惑いの森 ~50ストーリーズ~

著者 :
制作 : 松倉香子 
  • イースト・プレス
3.06
  • (21)
  • (44)
  • (71)
  • (38)
  • (18)
本棚登録 : 604
レビュー : 91
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781608648

作品紹介・あらすじ

植物になりたいと願う青年。毎夜、午前一時に現れる男。言葉を探し続ける郵便局員-どこか奇妙で、愛おしい人々。切なく、温かいショート・ストーリー集。ゆるやかに連鎖していく、それぞれの人生の、50の物語。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 好き過ぎて一気読み。ところどころ共感し過ぎてつらくなったり切なくなったり。これはもう一回読んでもいいな~と思う。


    「A」より自虐が激しくないから読みやすい。だけど「A」に近い部分が出てきて、もうそれ以上不安にならなくても、暴走しなくてもいいよ…と思いつつ、中村、又吉といい西加奈子といい、計算的に自虐ってるような気がしてならない今日この頃。(おしゃれでインテリっぽくって…)計算高いなー。


    でも仮にそうだとしても中村さんの作品は胸を打つものがある。好きだ。


    「やめてくれよ。僕は僕の傷が好きなんだ。僕には僕なりの」
    「…そのうちわかるよ。この世のレールから外れたつもりだろうけど、きみはこの世界に負けたんだ。この世はしつこいから。世界はきみに悪意を与え続けるから」=樹木青年=


    ここら辺は相変わらずいい。→「Nの憂鬱」「片隅で」「祈り」「鐘」「揺れる」「ソファ」「ソファ」の存在はかなり癒される。優しい。読み終えると何かに包まれるようなそんな気がした。ほわっとする。

  • ショートショートなのに先が先がと気になって一気に読んでしまった。「A」を読んでも思ったけど中村さんの作品は短い方が暗さを引きずれるしもやもやとしたものが濃厚で好みです。もし一人で暮らしていたころに読んでいたら共感しすぎて落ち込んでしばらく立ち上がれなくなりそうな気がする。

  • 一つ一つの話のようで不思議と繋がっているような絵も含めてすごく好きな世界です。
    クマのぬいぐるみ、鐘、それからちょくちょく出てくる中村さん…好きです。

  • 全体的に暗いのに、読後感はずっしりとした気分にはならなかった。
    無茶苦茶だけど、ありえないわけではないところが恐怖。そこにちょっとした温かみがあるから、世の中はちょっとだけやさしい。

  • ショートショートというか意味ありげだけどよくわからない繋がってるんだか繋がってないんだかなポエムのようなものが50個。
    すごく好みの装丁とタイトルでこれは面白そう!と思ったんですが…ファンタジーみたいな不思議な雰囲気は素敵なのになぁ、惜しい。
    ただ時々好みの話が入ってたり、作者自身が登場するNシリーズは面白かったので、他の作品も読んでみようかなという気にはなりました。

  • いくつか中村文則さんの作品を読んだ後に読んだほうが楽しめるかも。
    個人的には、言葉のリズム感が好きです。

  • 引き込まれる、この世界に。言葉がすっと入り込んでくるのを感じる。

  • ★2014年5月28日読了『惑いの森~50ストーリーズ』中村文則著 評価B~B+
    不思議な短編連作小説集。暗い不可思議な短編が続く。人が背負って生きる孤独感、心の闇が表現されている。読後感は、不愉快かと聞かれれば、それはないと断言できる。しかし、爽快、愉快でもない。何か重いものが心に残るそんな不思議な作品群である。かなり読者の志向によって評価はかなり変わると思われる。

    たしかに万人向けではないが、この中村文則という作家、みずからNと称して作品にも登場するが、只者ではない。この他の評判の良い作品を借りて読んでみようと思う。
    最初の短編:タクシードライバーは特に読みやすく、分かりやすいが次第に短編を読み進むに連れて難しくなってくる。

    暗い雰囲気はあるのだが、恒川光太郎のおどろおどろしい作品とも違う。何と表現したらいいのだろう。
    そう、この短篇集は、寝覚めの悪い夢(悪夢というほどではない)の肌触りである。

  • 様々な人の人生が絡み合っているような、繋がっているような…。短いのがたまらない。
    大好きな作品です。

  • 短編ってとことんシュールにして放り出せるから、おもしろいなあ。
    読んでて楽しかった。

全91件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

中村 文則(なかむら ふみのり)
1977年愛知県生まれ。福島大学行政社会学部応用社会学科卒業。2002年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。『遮光』で野間文芸新人賞、『土の中の子供』で芥川賞、『掏摸』で大江健三郎賞、『私の消滅』でドゥマゴ文学賞を受賞。2014年にはノワール小説への貢献から、デイビッド・グーディス賞を受賞している。
その他の代表作に、映画化された『去年の冬、きみと別れ』『悪と仮面のルール』などがある。

中村文則の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

惑いの森 ~50ストーリーズ~を本棚に登録しているひと

ツイートする