装丁を語る。

著者 :
  • イースト・プレス
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本棚登録 : 557
感想 : 74
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781603940

作品紹介・あらすじ

読者を惹きつけ、一瞬でその本の魅力を伝えてしまう-そんな装丁を生み出す著者の発想法とは。これまで手がけた約8000冊から120冊を厳選し、それぞれの本の個性を引き立てる「演出」方法を自ら解説。ブックデザインの第一人者による初の単著。

感想・レビュー・書評

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  • …カテゴリこれでいいのかなぁ、と、若干迷いつつ。
    いつだかの『先輩ROCK YOU』に出演されてたのを見て
    興味をそそられて借りてみた(買った、のではない辺り^_^;)。

    如何にこだわって作ってるか、ということがとてもよく判る本だった。
    タイトル文字ひとつ取っても、写植を加工したり、手書き文字を使ったり。
    さらにカバーに使う紙の種類や印刷にまで徹底的にこだわる。
    こだわったが故に本の定価が上がってしまったとか取次さんに不評だとか(笑)
    裏話的な部分も書かれていて興味深い。
    面白かったのは手書き文字に関するエピソードだった。
    その中のいくつかは前述の先輩ROCK YOUでも話されていたが
    息子さんの字を使ったものが3冊も出てきたのには驚いた(笑)。
    それと関連する部分もあるが、帯まで含めて装丁なんだと改めて思った。
    そうなると図書館で貸し出している本は帯が外されているのは残念。
    コーティングするためには仕方ないというのは理解できるんだけど。
    文庫化されたときに装丁が変わることがあるが
    その理由のひとつに当たる『私の男』のエピソードも興味深かった。

    何はともあれ、装丁は大事だと思う。
    やっぱり装丁がかっこいい本は買おうって思うもん。
    この本に載ってた鈴木さんが装丁を手掛けられたものの中にも
    そうと知らずにジャケ買いした本がいくつかあった。
    鈴木さん以外にも、原研哉さんの装丁も好きかも。
    カスヤナガトさんのイラストの装丁も、ついつい目が行ってしまう。

    巻頭にある各部名称、形状の名称、製本の種類、印刷、加工の解説が親切。
    欲をいえば判型の解説があればもっと有り難かったが。
    プロの方からすればデータの集積という点でも貴重な資料なんだろうと思う。
    どなたかのレビューにも書かれていたが、解説なしでもいいから
    鈴木成一全仕事、と銘打った1冊をぜひ見てみたい。

  • 装丁家として有名な鈴木さんの作品集と
    その作品を作ったときの思いとかコンセプトがまとめられた本。

    それぞれの作品が見開き2ページでまとまられているので、
    ちょっとしたスキマ時間に簡単に読めてしまいます。
    自分の読んだことのある本や好きな本について、
    どんな意図でカバーデザインが決められていたのかや
    装丁の際の苦労話が垣間見れるのは、
    また別の角度から本を楽しめることと思います。

    デザインに興味のある人にもおススメです。

  • 好きだなと思う表紙のデザインは鈴木成一デザイン室のことが多い。

  • 誰かのために何かやる。
    装丁は物語の魅力を更に引き出す。
    各々の役割が「本」の魅力を最大限に広げてくれている。

  • ほとんど読んだことがあった本だったので驚きました。鈴木さんの作品だったんですね。ジャケ買いって本にもありますよね。凝った装丁だと中身も期待しちゃいます。ぎゃくにシンプル過ぎる装丁も、相当中身に自信あるのかと気になってしまいますが…
    ともあれ、よく考えて作られているんだと思うと本を見る視点が変わります。

  • すごく個人的なきっかけて読み始めた。僕に関する本が出版される予定だが、装丁を鈴木成一さんにお願いした。鈴木さんのシゴトに触れたくて読んだ。
    演出とはを確認した読み応えだった。書かれているのだけど、自己表現ではなく、あくまで本の個性を引き出すというコト。まさに!僕が今感じ、必要と切磋琢磨していること。仕事の丁寧さ、誠実さ、そして、創造性を感じれる一冊。どんな仕事をする人にも当てはまるエネルギーが、詰まっている。

  • 人に一目惚れしたことはない(なかったと思う)けれど、本にはよく一目惚れしている。

    この本は鈴木成一さんが手がけた装丁の「演出」意図を1冊ずつ解説した本。
    解説といってもポイントだけのあっさりしたもの。
    もうちょっと完成前の思考の過程が知りたいなぁ…と物足りなくも思う。

    それでも写真を見ながら解説を読むと、自由な発想に感心するし、中にはこれしかないと思う程素敵な想定もあって感動する。
    装丁って本当に面白い仕事だと思う。
    出来ることなら装丁家になりたい。

  • 見開きにつき、一冊。右に本の表紙、左に解説といった感じで、鈴木さんの装丁が並べられています。作品集ですね。
    人気の装丁家さんだけあって、(本書の中では専業ではないと書かれていましたが。)この本もか!という本ばかり。
    解説分は口語に近くて、大変読みやすかったです。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「この本もか!という本ばかり。」
      年間700冊ですからねぇ~それを生み出すために、どれだけのアイディアを出しているのか、想像するだけで気が遠...
      「この本もか!という本ばかり。」
      年間700冊ですからねぇ~それを生み出すために、どれだけのアイディアを出しているのか、想像するだけで気が遠くなります。当り前って言われるかも知れませんが、同じようなデザインが無いのが凄いですよね。
      2012/12/11
  • 表紙に惹かれる本は
    大体が鈴木さんのデザイン

  • もちろん名前は知っていたが、幅広すぎて驚いた。
    まさか爆笑問題の本を装丁した人が、「黄色い雨」の装丁者でもあったとは。

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