- イースト・プレス (2022年1月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784781620428
作品紹介・あらすじ
「宇宙食、作れるんちゃう?」
はじまりは生徒の一言だった。
数々の困難をのりこえる大気圏突破ノンフィクション!
地域の名産「よっぱらいサバ」の缶づめが、宇宙へ旅立った! そこには12年にわたる物語があった。一筋縄ではいかない開発、学校統廃合の危機。葛藤の中で一人一人が力を合わせたとき、宇宙への扉が開いた――。
「大きすぎる夢は、一人で実現するのは難しい。
でも長い年月をかけて、一人一人が力を合わせた時、信じられないことが現実になることがある」
2022年発行高校英語の教科書(三省堂刊)でも紹介!
小浜水産高校から若狭高校へ引き継がれた、宇宙食開発のもようを、宇宙ライターの林公代氏が詳細な取材で迫る。
感想・レビュー・書評
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中学生の頃の自分に伝えたい。人生は一度きりだよね。だったら試してみてもいいんじゃないかな。今、将来を迷っているんだったら、どのみち高校普通科でも迷うよ。だったら、職業系高校で試してから大学を選んだらいいじゃない。
この本読んだ今の自分なら、絶対そうする。その方が、忙しいかもしれないけど、楽しそうと。
本書が図書館の「ティーンズ」コナーにあったので、つい、こんな感想がでてきます。
著者の一人、小坂康之先生が東京水産大学を卒業し、福井県の小浜水産高校に赴任したところから物語は始まります。
本のタイトルのようにサバ缶が宇宙に行って、盛り上がりもありますが、だいたい地道です。
まず、小坂先生は新卒教員なので授業のスキルアップに取り組みます。
そして食品加工の教員として、小浜水産高校伝統のサバ缶工場の、食品安全の「HACCP認証」取得を目指します。
金属検出機が買えなくても、サバを切る包丁の刃こぼれ危害を防ぐため、10分ごとに包丁を点検して記録を残します。素晴らしい教育です。感動で涙がでました。
今は金属検出機はあるそうですが、10分ごとの点検はあえて残しているそうです。こうして、生徒さんたちは、HACCPの本質を体得されるんですね。
そして、小浜水産高校の統合問題を、小坂先生は他の先生方と、そして、地域の方々と共に乗り越えていきます。何でも統合するのは大変ですよね、みなさんがんばりました!
そこから小坂先生は、探究学習を究めていきます。学校は全国1位にも選ばれています。
探究学習では、最初の課題設定に力を入れているそうです。生徒さんたちの、好きなこと探しに時間をかけます。これは以前読んだ『リサーチのはじめかた』と同じだ。
小坂先生はじめ先生方の考え方は、生徒さんの成長が第一ですね。宇宙日本食サバ缶は学習課題の1つであり、学習を深めていった先の、当然の帰結であることがよくわかりました。
宇宙日本食サバ缶について、ぜひ本書を読んでみてください。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
教育困難校だった小浜水産高校が、1人の熱い先生=小坂先生が赴任してきたこと、元々職業訓練の一貫で有していたサバ缶加工施設があったこと、地元の海をきれいにしたいと思い、地域を巻き込んだ活動をするような生徒たちがいたことなど、色々なタイミングも合って学校が変わり始める。
宇宙食がいかに厳しい条件の下で作られるか、認められるまでの年月の長さにも驚くが、それを乗り越え、発想から、高校生が作ったサバ缶が宇宙に届くまで、14代もの生徒が(途中で中断していた時期もあるが)たすきを繋いで、夢を実現させた生徒たち、それを応援した大人たちに頭が下がる。
途中で学校統合もあり、教育のあり方を当事者の学校だけに止まらず、地域ぐるみで議論したというのもスゴい。日本の教育、地方の力は捨てたもんじゃない、と元気をもらえた一冊。
途中何度もウルウルきた。 -
「野口さんがさば缶食べてますよ!」
高校生と先生の14年ごしの夢が叶った瞬間。
宇宙食のさば缶を作るノンフィクション。
小浜水産高校と福井県立若狭高校。
夢で終わらせない、工夫して実現可能にもっていく。
1億円の見積もりを300万にできるのがすごい。
もともとが教育困難校だったなんて信じられないくらい生き生きとしている高校生達。
学校が第二の実家で、子どもが産まれて連れて行くなんてよっぽど信頼しているんだろうなあ。
先生が引っ張りすぎない、が心に響いた。
『課題研究はあくまで生徒が主体的に行うものだ。まず課題を自分たちで見つけ出し、目標を定め、思考し、考察し、様々な人とコミュニケーションをとっていく。教師にとって最も大事なのは「見取り」。生徒の変化を見逃さす、思いや考えを認め、成長を支援すること。高校時代の経験はその後の人生を左右する。だからこそ、決して焦ってはならない。』 -
今度小坂先生の講演会を聴きに行くので、その前に読んでおこうと。
工業系水産系の高校って、昔のイメージは教育困難校って感じですが、今はどの学校も資格を取ったり、就職で即戦力となる技術を身につけたり、大学院進学してさらに専門性を身につけたりと生徒の姿は素晴らしいところが多いです。
小浜水産高校での生徒の成長の姿もまさに素晴らしく、勉強ができる知識に負けない技術を手に入れていった。それを支えたのが小坂先生の生徒への愛情と教員としての器。
最近は「探究科」がある高校が増えてきた。そこに進学する子はすでにやりたいこと興味があることが明確になっている子が多いが、その他多くの子はやりたいこと興味があることがない、わからない。それに時間をたくさんとって本当にやりたいこと興味のあることを見つけていく探求学習がどの学校でもできるといいな〜。 -
人間、食べなければ生きてはいけない。
それは宇宙であっても同じ。地球と異なる環境で、栄養を摂るために、どう工夫するか、それらの集大成が宇宙食であり、宇宙食で思いつくのは、子供の頃に見た、フリーズドライの食品たちだった。
この本のタイトルを見て、確かに缶詰なら宇宙に飛ばせるのではないか、とページをめくったが、話はそれほど単純ではなかった。
宇宙食でも用いられるHASSPの取得から、『宇宙食、作れるんちゃう?』という一言をきっかけに始まったこのプロジェクト。
学校の統廃合や、そもそも缶詰類が、廃棄物の問題で宇宙に持ち込めるかどうかなど、向かい風は吹き荒れる。
それでも、14年もかかって最終的に実現できたのは、代々引き継がれてきた研究と、幸運と、そして、「楽しさ」があったからとこの本は述べている。
「楽しさ」といっても、気分が高揚するばかりの楽しさでは決してなく、「やりがい」や「達成感」、そして「報われることの喜び」の集積が、振り返ってみると「楽しさ」があったと、要約されてしまうが、決してそんな単純なわけではなかったことが、この本の節々に語られずとも現れてくるような気がした。
宇宙食に限らず、同じ制限された中で食を摂るという意味で、災害食に応用できないか、という研究も社会的に進められているそうだ。
宇宙食と災害時の食糧は、どうしても日常からかけ離れたイメージがある。しかし、それらも見えない創意と工夫で、いつか日常食べるものと一緒に、食卓にのぼるようになるのかもしれない。
「いつか」は、もっと近くにあるのかもしれない。
そう、希望に満ちた気持ちになることができました。 -
12年にも渡る宇宙食開発の過程を綴ったノンフィクション。
地元産のサバを使い、生徒たち自らが開発した缶詰を“宇宙食”として宇宙へ届けるという試み。
生徒が次々と卒業していく中でバトンを繋いできたことも、数々の困難を乗り越えてきたのも本当にすごい!!!
よくぞここまで……。
宇宙食認定食品のなかで、企業ではなく高校生が製造しているものは世界唯一とのこと!
生徒、教師、地域の人たち、JAXA職員…関わってきた人たちすべての思いの結晶。
熱い!!
鳥肌が立ちます。
本書を読んで初めて知った、食品の安全性を確保するための衛生管理手法
「HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)」
サバ缶の宇宙食認定を目指し、そのときどきの生徒が、今目の前にある課題をひとつひとつクリアにしていくーー。
地道な努力の積み重ねがもたらした偉業。
「まさか」を「現実」にした高校生たちに、盛大な拍手を送りたい。
作中で生徒たちとずっと伴走していた小坂先生が感じた、ある言葉が心に刺さり、残りました。
小坂先生の生徒と向き合う姿勢が素敵。
自分たちが製造に関わった缶づめを、宇宙で宇宙飛行士に食べてもらえるなんて…!
夢みたい…。
読みやすい文章で、読み応えがありました。
〈引用〉
『大きすぎる夢は、一人で実現するのは難しい。でも長い年月をかけて、一人一人が力を合わせた時、信じられないことが現実になることがある』
『教師にとって最も大事なのは「見取り」。
生徒の変化を見逃さず、思いや考えを認め、成長を支援すること。』 -
“サバ街道を宇宙へと繋げる水産高校”
「宇宙食、つくれるんちゃう?」
そんなつぶやきから始まった、若狭のサバ缶が宇宙食になるお話。
水産高校の高校生たちが作る、地元小浜のサバを使ったサバ缶を、宇宙食基準に則って、宇宙食に認定され、宇宙で「おいしい!」って言ってもらうまでの14年間。
自分たちがワクワクする課題って、自分たちでしか探せなくて。与えられるもんじゃないんだよね。
ただ、サバ缶の宇宙食を作る話じゃなくて、きちんと“探究学習”の話であることがすごい。
自ら課題を探して、知恵や知識やコミュニケーションで解決していく。こうやって課題に取り組むって楽しいよね。
今、私も会社の課題に対して、施策を経営層に提案するっていう研修を受けてるけど、ああ微妙に現実的でつまんない、ワクワクしないの作っちゃったなーと、少し悔しい。この本をさきに読みたかった! -
情熱は伝染する。最初はたった1人の情熱だったかもしれない。でもそれが周りにどんどん広がっていき、やがて大きな偉業を成し遂げる。
さば缶を宇宙食へ。
かつて教育困難校とも言われた学校で、それはただの夢物語だった。一人一人の力は小さくて、とてもそんな大きな夢を叶えられるわけはなかった。
でも、たくさんの生徒たちが少しずつ前へと突き進むことで夢は現実へと変わる。
子どもというものは、やはりどこまでも純粋で真っ直ぐなんだろう。学校の雰囲気が悪ければどこまでも悪くなるかもしれないし、逆に良ければ自発的に一生懸命努力をしてくれる。
人生経験の少ない彼らは自分の力だけで道を探すことは難しい。だからこそ周りにいる大人がどれだけ彼らを見てあげられるかでその先の伸び代は違ってくるのだろう。
本書で何度か出てくる「見取り」という言葉がすごく心に残っている。生徒が変わるきっかけとなる瞬間。それはとても些細なことで、注意深く見なければ見逃してしまうほどのこと。
しかし、その瞬間を見逃さずに捉えられるかどうかでその後の人生が変わってくるのだと思う。
さば缶を宇宙食にしたいと13年もの時間をかけてバトンを繋いできた生徒たち。その想いはもちろんだか、周りにいる大人たちの情熱がとても良かった。
教育書として良書。
エピローグでやられた! -
図書室本。この本は以前から知っていたものの未読で、プロジェクトXで取り上げていたから読みました。中身は感動物で、教師と生徒の長年の努力が実りました。出会いって大切。経験って目に見えない財産!羨ましいです。
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福井県の水産高校の話。泣ける。
14年の歳月をかけて、夢を叶えていく姿にジーンとくる。
ずっつくられていたサバ缶の開発。
宇宙食として認定されて、
宇宙飛行士が実際に食されたところまで。
周囲の人に協力をお願いして、
結果を出すということを学べた。
娯楽があまりない宇宙生活に、
食事が潤いを与えてくれる。
日本食のお米や魚を食べると元気になる。
宇宙での楽しい思い出は、
全て食と関わっている。
夢って叶うと思う!
小坂先生の生きた教育。すごい。
ワクワクした。
野口飛行士からのアドバイス、大きさについて、サイズを小さくした方がいい。
重力がないので、食べ物をちょっとつかんだだけでごそっと全部とれてしまう。
だからカップヌードルの麺やからあげクンは、ひと口サイズだそう。消しゴムサイズくらいだと、つかんで食べやすい。と。
サバ缶が食べたくなった。
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先生と生徒と環境、うまくいく時は、本当に『歯車が全てかっちりとはまる』時ですよね。
みんなが凄い!
日本には教える勉強が多すぎる。
自分で考えるって大切。学力じゃない。 -
高校生たちが14年かけて伝統で作り続けた鯖缶を宇宙食としての基準をクリアして野口宇宙飛行士が宇宙で食した物語。教育って何かとういう大切なポイントが散りばめられたドキュメンタリー。周囲を巻き込みながら生徒に伴奏し続けた小坂先生とその他の高校、大学の教員、地域の方々。そしてワクワクしながら地道に研究を続ける生徒たち!こんな勉強してみたかったなぁと思う。
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あっという間に読み終えてしまった。きっともっと文章では表現しきれないほどの苦労があったと思うし、生徒たちはTRY & Errorを繰り返してたどり着いた道のりだったのではないだろうか。「探究」は総合選抜入試などで求められる活動の一つであろう。きっと農業科や水産科という分野は、この「探究」という活動を日常から行い、生徒たちの力になってきているのだろう。
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13年かかって鯖街道は宇宙につながった。その夢は、先生が一方的に導くのではなく、歴代生徒達の試行錯誤によって、半歩ずつ進み、目標を達成した点に感銘を受けた。
生徒の努力はもちろんのこと、大人たち、小坂先生、宇宙飛行士の方々、JAXAの方や、地元の市民の支援や交流があったからこそ成功した。大人の熱量もすごい。
その後の生徒達が書かれているが、成功も失敗も含め、経験している子どもたちは、やはり前向きだ。
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面白い!
なぜこの本に行き着いたのかは、忘れたが、出会えてよかった。そして若狭の高校教育、素晴らしい!
潰れてかけていた水産高校を立て直し、宇宙食という前代未聞に14年かけてチャレンジしていく。そのドラマが面白く描かれている。
子どもが読んでも、大人が読んでも楽しめる。
教育関係者にも勧めたい。
1億の費用でHACCPを導入するのではなく、100均で作ってしまおう。
認証後の生徒の一言、宇宙食、作れるんちゃう?
生徒の自主性を重んじる小坂先生
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ノンフィクションだが、人物が生き生きしていて面白い。高校3年間という短い期間をどう繋いでいくのか、地方活性に残された手段は、等々、これからの地方創生や地方の教育を考える際のヒントがたくさんあって涙なくして読めない本だった。
若狭高校のサバ缶宇宙へというのは実は何処かで見たことがあったのだが、話題性のために高校生を引っ張り出したのかくらいに思っていた自分を深く反省。いやあこんな先生や探究目的に出会える高校時代を過ごしてほしいな、どのわかものにも!! -
主役の生徒達は言わずもがな、彼らを支え続けた大人達の情熱にも感動した
何世代にも渡って先輩達が後輩達へ夢のバトンを繋いでいく様は、個人的に好きな某漫画の"人の想いこそが永遠であり 不滅なんだよ"のシーンを想起させて思わず胸が熱くなった -
教育って、すごい。
教えるだけじゃなくて、育てていく。
それは、生徒だけじゃなくて先生も、学校も、地域も。
実現した夢はドラマみたいなのに、それぞれの日常には、きっとドラマみたいなことは起こっていなくて、ただ、一人一人が自分が良いと思うことをして、せっせと自分の手の回せる範囲で頑張ってきた。
そうして繋げて、繋いできたことをもっと先へ繋ぎたくなって、ふと振り返ったら、実現していた。
こんなにも多くの人が同じ方向を見ていた。
そんな感じなのかなって。
そこがまたとてもリアルで、ホントにすごいと思うし、結果として「誰にでもできることじゃないよね!」ってなるんだと思う。 -
高校生が一言「宇宙食、つくれるんちゃう?」と言ったことがきっかけに何年もかけて宇宙食の鯖缶を研究し、開発
高校生が主体的に考えて鯖缶を作っていく、その過程が丁寧に書かれています
先生たちがとても良いです。他の教員、地域も巻き込んで生徒のためにどうしたらいいのかを考えてくれています
勉強とか学ぶことって楽しくないと続かないですよね。これが高校生で実体験できるなんて羨ましいにも程がある
