十階―短歌日記2007

著者 :
  • ふらんす堂
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本棚登録 : 166
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781403144

作品紹介・あらすじ

◆短歌日記2007
記憶とは伝えておきたい願い

感想・レビュー・書評

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  • 手に馴染む小さめのサイズと不思議な装丁に惹かれて。
    歌人・東直子さんが毎日Webに掲載した短い日記と短歌一首を、365日分集めたもの。

    日常生活の中で紡がれた言葉だからなのか、全体的にやんわりとした印象を持ちました。
    ページをめくる中で、どこか引っかかる歌やハッとする歌に出会い、しかしさらにページを繰るうちに、その感覚がだんだん遠のいてゆく。
    その移ろいゆく様が日常そのものであるように思えて、愛おしいと思いました。

    私生活が忙しい時期に読んでしまったため、一首一首を十分に味わえなかったように感じています。
    本当はリラックスしようと思って読み始めたのですが、結局せかせかと読み終えてしまいました…残念。
    歌集は心にゆとりのあるときに読むべし、ですね。

  • 東さんの短歌がとても好き。読んでいると、なぜか感極まってしまい涙とため息が出る。2007年の365日短歌を詠み、それをまとめた一冊。短歌と短文。そしてあとがき。
    短歌もいいし短文も説明文になっていないので、謎は謎のまま残されている。とくに暗めの短歌がいい。

  • とても美しい本
    毎日がこのように印象深ければ人生はどれだけ豊かだろう

  • 日々の短歌と日記。

  • 2012.2.11読了。

    心にとまった短歌を書きとどめていったら、偏りすぎてて笑った。読む年齢、場所、季節によって響くものは変わるだろうとおもう。

  • 短歌日記。「あたまから冷たい水をかけあった姉妹はどんな遠くへ行くの」
    読んでみたい。

  • こんなふうに作れたらなぁ。

    『水銀灯が消えるまで』の解説で穂村弘が書いていたすごさが分かる。

    なんとしても『春原さんのリコーダー』を手にいれたくなった。

  • ベッドの傍に置いて、眠る前に、目覚めてすぐのぼんやり時に、心がふと空白になった時に、ぱらぱらと頁を捲る。その日の心持ちによって、響くものが異なり、大切に読んでいます。

    帰り道わからなくなり陽に少し身体を溶かしながら漂う

    いちりんの金属の花にくたいはひとつの印 偶然ですね

    ベッドから足を垂らして触れるとき新たに満ちるわたしの下界

    あと少しのぼれば空が見えますよ抱きしめているものを捨てなさい

    幾重にも紐がけされた箱の中に愛されすぎたものの暗闇

  • これを読んだのはもう半年以上前でして、とても悲しいことがあってどうしていいか分からないときでして、毎日を大切に大切に短歌にするこの本に、本当にどれだけ助けてもらったか分かりません。
    何度も読んで、失礼かと思いつついろんなことを書き込んで、東さんの日記であるはずが今では私の日記でもある。
    悲しいこともつらいことも嬉しいことも、毎日のことはぜんぶ大事にしようと思う。そういう気持ちにさせてくれたこの本を、大事にしようと思う。

    “棒立ちになって見上げし桜花 わすれることはうつくしいこと”

    “この場所に一緒に座っていた人の笑顔はうすくなれども消えず”

  • 一日一首。2007年の365首。短歌を読んで、添えられた言葉を読んで、また短歌を読む。初めに思い描いた風景がひろがったり、全く別の情景になったり、分からないままだったり。
    私が選んだ十首。
    「風が通りすぎた。わたしの乗れなかった時間はそちらで動いてますか」
    「猛烈な春の雪です あなたたち淋しいのならまみれておいで」
    「棒立ちになって見上げし桜花 わすれることはうつくしいこと」
    「あれからの僕は小さな鳥だったかもしれなくて乱れ飛ぶ紙」(ママンの歌を連想)
    「迷い猫のら猫ひたに眠る猫ずっと探していた家はどこ」
    「ひとつきりの身体を濡らし走り抜きコンリンザイが胸に鳴り出す」
    「ふきだまる桜の落ち葉あんなふうにより集まっているのか心」
    「一年ののちの私へ 迷っていたことなんてもう忘れてますか」
    「連作をとかれし一首A4の白い用紙にひんやりと立つ」
    「結晶を水にとかしてふたたびの旅がはじまる やりなおせるね」

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著者プロフィール

1963年、広島生まれ。歌人、小説家。絵本や童話、イラストレーションも手がける。歌壇、角川短歌賞選考委員。東京新聞歌壇選者。「草かんむりの訪問者」で第7回歌壇賞、『いとも森の家』で第31回坪田譲治文学賞を受賞。歌集に『十階』、小説に『水銀灯が消えるまで』『とりつくしま』『さようなら窓』、エッセイ集に『短歌の不思議』、穂村弘との共著『回転ドアは、順番に』『しびれる短歌』がある。

「2019年 『春原さんのリコーダー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

東直子の作品

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