- Amazon.co.jp ・マンガ (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781608495
作品紹介・あらすじ
不吉な塊が心を終始おさえつけていた-。なぜ人間は見すぼらしく壊れたものに魅きつけられるのか?梶井基次郎は生涯死と隣合わせに生きながら、表題の『檸檬』をはじめ『桜の樹の下には』『冬の蠅』などで、そんな人間の心の深淵を詩情豊かに表現し続けた-。「近代日本文学の古典」とも言われる小品群をあわせて漫画化。
感想・レビュー・書評
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なんとも言えない独特の暗さを感じさせる作品。
著者はいったい何が伝えたかったのか、というような読後の解釈は、読み手でかなり違うだろうなと想像できる。シンプルにおもしろいとは言えないが、読み解いていくことで自分なりな解釈を愉しむようなスルメみたいな作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
レビュー省略
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まんがで読破を読破するシリーズ。
文学史で聞いたことがある程度だった「檸檬」ですが、小品集なんですね。
病に苦しむ芸術家の生死感。暗いですね。 -
爆弾として檸檬を置いていったという話は、こんな話だったのか。
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短編小説集「檸檬」の中から、幾つかの短編を漫画にした漫画短編集のような構成。う〜ん、難しい。私小説でもあり、芸術を追求していた梶井基次郎。闘病生活で陰鬱さが出ているなか、見せかけの美しさは本当の芸術ではなく、それと対になる闇の部分があってこそ芸術であり、そういう部分に魅かれたのでは感じた。そして、美とは人間の身近にあるもの全てにあるのだ。