今日もひとり、ディズニーランドで

  • イースト・プレス
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781611372

作品紹介・あらすじ

僕を救ってくれたのはディズニーランドだった。気鋭のコラムニストが自らの実体験をもとに描いた、笑えて、泣けて、ためになる、青春エンターテインメント。

感想・レビュー・書評

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  • これは、非リア充のための究極の東京ディズニーランドガイドブックといえます。

    リア充は読んではいけないですね。
    ディズニー大好きぃ♪な信者は購入注意(笑)

    23歳ニート男が現実世界から逃避するために、毎日ディズニーランドに通い詰め、さまざまなアトラクションを舞台に妄想を炸裂させては、現実に凹んだり自己嫌悪に陥ったり、時には勇気づけられたりという流れでストーリーは進みます。

    主人公の妄想はすさまじくスピード感・躍動感あふれているのに、現実の人間とのコミュニケーションは一切できないそのコミュ障非リアっぷりがとてもおもしろい。これを笑いにできるのはやはり才能なのだと思います。

    個人的には、今はなきシンデレラ城ミステリーツアーの場面が抱腹絶倒でした。また、ディズニーシーと大阪にある映画のテーマパークに浮気するという、パークそのものを擬人化して感情を表しているところも最高です。

    私自身ひとりディズニーは大好きなので、この本はほぼ「タイトル買い」だったのですが、長蛇の列に並んでいる時の心境や、キャラクターやアトラクションへの心の中だけでするツッコミなど共感も多かったです。基本的にひとりで行くと話し相手がいないので、妄想だらけになるのも当然だよなと客観的に自分を見直すこともできました(笑)

    冒頭に書いたように、ガイドブックとしても本当によくできています。
    著者の私小説ということで、すでに王国からは消えたアトラクションも登場しますが、アトラクションの説明や世界観、歴史、王国のまわり方、小ネタなどトリビアも充実。通常、ガイドブックというのは写真やマップ中心ですが、テキストのみで脳内映像再生させてくれるのはさすがです。

    ニート脱却まではいかないが脱却できそうな、家族とのホロリとしたラストを迎えます。
    自分の子どもにはこんなふうになってほしくないなあと思いました(笑)そして、実際なってしまった時に親としてこのラストのようにできるかな?と考えさせられました。
    でもそうしないと本当にダメな子になっちゃうんだろうなと(笑)親は親なんだなあとしみじみしちゃいます。

    最後ちょっと駆け足になっているのが残念な気もしますが、「走馬灯のように」という表現をあてはめるとちょうどいいです。

    好き嫌いが分かれる本と思いますが、ディズニーに対して、社会に対して、自分はマイノリティだと自覚している人にはおすすめです。

  • 小説だと思ってたけど、ドキュメンタリー?
    主人公がわたしと同じ歳だった。学生時代に友達といったシンデレラ城、数年後に大人になってからいったら中身が変わってたけど、懐かしい…と思いながら読んだ。結局彼は夢の国に通い続けて何か見つけられたのだろうか?

  • ワクサカソウヘイはすごいです。前著「中学生はコーヒー牛乳で…」もかなり素晴らしい作品だったけど、この本もまた素晴らしい!真性ほんわか狂人であり、純正TVブロス系の遅れてきたヒーロー。ぜひこれから渋谷直角のように売れてほしいと思う。

    本の内容は、ほぼ本人と思える主人公がニートながら年間パスポートを買ってディズニーランドに通い続けるという私小説。
    しつこすぎる笑いの小ネタの飛躍感が、いかにも王道サブカル系のモテない童貞感があってよい。
    中身はほとんどないけど、これだけ妄想的な内容ながら、USJに浮気するシーンの罪悪感や、子供っぽいランドに嫌気がさしてシーに憧れたり、クライマックスに近づくに連れて主人公とディズニーランドの関係が煮つまってくるところが描かれて、かつそんなめちゃくちゃな状況に共感できるように描写されてることがすごいことだと思う。
    と、期待値あがりまくっただけに、ラストがちょっといい話ふうに終わったのは残念。もっとこの人にしか出せない唯一無二のクレイジーさを発揮してほしかったなあ。

    とにかく間違ったディズニーランドの楽しみ方というジャンルでは堀井憲一郎を超えそうな逸材。だからワクサカ、お前の本売るために「まちがったディズニー」コーナー作るよ!そして5冊くらいはがんばって売るからね!

  • 最後が気になって読み進めていましたが少しモヤッとしてしまう終わり方でした
    でも所々にあるディズニーの豆知識や個性的な主人公の言動はおもしろかったです。

  • 自分では体験できないようなことだらけだった。

  • 寂しい物語なのか?人生を知る物語なのか?
    これは読み手によって、受け止め方は違うかもなぁ(^^)

    23歳の仕事も恋人もいない、ただヒマは腐るほどある主人公が、『夢と魔法の国』へ現実逃避に毎日出かける物語です。
    ひたすらアトラクションに乗りまくり、そこから人生のヒントを読み取ったり、取らなかったりと紆余曲折の日々(笑)(笑)(笑)

    でも、最後の章では、実に簡潔にアトラクションの様が纏められていて、あぁ~~確かにそんなだったと懐かしめたり、懐かしめなかったり(笑)

  • ニートが一人ディズニーを行い考えたことを綴っている。

    いい回しが面白いといった感想をよく見ましたが、そういうものであれば西尾維新で良いんじゃないかなと。
    アトラクションの裏話や、多少良い話に繋がる展開もあるものの特別面白い本ではなかった。

  • もしかしたら僕は人間未満、亡霊未満の存在なのだろうか。
    「迷子になったんじゃない。まかれたんだ」

  • 僕を救ってくれたのはディズニーランドだったって帯のコピーだけど、
    救われてないでしょ。
    気持ちがちょっと前向きになりましたとかそういう事?

    最後のページの後に1ページ目に繋がるループしててもおかしくない。

    どこが実話かわからないけれど、
    御本人は作家で脚本家みたいだからニートの息子に苦悩している親がいなくてよかった。
    ディズニーに通える範囲に自宅があるという、ある種の人にとっての幸せがある分幸福だと思う。
    つまり、それなりに都市部でしょ?

    なんていうか
    ちょっと期待し過ぎた。

    面白くはあった。所々。
    わかる!ありそう!とか。
    想像の範囲内、、とかそんなんでした。

    黒歴史とか反抗期とか見ていてイタいんだけど、本人にはどうにもできない部分もあるとは思う。
    でも切ないと思った部分が、家族で王国に行ったとこ。
    家族のことをゆるく無視しているのに、家族で出掛けるのには参加する。
    参加しても反抗的で、
    ホットドッグを人数分買ってくるのを頼まれて戻ってくると誰もいない。
    探すと家族はレストランでパフェを食べていた。
    切ない!
    反抗期の息子を誘っておいて現地でまく。
    それまでのことで我慢できなかったんだろうね、、、。

    どうでもいいけど、「王国の前にたつ公認ホテル」ってランドホテルってことだよね?
    で隣の部屋から喘ぎ声が聞こえるって、苦情入れて改善が必要なんじゃない?

  • 青春小説であり旅行ガイドであり啓蒙書でもある…のか?
    長い人生の中でこれくらい無駄に時間とお金を使うときがあってもいいかもね。いつかなにかの役にたつかも。いや、たたないかも。いやいや、たつかも。やぱたたないかw

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