】
    https://opac.lib.hokudai.ac.jp/opac/opac_details.cgi?lang=0&amode=11&place=&bibid=2001543026&key=B154510010805885&start=1&srmode=0&srmode=0#

  • これは面白い。
    科学者の人生そのものも面白いし、著者の文章も面白い。
    なんかこれだけで満足して、「原典(紹介されている伝記)」を読む意欲がわかなくなるほど面白い。

  • 『細胞工学』の人気連載が待望の単行本化。阪大医学部教授で自他ともに認める伝記好きである著者が、古今東西の生命科学者達の伝記を紐解き、彼らの内面と生きざまに迫る。人生ドラマを楽しむうちに、生命科学の重要な発見の経緯まで頭に入る一冊。

    18人の生命科学者の伝記について仲野徹先生が紹介するんですが、これが単なる本の紹介ではなくて、仲野さんの知識と情報も織り交ぜながら生命科学者達の人生と研究成果に深く入り込んで、実に生き生きとした、ある意味新たな「伝記」と言ってもいいくらいです。伝記を読んだことがあるのは野口英世だけで、あとは名前を知っているのが森鴎外と北里柴三郎だけで、残り15人は名前も知らない外国人というラインナップですが、どの人の伝記も一癖もふた癖もあって読み応えがありました。子供向けの野口英世の伝記がいかに美化されているかを読むと笑っちゃいましたね。生命科学も科学者も知らなくても楽しめる一冊ではないでしょうか。

  • ゲノム研究で凌ぎを削っていたワトソンとベンターの確執。いくつかの理由でワトソンがNIHから追い出させた頃、見知らぬ政府高官からベンターにお褒めの言葉があった。不思議に思ったベンターが褒める理由を高官に尋ねたところ、「ワシントンでは、敵のグレードによってその人の能力は判断される」と教えられたという。当人には図りしれない社会の怖さを感じる。  あと、「賢さは伝染しないが、アホはかなりの伝染性を有している。」と筆者のいう”法則”は印象的。

  • 大阪大学の教授が書いた生命科学者伝記。

    18人の研究者の伝記をたった1冊で味わえるという意味でお得。偉大な科学者の名言がバンバン引用されているし、それに対する著者の感激も伝わってくるので面白い!

  • Honz被害者の会から加害者の仲間入りしたなかの先生の専門は「いろんな細胞はどうやってできてくるのだろうか」学
    18人の生命科学者の伝記レビューは絶版の本ほど読みたくさせる、迷惑なこった。同時代の人達なので話はいろんな所で交差している。

    日本一好かれている科学者と言える野口英世、梅毒菌の発見は「断固とした決意と粘りと鋭い視力」が武器で、スピロヘータの研究では光学顕微鏡では見えないはずの構造を見つけている。

    ヒトゲノム解読のクレイグ・ベンダー
    「わたしが金を求めるのは、ただ好きなように研究したいから」

    ビタミンC発見のセント=ジョルジ
    「発見というのは、誰もがみてきたことを観察することと、誰もが思いつかなかったことを考えることによって成立する。」

    昨年末亡くなったリタ・レーヴィ=モンタルチーニ
    科学の研究において成功するためには、知性の高さや、完璧かつ正確に仕事を遂行する能力だけが必須なものでなく、より大事なものがあると言う。一つには、研究に没頭する能力。そして、もう一つには、立ちはだかる障害を過小評価する能力を挙げている。

    ファージ・グループ総帥 マックス・デルブリュック
    「一番大切な科学活動は問いを発することだ」口癖は「僕はそんなことは一つも信じないね」この問いが多くの科学者を育てた。

    この本の陰のヒーローはあまりにも有名なため紹介されていない「二重らせん」のジェームズ・ワトソン。DNA二重らせんの模型はロザリンド・フランクリンの撮ったX線写真を盗み見て確信したというのはセレンディピティの範囲を超えている。あまりにもご立派な伝記よりスキャンダルの一つや二つ入ってる方がおもろいやんかと言うのはなかの先生と一致するところだ。

  • 医学が好きになる本。

  • いや、伝記本紹介と言いつつ、かなり踏み込んで各科学者について書いてる。しかも、その内容がかなり面白い。

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

仲野徹(なかの とおる)
1957年、「主婦の店ダイエー」と同じ年に同じ街(大阪市旭区千林)に生まれる。大阪大学医学部医学科卒業後、内科医から研究の道へ。ドイツ留学、京都大学・医学部講師、大阪大学・微生物病研究所教授を経て、2004年から大阪大学大学院・医学系研究科・病理学の教授。専門は「いろんな細胞がどうやってできてくるのだろうか」学。2012年には日本医師会医学賞を受賞。著書に、『幹細胞とクローン』(羊土社)、『なかのとおるの生命科学者の伝記を読む』(学研メディカル秀潤社)、『エピジェネティクス』(岩波新書)、『こわいもの知らずの病理学講義』(晶文社)など。趣味は、ノンフィクション読書、僻地旅行、義太夫語り。

仲野徹の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
リチャード・ドー...
佐藤 優
タイラー・コーエ...
シーナ・アイエン...
ジャレド・ダイア...
大野 更紗
高野 和明
ヴィクトール・E...
有効な右矢印 無効な右矢印

なかのとおるの生命科学者の伝記を読むを本棚に登録しているひと

ツイートする
×