さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ

著者 :
  • イースト・プレス
3.83
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本棚登録 : 1256
レビュー : 135
  • Amazon.co.jp ・マンガ (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781614427

感想・レビュー・書評

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  • 【2020/6/28 追記】
    noteに関連記事記載
    https://note.com/tattychannel/n/nac325866c782

    「さびレズ」。購入したものの、なかなか手をつけられずにいたけれど、やっと読むことができた。怖かったのかもしれない。自分のことが描いてあるようで。

    主人公と自分を重ねながら感想を書いていくので、時折核心に触れます。変な表現ですが、この作品には核心がたくさんあるのです。これから読みたいと思っている方はご注意ください。

    ----------------------------------------------------------------------------

    きっと、幼少期にお母さんに抱っこされる機会が少なかったんだろう。そして大人になっても足りなくて、それを求めても、きちんと受け止めてもらえなかったんだろう。苦しかっただろうな、本当に。
    言葉が通じる年齢になれば、自分の言葉は否定され、今度は「どうしたら親が認めてくれるのか、常にびくびくしながら」行動するようになっていく。だから。
    自分がどうしたいのか分からない感覚、
    常に何か焦って苦しくて居心地が悪い感覚、
    本当はやりたいことがあるのに親がそれを認めてくれなさそうだからやっちゃダメなんだと思う感覚、
    自分は楽しく生きちゃダメなんだっていう感覚、
    全部わかった。
    わたしの場合、親の離婚を自分のせいだと思い込んで、だから幸せになることも、楽しく生きることもダメなんだって思い込んで、しんどい生き方を選んできたように思う。でも、親が離婚してたって別にわたしが彼氏を親に紹介するくらいよくない?って思って一度紹介したら、酷い態度をとられて、「あ、やっぱりわたしは幸せになっちゃダメなんだな」って確信した。当時は「幸せ=結婚」という安直な方程式が、ものすごい大きさでわたしを支配していた。以降、わたしは彼氏を親に会わせないことに決めた。

    主人公が、「親の要求にこたえたい」のではなく「親のご機嫌とりたい私の要求」で行動している、という構図はすごくわかりやすい上に衝撃だった。自分もまさにそうだ。
    親に今の仕事のことを話していないこと(正規雇用じゃないから)、自粛中に昼夜逆転したいのにしないように努力すること(一人暮らしです)、もっと大々的に発信したいのにできないこと(親にばれたらどうしよう)、すべては「親のご機嫌とりたい私」が発動して、罪悪感を感じているんだ。

    主人公は摂食障害や鬱など、こんなにもわかりやすくSOSを出しているのに、親がそれを病気であると思いたくないばかりか、そんな状況でも実家暮らし、一人で戦っているのは本当にしんどいだろうなと、読んでいて胸が苦しくなった。
    その環境で、自分から自分のことを大切にしようと努力したり、自分で選択したことを行動できたのは本当にすごいと思う。こうして自分で向き合って乗り越えて発信する、その強さと勇気に感服した。
    わたしは都合よく、出せるとこだけブクログとnoteで発信するのが、今んとこ精一杯だ。

    というか、もっと早くにこの本読んでたらわたし、カウンセリングで何万も使わなくて済んだんじゃないか??

    • 大野弘紀さん
      NOTEされてるんですね!

      丁度記事があったら読みたいと、思っていたところでした。

      もしさしつかえなければ
      フォローしてもいい...
      NOTEされてるんですね!

      丁度記事があったら読みたいと、思っていたところでした。

      もしさしつかえなければ
      フォローしてもいいですか?
      2020/06/27
    • naonaonao16gさん
      大野弘紀さん

      コメントありがとうございます。

      細部まで読んでいただいてありがとうございます!
      noteの記事はブクログからの転...
      大野弘紀さん

      コメントありがとうございます。

      細部まで読んでいただいてありがとうございます!
      noteの記事はブクログからの転載が多いですが、ブクログには載せていないものもあります。記事の量はそう多くないですが、もしよろしければ、よろしくお願いします。
      https://note.com/tattychannel
      2020/06/27
  • タイトルのインパクトが強いが、これは著者が自らと真摯に向かいあった成長の物語だと感じた。

    自分には分かると、軽々しく言いたくはないが、ここで描かれる著者の苦悩、生きにくさは大いに共感できた。
    そして、それをふまえて、自らと向き合わずにはいられなかったという、衝動のようなものも。
    著者が身を削ることで表出したであろう言葉のひとつひとつに、心を打たれる。大変な労作だ。

    生きていくにあたり、閉塞感を感じている人は多いように思うが、そういった人に手に取ってほしいと思う。

    • nejidonさん
      ぴよこさん、こんにちは♪
      いつもたくさんのポチをくださり、ありがとうございます。
      フォローさせていただいます。どうぞよろしくです。
      未...
      ぴよこさん、こんにちは♪
      いつもたくさんのポチをくださり、ありがとうございます。
      フォローさせていただいます。どうぞよろしくです。
      未読ですが、レビューを読んで興味を持ちました。
      レズ風俗なるものがあることさえ知らないワタクシです。
      一体どれほどの理由があったものやら、です。
      やむをえないほどの気持ちというのが、書かれているのでしょうか。
      読んでみたいです。
      2018/01/17
    • ぴよこさん
      >nejidonさん

      コメントありがとうございます!
      こちらからもフォローさせていただきました。
      どうぞよろしくお願いします。
      ...
      >nejidonさん

      コメントありがとうございます!
      こちらからもフォローさせていただきました。
      どうぞよろしくお願いします。

      この作品は、作者の苦悩をつづった自伝に近いものがあるかと思います。
      コミックエッセイなので読みやすいですが、なかなか訴えかけてくるものがありました。
      タイトルにレズ風俗と入っていて、そのインパクトが強いですが、そこにたどり着くまでの過程がメインかと思います。
      万人に勧められる内容かというと難しいですが、よろしければご一読を。
      2018/01/17
  • 次作品の「一人交換日記」と比較すると、こちらはさわやかで、希望に満ちた読後感。

    大学中退後、鬱になり、家族=親に対して良い子供であろうとする強制観念から、身動きできなかった筆者。

    漫画を書くことが、はっきりとやりたい事としてあったのが救い。そしてプロとしてデビューできたこと。

    いわゆる異性に興味がない人や、性的な欲求がない人も世の中にはたくさんいるはずで、その人たちにとって世間での「常識」は、重荷でしかない。

    人と触れあうということ、安心感。
    を得るために女性用の風俗に行くという考え方が新鮮だった。

    体験における筆者の感想は、風俗体験においても高度なコミュニケーションが必要だった。というもので。
    まさにそうだと思う。

    筆者は自分を批評的に見る視点があり、だからこそ体験レポートのようなものを、面白く、きちんとツボを押さえてかけるのであろう。

    もっとわがままに、自己をすごく肯定して、突き進む方が、本人の人生は生きやすい。

    でも、そんな人はこの漫画を描けない。筆者の内省的な外の目を気にする性格だからこそこの漫画は面白い。

    ただ、次作を見る限り、筆者の生きづらさは、続いていく。表現者はある意味このような傾向があると思う。
    生きづらさがなければ、そんなに表現しなくても良くなってしまうのではないか。

    筆者の生きづらさの軽減には、
    自分がどういう性格か、強みを見極めて、自ら信じることが大事だと思った。

    自分がどのような性格か、良いところと悪いところは表裏一体のはず。自己肯定感が高い人は良い面ばかりを見て、自己肯定感が低い人は悪い面ばかりを見る。

    自分の良いところをしっかり自分に意識させる。「自分の味方は自分である」という状況をつくれるようになるといいなと思った。
    簡単なことではないけれど。

  • タイトルがすごいけど、親に認められなきゃ…と思う自分と、生きていくことに息苦しさを感じる自分の間でもがく作者さんのエッセイコミック。

    絵柄が可愛くて、非常に読みやすい!

    私にはそういう趣向はまっったくないのだけど、この漫画を読んで、驚かれてもいいからレビューしたくなりました。

    フツウの暮らしをしなければならない脅迫観念って、あるなー。
    働くこと、友達がいること、休みが充実していること、結婚、出産。
    自分の出来上がり具合を考慮してくれるわけではなく、ただ生きてきた年数だけで測られるフツウの暮らし。いやー。マジ怖いっす。

    放っておいてくれよ、と思いながら、誰かがいなくては自分も成り立たないわけで、無条件で甘えさせてくれる人っていないのかなと思う作者の気持ちが分かる人って多いと思う。
    何も言わず抱きしめて欲しい。ほんとに。

    でも、この人は自分の内面を外に出せる表現方法があったわけで、それは言葉と同じくらいすごくて、ちゃんと伝わっている。
    たくさんの人に読まれれば、心ない言葉にも触れるだろうけれど、全ての人が前向きに理解出来る作品なんてないと思う。

    そんなワケで、心を込めてレビューしました。
    オススメです!

  • 「求められる」自分が優先で、
    「素」の自分を隠し通してきた。
    でも、自分がしたいことをしていいんだ。
    大人になるにつれて、
    この切替をするんだけど
    うまくいかない場合がある。
    そうすると、乖離が激しくてつらくなるんだよな。
    この本もそうだし、
    正直に伝えることで、
    他の人だけじゃなくて自分自身も救われるんだろう。

  • タイトルがかなりインパクトあり!

    なんだけど…
    読んでみると…
    ふざけたルポとか
    単なる同性愛ものではなくて
    「あ~そういうことなのね」と納得

    人はいつまでも子供であり続けることはできない
    母親の羽の下で何も知らない無垢なままではいられない

    このマンガは作者が大人になるっていうことに苦しみながらきちんと向き合った記録なんだろな。

    なかなか深い…。

  • 全くエロい話ではない、というかむしろ人間の闇と向き合う話。一気に読めて入り込めるし、何度も泣きそうになった。

  •  妙齢の女の人が、寂しすぎて、レズ風俗に行ってしまったお話。

     といえば、簡単で。
     本屋でちょろっと読んで以来、ずっとずっと読みたくて探していた本でした。

     読んだ感想をダラダラと書きますが。
     当初、この本を読んだ時には、流し読みでパラパラ読んだだけだったので、どうしてこの作者さんがレズ風俗に行かなきゃいけなかったのか、とかそういう裏の細かい事情がわかっていませんでした。(別にわかっていたらいいというものでもないと思うので、そこにそんなに責任は感じてないのだけれど)
     本当はノン気の人が手っ取り早く癒しを求めて女の風俗に行ったんだ、と勝手に思ってました。
     でも実はそうじゃなくて、この作者さんの本当のアイデンティティはどっちかなんて、これからこの作者さんが見つけていく話で。
     根本的な人間的に埋められないところの部分の話をしているのだなあ……と読み始めるうちにわかって。
     もっと深い話だったと気づかされました。
     人間は成長していく過程で、いろんなことに悩んだり、困ったり戸惑ったりするものだと思っているのですが、それがどうだこうだというのは、違うような気がするので、もっとエロ本の延長のルポだと思わずに、どこか心に隙間が空いて、ガタガタしてる人に読んでほしいなあ……と思いました。

     この人がやったことだけが正解では決してないのだと思うのですが、真っ直ぐに自分と見つめあったことはきっとプラスになるのだと思う。
     自分からは決して逃げちゃいけないんですよね。

  • こだまさんの「夫のちんぽがはいらない」に似てるなあと思った。(題名がショッキング)がむしゃらにあがいては傷つくところとか。。。でも最後の台詞「親不孝が怖くて人生が生きられるか!」に、がつんときた!座右の銘にしたい。

  • ひきこもり・ニート・摂食障害・自傷癖の28歳の女性が、鬱に至るまでの生活・教育の水準が高く保守的な家庭環境や、誰かに受けれてもらえる安全な居場所を依存的に求める自分の人格に向き合った結果、レズ風俗を必要としていると気付き、実際に体験するまでの一部始終のマンガ。

    心療内科の場面としては
    ○投薬によって読書ができるようになった
    ○カウンセラーには傾聴よりも2秒でも抱きしめてほしかった
    などと描写されている。

    また、リストカット痕などの物理的な描写は悲惨ではない程度のポップさで、心理的な図解はなかなかのセンスで、自傷してしまう心理、頑張りたくても頑張れない心理、摂食障害が生活の質をどれほど低下させるかの説明が心理療法系の『○○○がよくわかる本』よりもわかりやすい。それは実体験を基礎として、心理学を援用して自己分析を習慣にするとどのような日常を過ごすことができるのかが生き生きと朗らかに綴られているからであり、今まさに生きづらさを感じている人に(それも本を読むことができないくらいの不安障害のさなかにある人に)自己探求の勇気を与える本著を丁寧にオススメしたい。また、レズ風俗に興味がない普通の性嗜好の人、女性にとっての性の意義を知りたいと考える男性にも同様に一読の価値を説きたい。

    著者が他人に心を開くことができないのは、個人的にはフォトリーディングレベルの視覚情報処理能力の高さが他者との一体感を分断しているのではないかと思えるのだけれど(理解力が高すぎると共感の妨げになり「~する価値がない」と結論づけてしまう)、それゆえ激しく切望していた一体感が漫画の才能によって一つに結びついていく文学的な手際の見事さに驚嘆する。

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著者プロフィール

大阪府在住の漫画家。著作に「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」(イースト・プレス)「一人交換日記①、②」(小学館)がある。

「2019年 『現実逃避してたらボロボロになった話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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