あたらしい「源氏物語」の教科書

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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781603766

作品紹介・あらすじ

キリキリ痛い、ドキドキときめく。 ベストセラー『乙女の日本史』の著者による、笑って泣ける、恋する源氏入門! 全54帖あらすじ「超訳」紹介、人物相関図、宮中MAPほか、光源氏とヒロインとの関係をズバリ描写した漫画も満載です。 「恋バナ」で楽しむ「源氏物語」入門!  意外に思われる方もいるかもしれませんが…… 『源氏物語』は、「最高の男」光源氏の「失恋」を軸にした物語。 「夢見がちな恋愛ファンタジー」でも「優雅だけどHな小説」でもありません。 実は、平安貴族の「出会いと別れ」を描き、1000年後の男女の厳しい

感想・レビュー・書評

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  • 軽妙な語り口と、今風の言葉で源氏物語の(主に)登場人物を説明してあり、とても分かりやすかった。ただ、気になった所が3点ある。特に3番!これのおかげで、この本、台無し。

    1 ヴィーガンの意味を勘違いしているようだ。→ヴィーガンは動物性由来のものを一切食べない菜食であり、ベジタリアンといえば、ヴィーガンも含むが、赤い肉を食べないグループ、肉全般を食べないが卵乳製品魚貝類は食べるグループ、肉と魚貝類は食べないが卵乳製品を食べるグループなどがある。まぁ、これは日本文学と関係ないから仕方がないのかな。

    2 P.348、358の二箇所脚注のマークが本文から落ちている。→これは作者のせいじゃないかもしれないけど。

    3 これが一番気になったんだけど、明石の中宮と秋好中宮を混乱しているように思えた。→P.333.明石の中宮は11歳で二つ年上の東宮と結婚したとP.231に書いてある。これは編集者、それとも作者の見落とし?

    むちゃむちゃ気になる。

  • 「源氏物語」にでてくる女性達にスポットをあてた本です。
    古典が苦手なのであまり「源氏物語」に深入りしたことがなかったのですが、この本でどんな女性達と恋物語が広がっていくのかがわかって、ちょっと本編の方にも興味がでてきました。カラフルでイラストも多く読みやすいと思います。

  • 源氏物語に登場する女性たちを解説したような本。
    源氏物語を読んでいなくても楽しめますが、読んでいるとよりおもしろいと思います。
    題名と内容が合っていないように感じました…
    女子力磨かなきゃ!と思わせられましたww

  • 源氏物語は、田辺聖子さんの本と、大和和紀さんの「あさきゆめみし」を読んだことがあります。

    その時のこの物語の印象は、
    「光源氏のやつめ……。自分勝手でどうしようもないね、こりゃ」
    でした。

    だけどこれを読んで、ちょっと印象が変わりました。
    「女の都合も聞かずに勝手に忍び込んできやがってコノヤロウ」と
    思っていたのが、実は忍んで来る前には姫様に仕える女房たちの
    厳しい審査があったとは。

    こんなおもしろい読み物を、1000年以上も前の人が書いたなんて、
    ものすごくビックリすることじゃないでしょうか。
    しかも、私は初めて知ったのですが、「雲隠」という本文のない巻が
    あったなんて。
    何も書かないことで、光源氏の死を暗示してるとか。
    1000年も前の人がその技法。
    すごい。

    これを読んで、ちょっと忘れてるストーリーとかもあったので、
    またあさきゆめみしあたり読みたくなってきました。

  • 重たい女、小悪魔な女、冷たい女etc‥と源氏物語のヒロイン達を解説してくれます。

    以外だったのが、光源氏の母である桐壺更衣が実は「闘う女」だということ。宮中でイジメ抜かれて亡くなってしまうという儚い女性のイメージだったのが、自ら入内を決意して女の栄華を極めようとするタイプだったことです。

    恋愛で嫉妬に狂ったり、年下の旦那にコンプレックスを感じたり、逆境でこそ気持ちが盛り上がったりと、千年前から人間って変わらないんだなー。

  • 源氏物語を読んでいると読みやすい。

  • 同じ著者の「乙女の日本史」がおもしろかったので購入。けっこう分厚いです。おもしろかったんですけど、ワイドショー的というか何となく俗っぽいところが気になりました。それが売りなんでしょうが。でもとても読みやすく、イラストも可愛かったです。男君萌えなので女君ばかりでちょっと物足りないのが本音。他のかたも指摘されてましたが、明石の中宮と秋好中宮が間違って混同されています…読んでいて「エーッ」と思いました。絵合わせのエピソードは秋好中宮であって明石の中宮ではないですよ!

  • 改めて源氏物語について学ぼうと思い、読んだ本。
    古典苦手な私でも、さくさく読めました。

    人間、今も昔も同じように恋愛していたんだなぁ。
    光源氏の恋愛体質ぶり、女ったらし加減は、到底理解しがたいけど、その絶対恋愛至上主義ぶりには羨ましくも感じたり。
    源氏物語が光源氏の失恋を軸にした物語っていうのは、わかっているようで、わかっていなかった。

    たくさんのヒロインは、本当十人十色!現代に通ずるようなこともいろいろ。

    わかりやすく、痛快です。

  • 私は、漫画の「あさきゆめみし」で源氏物語の概要を学びましたが、この本を読んで、つくづくこの漫画はよくできていると改めて思いました。

    私は、「あさきゆめみし」の登場人物を思い浮かべながら読みましたが、桐壺の更衣が実は闘う女だったり、中年の源氏は恰幅の良い男性だったなど、意外性もあって、ついつい引き込まれました。

    ただ、全く源氏物語を知らない人がこの本を読んでも、あまり面白くないだろうなとは思います。

    堀江さんの本はこれで3冊目ですが、日本史好きには本当に面白いです。

  • 源氏物語の解説本があんまりないので、ずっと欲しかった本。
    お姫さまたちのことがけっこう詳しく書かれているし、時々ギャグっぽくなってるので読んでいて凄く楽しかったです。ボリュームもあるので、読み応えがあります。

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著者プロフィール

堀江宏樹(ほりえ・ひろき)
1977年生まれ、大阪府出身。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒。
日本、世界、古代、近代を問わず、歴史の持つ面白さを現代的な視点、
軽妙な筆致で取り上げている。
綿密な検証と考察、臨場感溢れる描写には定評がある。
主な著書に『本当は怖い世界史』『本当は怖い日本史』『本当は怖い世界史 戦慄篇』『愛と欲望の世界史』『眠れなくなるほど怖い世界史』(以上、三笠書房《王様文庫》)、『乙女の日本史』『乙女の美術史 日本編』『乙女の美術史 世界編』(以上、KADOKAWA)、『三大遊郭 江戸吉原・京都島原・大坂新町』(幻冬舎)などがある。

「2022年 『本当は怖い江戸徳川史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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