精神科ナースになったわけ (コミックエッセイの森)

著者 :
  • イースト・プレス
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本棚登録 : 695
感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781615288

作品紹介・あらすじ

人はなぜ心を病むんだろう
普通のOLだった太田良枝は、肉親の死による悲しみで、心のコントロールが利かなくなってしまった経験から
心の病に興味を持つようになり、精神科の看護師になることを決意。
しかし身体のケガや病気のように、症状や病状の良し悪しがわかりづらい、精神疾患を抱える患者たちとの日々は、想像を遥かに超える出来事の連発で、答えのないことばかり…
ある日、ある事件をきっかけに、患者さんたちの心の内をもっと理解したいと思った彼女は「失踪会議」と題して、“しんどい時、逃げたくなる時、どうすればいいのか"を話し合う機会を作る――――。
――――私がそうだったように、誰だって平常心でいられない時もある。"おかしい"と"おかしくない"の境界線はいったいどこにあるんだろう。「妄想」ってなんだろう。「狂う」ってなんなんだろう。――――
精神科のリアルな現場を新人看護師の目線で描いた意欲作。

感想・レビュー・書評

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  • R2.1.27 読了。

     「人はなぜ、心を病むんだろう?」「『おかしい』と『おかしくない』の境界線はどこにあるの?」。
    患者さん達と同じ目線で会話している看護師が、印象的でした。これって簡単なようで難しい。
    漫画のイラストがほっこりしていて良いですね。

  • 主人公の太田看護師と患者の細木さん(黒のニット帽と黒い洋服が特徴の女性。)とのやりとりに心の底からほっこりしました。

  • タイトルインパクトあります。どんな科のナースさんもそれぞれ患者さん、ご家族やお医者さん、スタッフさんとの板挟みで難しいと。ですが、精神科ナースの方の大変さを少し知ることができました。新型コロナ禍の中でもいつも以上に気をつかい、大変なご苦労と思いをされているんだと思います。ありがとうございます。どうかお体に気をつけて。願うばかりです。

  • 狂ってることと狂ってないこと。
    境界線ってなんだろう。この言葉がずーんっと刺さった。
    何かをしてしまう時には、何かあるのかもしれない。すぐにおかしいんちゃう?って思うんじゃなくて一回考える。
    まず、完璧でありたい願望を減らすのも大事か。
    すっごく難しいテーマをとても読みやすく、とても考えやすく書いてくださってあり、いっぱい考えれた。
    知らないことも知れた。
    読んでよかった。

  • 精神科ナースの方や精神科医、医療施設や団体など、様々なところに取材をして著者がまとめたコミックです。何度も読んでしまいます。そして、同じところで同じように胸が痛くなります。

    ブログにて詳しいレビューしています*
    https://happybooks.fun/entry/2021/02/20/164814

  • 前から気になっていたコミックエッセイでなんか私の中に色々な刺激がありました。私も自分がどう思っているか、どう感じているか分からなくなった時があって苦しかった。自分を認められなくて、たまに今も苦しむ。心がどう感じて、それがどう行動になるか考えるのではなく、その不可解な行動の背後にはそれぞれ理由があると自分でも心にとめておきたいです。あと、時々思い出せればいいかなって思いました。また、再読したい!

  • 『生きたいから生きづらいと死にたくなるんだよ』

    胸がギュッてなった。何が狂ってるのか狂ってないのかわかんないってほんとそれって思う。絵はほんわかしてるのに差し迫ったりキツい内容にも触れられていてかつ偏見のない目線で描かれているのがすごい。どの回も。わたしにも、自殺は悪だと言い切るほどの理由が見つからないしわからない。この本はしんどい、、受け入れて生かすことまでいけたらいいな。読めて良かった。余談で、森田先生、リアルで話が聞いてみたい。最後に名前載ってなかったからざんねん。

  • ふう、と一呼吸置きたくなるような。
    とても優しくて、暖かい気持ちになれる。
    し、いまの仕事にも…いや、生きていく上でもとても勉強になった。
    し、自分が大事にしたいこととリンクしていたので自信にも繋がった。

    こんな世の中であれば、もっと心穏やかなのに。

    みんなに読んでもらいたい一冊。



    おかしな行動に見えても、何か理由がある。
    自傷行為の意味。
    どういう気持ちだったのかを聞く。
    押さえ込んだ本当の気持ち。
    構わない作戦。

  • 2017.4.15読了。

    思っていた以上に、と言ったら失礼だろうか…
    患者本人に寄り添おうとする姿勢が強くて、自分の心と少しずつ向き合うことができるようなタッチで書かれた本。

    症例も人格も様々だし、何かに立ち向かうためでも何かを治すためでもないけれど、今まで言葉にできなかったことはこのことだったのかもしれないと考えさせられる。

    心が重くて、助けて欲しいのかほっといて欲しいのか分からない時でも、負荷をかけずに読めます。

  • コミックエッセイだけど、あとがきを読むと、著者の方が精神科ナースなのではなくて、精神科のナースの方を取材して書いた本。
    中身は、ナースがなぜ「精神科ナースになったか」よりも、どんな方が入院されていてその方々の心の中身を描いている。精神科の患者さんはやっぱり思ったより身近で、入院するも一般の生活送るのもそんな大差ないな、と感じた。どういう接し方、捉え方をすればよいのかの勉強にもなる。続編希望。

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著者プロフィール

神奈川県生まれ、東京在住。2014年に「あたふた研修医やってます」(KADOKAWA)でデビュー。
主な著書に『こころのナース夜野さん』( 小学館 )、『私だけ年を取っているみたいだ。 ヤングケアラーの再生日記』(文藝春秋)、『男との付き合い方がわからない』(大和書房)、『精神科ナースになったわけ』(イースト・プレス)、『32歳で初期乳がん、全然受け入れてません』(竹書房) 、『まどか26歳、研修医やってます!』、『コミュ障は治らなくても大丈夫』(KADOKAWA)等。

「2023年 『僕は春をひさぐ~女風セラピストの日常~(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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