竜の学校は山の上 九井諒子作品集

著者 :
  • イースト・プレス
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本棚登録 : 2906
感想 : 229
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781605456

感想・レビュー・書評

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  • 逆転の発想や不思議生物、それを現実世界に落とし込むセンスに脱帽
    ポンと短編集出させたイースト・プレス偉い!

  • 短編集
    作家独特の余韻を持つ漫画が多い
    身近にある日常と非日常を混ぜ込むのが非常に上手いと感じた

  • 著者サイトはこちら
    http://nisiniha.sakura.ne.jp/
    こちらで作風は十分読むことが可能なので、無駄な説明は不要かなと。

    私は「代紺山の嫁探し」が一番好き。

  • 2011 7/2読了。有隣堂で購入。
    ネットで話題になっていたのを見て気になっていた本。
    もっと早く買えばよかったかも。

    異世界における魔王退治後の勇者や社会について描いた作品も趣があったけど、秀逸なのはやはり現代日本にファンタジー要素があったら・・・というのを現実的に描いていく後半収録作品だと思う。
    ケンタウロスは働き者だし働くのに有利な身体特性を持ってもいるので猿から進化した人類と労働問題が起きたりする。
    天使は現代日本の都市環境じゃ自由に飛べない。
    龍は現実的に考えて不要。
    そんな感じのやたら現実的な問題と、それにまつわる当事者たちの心境とかを描いているのが面白い。

  • 作品集なんで短編作品Only。

    考えさせられる内容な終わり方が多い。
    それがおもしろい。

  • 予想より遙かに面白かった。「代紺山の嫁探し」が特に好きだな。あと、「現代神話」のP156 2本目、P157 1本目がすてきだ(笑)

    表紙と中身の感じがちょっと違ってて、まあそれはねー。商業製品だしね。
    しかし世界観の創造の巧い人だなー。すばらしい。

  • ファンタジーと現実の混ざり具合が絶妙。
    最後のクズの話、私も1ヶ月残れる自信がある!

  • 示唆度 ★★★★☆
    絵が美しい度 ★★★★☆
    非現実度 ★★★★★

    9つの短編からなるオムニバス作品集。帯にもあるように「あたりまえのように、そこにある非日常」が、全ての作品に共通して描かれている。ファンタジー調の作品もあれば、現代人を揶揄するかのような作品もあり、全ての作品が、明らかに何かを示唆するような終わり方になっている。こんな世界を心に持っている人がいるんだなぁ…。
    収録作品は以下の通り。

    【帰郷(20頁)】
     勇者として村を出て旅をしていた青年の帰郷の物語。魔王を討伐して帰郷した青年と、幼なじみ(?)と思しき村人を軸に、青年の孤独と、村人の嫉妬が描かれる。 

    【魔王(12頁)】
     ある吹雪の夜、ある吟遊詩人が宿を借りた先で語る、ある物語。「美女と野獣」を彷彿とさせるが、その家主の女性は…。

    【魔王城問題(34頁)】
    魔王を倒した後に残った巨大な魔王城。その不毛な土地を開拓しに訪れた貴族一家と、魔王を倒した勇者の内の、生き残った一人の男。全てを勇者に投げ、都合よく振り回した人間と、それに翻弄され酒に入り浸る元勇者。その勇者になぜか執着する貴族一家の娘。最後のシーンで、一気に心が暖まる。

    【支配(12頁)】
    文明の進化が止まった星に、「生き物製造機」を作った異星人。おろかな人々が、完全に地球人と重なる。

    【代紺山の嫁探し(38頁)】
    一転して舞台は日本。村を豊かにするため、貧乏な村人「権平」の元へ神様を嫁に迎えようとする村長。人間により無下に忘れ去られた過去が豊穣の神により告げられた時、村長とその一人娘「おみつ」、権平のすれ違う心は重なる…?

    【現代神話(48頁)】
    地球上には二本足の「猿人」と四本足の「馬人」の二種類の人間がいる。勤勉に「しか」過ごせない馬人と、時間を無為に使うことが「出来る」猿人。ところどころの馬人エピソードで笑い、馬人就業規制反対のデモで考えさせられる。

    【進学天使(38頁)】
    ごく普通の学生たちの中に、羽の生えた子が一人いる。空を飛ぶことができる、でもいつか飛べなくなる。淡い恋を描いているようで、その素材は天使。「あの子」に羽が生えている以外は、ごく普通の日常。「あの子」が空を飛ぶのを見て、何かが変わる。

    【竜の学校は山の上(48頁)】
    竜学部のある大学「宇ノ宮大学」。この社会では、既に竜は利用価値がない。けれども竜から離れなれない人々がいて、何かを見出そうとする人がいる。竜研究会でのやりとりは、「竜」以外にも当てはまる…?香野橋部長が竜で飛び立つシーンは必見。

    【くず(17頁)】
    就活に身を入れず、パチンコに明け暮れる「加藤」が参加したアルバイトとは。「おめでとう!君はくずの中のくず!」

  • こういう雰囲気の漫画大好きです!絵もかわいい◎お話も、どれもおもしろかったです。日常の中のメルヘン。

  • 短編集。おとぎ話、昔話。現代風でも馬人に猿人、羽の人。竜のいる世界。
    なかなかの読み応え。絵も好き。

  • 『同じがいいの!』

  • ファンタジーに現実的な視点をひとつ付加して描くのが得意なようで、たとえば魔王を倒した後の勇者が今度は人々の恐怖の対象になったり、人間同士が争い始めてあきれたりしている世界を舞台に選んでいる。
    こうした視点自体は近年よくみるものだけれど、作者特有のふわりとした表現や間の取り方でうまく緩和され(女性ならではというべきか?)、悲惨な話でも読後感は意外とさわやか。ギャグを全面に出した話も面白い。
    あとケンタウロスの奥さんがかわいすぎる。

  • 使い古されてしまったファンタジーや日常の中にさらりと非日常を放り込む表現を使って、見慣れているけれどちょっと不思議で、だが、都合のよくないことや決まりが悪いことをあぶり出しているところにほれぼれした。
    表題になってる短編のように、竜という空想の設定の生き物なんかを扱っていても妙にリアルさを感じさせるところがあるのもいい。

  • 話もよいし絵もすてき
    久しぶりにおもしろい漫画読んだ―やったーって感じになった

  • 『進学天使』『代紺山の嫁探し』が特に好き。

  • ほんわか読みやすい絵柄でハードに(リアルに?)異種間。竜好きなので、見てるだけでほわほわします。私も無意識に彼らを傷つけるだろうなあとか色々思いつつ、竜や馬人や翼人が隣にいたらそりゃー友達になりたいなあと思うのです。

  • 同人誌で配布された作品が収録

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著者プロフィール

pixivやコミティアで活動し、2011年、短編集『竜の学校は山の上 九井諒子作品集』でデビュー。13年『ひきだしにテラリウム』で、第17回「文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞」を受賞。14年より「ハルタ」にて連載開始した『ダンジョン飯』は、「2015年度コミックナタリー大賞」「このマンガがすごい!2016」オトコ編、「THE BEST MANGA 2016 このマンガを読め!」「全国書店員が選んだマンガランキング2016」と数々の賞で1位を獲得した。

九井諒子の作品

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