トランプ革命で甦る日本

  • イースト・プレス
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781615080

作品紹介・あらすじ

日米安保破棄、米中・米ロの接近、TPP批准拒否…
悲観的報道の「ウソ」を、二つの視点から再検証!

――それでも、アメリカは日本を無視できない。

日本はそろそろ本当に自立しないとダメだということです。
いまやらなければ、いつやりますか? 5年先? 10年先?
条件は悪くなるだけです。結論は変わりません。
トランプの登場で、問題の深刻さは加速するでしょう。
僕は非常にいいことだと思います。(ケント・ギルバート)

全テレビ局がアメリカ大統領選を大々的に
放送することなど、いままでになかったことです。
うすうす何かを感じていたとしか言いようがありません。
大きな変化がありそうだ、という予感がします。
それはまさに、「戦後体制」が終わるということです。(西村幸祐)


【目次】
序章 トランプ「大逆転」の舞台裏
第一章 日米関係のメルクマール
第二章 グローバリズム vs. 国家の復権
第三章 超大国アメリカの衰退
第四章 トランプ就任後の世界秩序1 中ロ脅威論のウソ
第五章 トランプ就任後の世界秩序2 EU解体とイスラムへの対応
第六章 トランプ就任後の世界秩序3 海洋国家・日本の地政学
第七章 戦後体制の終焉と21世紀の「脱亜論」
終章 甦る日本と2020年東京オリンピック

感想・レビュー・書評

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  • ケント・ギルバート氏と評論家の西村幸祐(こうゆう)氏による対談です。
    2020年東京オリンピックについて以下、本文より。

    西村「伊勢志摩サミットは革命的な出来事だったんですが、本質を理解するのはかなり難しい事です。
    それを今度はわかり易く世界に説明していく必要があるんだろうと思います。
    誤解を恐れずに言えば、もしイスラム教やキリスト教の一神教の構造が戦争の構造の一つだとしたら、そうではない考え方もあるという事を知ってもらいたいし、日本の神道を初めとする多神教の構造は、なるべく戦争はやめましょうと主張できるものを持っているのだという事を世界に発信できる訳です。
    そして、その契機となるのが、今度の東京オリンピックなんだろうという僕の位置付けです」
    ケント「リオデジャネイロオリンピック開会式の日本のプレゼンテーションは天才的でしたね」
    西村「安倍総理がスーパーマリオに扮したあの一連の演出は、日本の新しい文化と伝統の魅力を同時に紹介していく見事なものだったと思います」
    ケント「よく思いつきましたよね」
    西村「ソフトパワーという事になると思うんですが、ちゃんとしたソフトを発信する為には、ちゃんとしたハードパワーが必要です。
    アメリカだって、嘗てハリウッドは素晴らしいソフトパワーでした。
    日本人がアメリカに憧れたのは、ハリウッドが発信したソフトのお陰ですからね。
    但し、よく見てみれば、そこにはアメリカの強力なハードパワーが控えている訳です。
    日本にいま欠けているのはここでしょう。
    自立自存する為の改正憲法を初めとした法体系と、自立自存できるだけの軍事力の確保という事です。
    その事自体が、最初にして本当の世界貢献なんだろうと思いますし、それを恐らく今度の東京オリンピックが象徴するんです」
    ケント「そうありたいですね」
    西村「だから開催までの期間はその為の準備期間です。
    2020年という年は、実は三島由紀夫没後50年にあたります。
    そういう意味でも、東京オリンピックはエポックなんです。
    2016年の三島の命日である「憂国忌」には登壇のテーマが憲法改正でした。
    評論家の潮匡人(うしおまさと)さんがこんな発言をしました。
    アメリカでフォーマルなパーティがある際、大使館の駐在武官、第9条のお陰で防衛駐在官という妙な呼称になっているんですが、その日本人の武官が出席する時に身に付ける勲章がないというんです。
    バッジしかなくて、メダルがないんです。
    けれどもフォーマルな席ではバッジは付けてはいけない」
    ケント「武官は勲章のメダルを飾るのが国際的な慣習です」
    西村「戦後日本は天皇と自衛官が繋がりを持たない構造を一貫して保持してきました。
    実は自衛官も勲章は持っているんだそうです。
    どんな勲章かと言うと、アメリカから貰った勲章です。
    武官として大使館に勤務するような人は当然、米軍と共同訓練を経験して現場で評価を受け、アメリカから勲章を貰っているんですよ。
    つまり、日本人の武官がフォーマルな席に出る時に付ける勲章はアメリカの勲章しかないという事なんです」
    ケント「なるほど」
    西村「アメリカの勲章を付けて日本大使館主催のフォーマルなパーティに出る。
    すると各国の軍人に「かわいそうに」と言われるそうです」
    ケント「当然ですね。
    自国の勲章を付けられないんだから」
    西村「まさに属国なんです。
    すべて第9条が原因です」
    ケント「大問題だと思いますよ」
    西村「憲法が自衛隊を軍隊だと認めれば、こういう事はなくなります。
    天皇が勲章を与えれば、それで済む事です。
    言ってしまえば、現在、日本の自衛隊には栄誉が存在しないという事なんです。
    各国には大なり小なりそれぞれの国のアイデンティティと言うか正統性というものを体現するものとして軍隊があり、それが国軍です。
    日本にはそれがないんです」

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著者プロフィール

西村幸祐(にしむら・こうゆう)
批評家、関東学院大学講師。昭和27年東京生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科在学中より「三田文学」編集担当。音楽ディレクター、コピーライター等を経て1980年代後半からF1やサッカーを取材、執筆活動を開始。2002年日韓共催W杯を契機に歴史認識や拉致問題、安全保障やメディア論を展開。「表現者」編集委員を務め「撃論ムック」「ジャパニズム」を創刊し編集長を歴任。(一社)アジア自由民主連帯協議会副会長。著書は『ホンダ・イン・ザ・レース』(講談社)、『「反日」の構造』(文芸社文庫)、『幻の黄金時代』(祥伝社)、『21世紀の「脱亜論」』(祥伝社新書)、『韓国のトリセツ』『報道しない自由』(ワニブックス【PLUS】新書)、『朝日新聞への論理的弔辞』(ワニ・プラス)など多数。

「2022年 『九条という病 - 憲法改正のみが日本を救う -』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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