- Amazon.co.jp ・本 (68ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781406053
作品紹介・あらすじ
きみを見たときから始った
ぼくの孤独に
世界は はげしく
破片ばかりを
投げ込もうとしていた。
(清岡卓行「思い出してはいけない」より)
◆解説「読むことは素敵な共犯者になること」より
言葉のなかで、連なる行の向こうで、「僕」と「きみ」は現実ではつなぐことがかなわなかったかもしれない手をこっそりとつなぐ。書き手と読み手は、異なるかもしれない場面を見ながら共犯者のように鼓動を重ねる。
詩は、そんな可能性を有しているのです。
感想・レビュー・書評
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これは凄いなぁ!
中也、藤村、啄木、朔太郎、寺山、白秋といった、
いわゆる有名どころの詩人の詩をBLというくくりでアンソロジーにするだけで、
こんなに新鮮になるものとは!
妙にエロくなってて、思わずへらへら笑ってしまいました。
あまり詩になじみのない人にも、
もうそんな詩人知ってるし〜な人にもおすすめ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
帯に清岡卓行「思い出してはいけない」が引用されていて、それが自分にとっては中学の時以来の再会で運命を感じた。
小林秀雄の中也への追悼詩の後に中也の詩が配置されているところが、ぐっとくる。 -
詩なんて今までほとんど意識したことも読んだこともなかったんですが、漫画の『月に吠えらんねえ』を読んでなんとなく興味が湧いてきたのでたまたま発見したこのアンソロジーを買ってみました。
萌えるとかBLっぽいと言われればそういう風に読めば読めるし、普通の男女の恋愛にも読める。
これを読んでみてもなかなかまだ詩の世界というのはよくわからないけど、『逃げ水』『しやうがない奴』『耳鳴りのうた』『秋の日』が強く印象に残った。
こうしてみると私は死を感じさせる詩に反応しやすいのかもしれない。