「若者」をやめて、「大人」を始める 「成熟困難時代」をどう生きるか?

著者 :
  • イースト・プレス
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本棚登録 : 296
レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781616384

作品紹介・あらすじ

選択肢が多様に広がったからこそ、生き方が定まらない。リアリティと現実のギャップに戸惑う人びとへ、新たな指針を示す人生論。「成熟のロールモデル」が見えなくなった現代において、「若者」を卒業し「大人」を実践するとはどういうことか?

感想・レビュー・書評

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  • インターネットではシロクマ先生の名前でおなじみ。シロクマ先生のブログはよく読んでいるのですが、著作は初めて読みました。

    一番印象に残った内容は、「大人とは『世代や立場が違う人に、その違いを踏まえて対応すること』ができる人である」という部分。

    とくに都心部において、学歴の高度化や地域社会との接点のなさ、企業の高齢化に伴い、いわゆる大人との接点が減りつつあります。そのような背景から、大人になるタイミングを逃した若者が増えているが、一方で体力的・知力的な衰えから、40歳を過ぎると人は嫌でも大人にならざるを得ない、と作者は言います。

    アイデンティティ(自分の仕事・自分の趣味・自分の家族・自分の考え)が確立されていなければ、何者にもなれなかった大人になってしまうが、アイデンティティの確立は、一方で自分がなりえる存在を狭めてしまう。仕事の選択・趣味の選択を狭めることとなる。だからこそ、若者を延長したい人が多いとのこと。

    なので、「確立されたアイデンティティ」と「拡張するアイデンティティ」を同居させるという考え方もある。たとえば、仕事において50歳になっても最先端にいる人は、仕事以外の新しいチャレンジはあきらめている、など。

    私はこの文章を書いている時点で31歳ですが、もう年齢的にはだいぶ大人だと思う一方で、精神的な成熟はまだまだ足りていないと感じています。いつかくる「大人」にならざる得ないタイミングまでに、いかに成熟できるかを考えていく必要があると、感じました。

  • 若い時と同じく趣味などを続けることに困難があるのは仕方がない
    年下やこどもが成長することにこそ満足する時が来る
    →そしていつかは追い越される
    若いうちに〇〇しておけ、はぐちのようなもの。しかし、聞くべきものはある
    悪い大人にしろ、そうなるべき人生があるわけで、生きているだけで価値がある
    若者には敬意を持って接する
    揺るがない自分を作ると、成長する若者に満足できる大人になれる

  • 周りにいる年長者たちに敬意を持ち話を聞き、自分が現在できるベストのことを積み上げて行く。自分の生き方を認めてあげられるような大人に、世代間の違いを認められる大人になれればそれは立派な大人。

  • この本を読んでまだ自分は若者であると思った。
    アイデンティティがまだ確立できていないし、恋に恋しているし…将来自分がなりたくない大人像にならないために読んでおいてよかった。多くの気づきを得られる良書でした。

  • ところどころでご自身でも書かれていたけど、やはり主観が多めの本だった。
    成熟しにくい社会のシステムになっていることを認識することは大切だと感じる。
    現在22歳の私からすると本当にこの感覚をこの先得る日はくるのか?という部分も多かったので、また数年後に読み直すと違う感覚を得られると思った。

    ===
    P.43
    乳児期(誕生~):信頼vs不信
    早期児童期(18ヶ月~):自律性vs恥、疑惑
    遊技期(3歳~):積極性vs罪悪感
    学齢期(5歳~):生産性vs劣等感
    思春期(第二次性徴~):アイデンティティ確率vs拡散
    初期成人期(20歳~):親密さvs孤立
    成人期(40歳~):生殖性vs停滞
    老年期(60歳~):統合性vs絶望

    P.84
    アイデンティティが確立していない人のほうが、概して「否定に打たれ弱い」

    P.118
    誰かのことを反面教師として敬遠する際、どこか自分に似たようなところがあって苛立ちを感じて~。

    P.139
    あなたが40歳、50歳になったとき、どういったものを年下の人間に差し出せますか?

    P.144
    年下の流行や活動に対する複雑な感情の中には、急激に伸びていく若者が自分に追いつき追い越していくことへの危機感や、自分たちの時代が過ぎ去って次の時代に変わっていくことへの焦り、自分たちの世代には馴染みのない技術や思想を身に付けていくことへの疑念などが含まれていることでしょう。

    P.168
    その人内面に宿る「性格」とは、言動や表情に現れるもの~。

    P.220
    因縁:すべての人、すべてのもの、すべての行いは無限に関連しあいながら過去と現在を作り、それらが未来をも形作っていく。

  • とっても刺さる。分別をついた異性を選べるのが大人。

  • 大人とは、世代や立場が違う人に、その違いを踏まえて対応すること。長く人生を生きてきた人は、それだけで結構すごいということ。

  • バイブル
    うーん、そうなのか?と思うところもあった
    しかし、良い意味で釘を刺されました
    21歳です
    何年後かに読もうか

  • 大人になるとは、自分を含めた半径nメートルの人間をいかに楽しくするかを、どれだけ知っているかということだと思っている。

    歳を取り人の面倒を見る立場になるという、社会システムの中では必然の現象に合わせてどれだけ自分自身の楽しみをシフトできるか、というようなことが書いてあると思った。

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著者プロフィール

1975年生まれ。信州大学医学部卒業。精神科医。ブログ『シロクマの屑籠』にて現代人の社会適応やサブカルチャーについて発信し続けている。著書に『ロスジェネ心理学』『融解するオタク・サブカル・ヤンキー』(ともに花伝社)、『「若作りうつ」社会』(講談社現代新書)、『認められたい』(ヴィレッジブックス)『「若者」をやめて、「大人」を始める』(イースト・プレス)がある。

「2020年 『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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