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- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781410654
作品紹介・あらすじ
◆歌人入門(3)
言葉でありながら音楽であること。
◆収録内容より
君かへす朝の舗石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ
白秋短歌の流れを全体的に眺めると、動から静へ、絢爛から枯淡へ、そして小から大へ、というふうに歌柄が変化しているように思う。そうして、変わることなく一貫しているのは、言葉のひびきの美しさ、言葉遣いのしなやかさである。
(解説より)
感想・レビュー・書評
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青空を見上げると、腕につけられた囚人番号が見えて悲しいな
というような句が印象に残った。
うろ覚えなので読み返そうと思う。
なんとなく高潔な文人だと思っていたけど、不倫したとぼけ親父というイメージに変わってしまった。
ただ、言葉のセンスとリズム感はやはり天才。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
北原白秋が生涯に詠んだ八千首の中から、白秋の孫弟子にあたり、当代随一の歌人にして白秋研究家の高野公彦が百首を精選して解説するという贅沢なアンソロジー。「自分の心を表す言葉を少しでも<音楽>に近づけてゆく、それが歌人白秋の最も究めたかった目標ではなかったか」という文が印象に残る。「春の鳥な鳴きそ鳴きそあかあかと外の面の草に日のいる夕」「病める子はハモニカを吹き夜に入りぬもろこし畑の黄なる月の出」「君かへす朝の敷石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ」「大きなる手があらはれて昼深し上から卵つかみけるかも」「この山はただそうそうと音すなり松には松の風椎には椎の風」「ニコライ堂この夜揺りかへり鳴る鐘の大きあり小さきあり小さきあり大きあり」
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