ドキュメント 発達障害と少年犯罪 (イースト新書) (イースト新書 29)

著者 :
  • イースト・プレス
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本棚登録 : 48
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781650296

作品紹介・あらすじ

なぜ、発達障害は顕在化しないのか。少年事件は「二次障害」によって起こる。発達障害者と健常者の「脳」の違い。なぜ、彼らは「空気が読めない」のか。「キレやすい子ども」が増えた理由。「発達障害者支援法」は機能しているのか。元東京少年鑑別所法務教官が徹底追跡でつかんだ「具体的方策」。

感想・レビュー・書評

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  • 「早期発見」「早期介入」「早期療育」の弊害が明るみになった時代になって読むと、2010年あたり迄って本当にみんな早期発見こそが意味不明犯罪の阻止や発達障害児の明るい未来に繋がると信じていたんだなあと悲しくなるね。
    この著者は早い介入は必要だけど誤った介入はダメと書いているから良いんだけど、あんまりにも「早期発見」「早期介入」「早期療育」を連呼しているので誤解する人が再び増えやしないかと不安になる本だった。
    あと子供をメンタル科に連れて行きたがらない親が多いのは、精神科に連れて行っても療育に結びつかないし自分の子に合った療育がなかなか見つからないからです。抵抗があるというだけではありません。
    発達障害だという診断をすぐに下さない医師がいるのはヤブだからではなく、発達障害だと診断したが最後患者が一生障害者として生きていくことになるからです。また上に書いた内容と重複するけど発達障害だと分かって障害者雇用にスライドしたり周りに理解を求めても必ずしも良い展開にはならないからです。
    あと蛇足ですが発達障害者が発達障害の二次障害でメンタル科に行った場合、発達障害であるかどうかはあまり問題ではありませんし、発達障害という診断が無くても傷病手当は出ます。それこそ急性精神病とかいうソレ医学用語にあるんですかな病名でもね。

    2018.6.10.追記
    6月9日の夜に新幹線の中でノコギリ使って殺傷事件起こした男の子、定時制高校卒業後職業訓練校ってコースを歩んで職場で人間関係に悩んで無職になってた子らしいですね。これって早期発見早期介入された発達障害の事例なんじゃないの。定時制高校→職業訓練校って発達障害関連本に書いてある精神科医または就労移行支援センターの人によるすすめ就労コースじゃん。

  • 古いデータが頻繁に出てくるので、何故かなと思ったら、「おわりに」が終わった最後の最後に
    「本書は、二〇一〇年一一月に弊社より刊行された『大人たちはなぜ、子どもの殺意に気づかなかったか?』を再編集したものです」
    とありました…。

  • 「発達障害と少年犯罪 (新潮新書)」田淵俊彦"
    と同じタイトルだったので読んでみました。
    内容は少し前の情報なんだろうな、という事を前提にして読みました。
    センセーショナルだった事件の詳細が載っていましたが、結局「発達障害」はあまり関係ないのでは?と思ってしまう感じ。
    事件の内容について知る事ができたのは良かったと思います。

  • 面白かった。
    広汎性発達障害PDD に、自閉症、アスペルガー、特定不能の広汎性発達障害が含まれる。

    佐世保の少女や静岡タリウム母親毒殺、奈良エリート少年自宅放火の子供たちの行きにくさを感じた。こういうことだったのか。

  • 静岡タリウム少女が泣けました。母親は日々弱っていく自分に対して何を思っていたのか、父親がどういう思いで娘と向き合う決意をしたのか。

  • 発達障害(広汎性発達障害・アスペルがー・LD・ADHD等)についての早期発見・早期療養等、それから周囲の
    認識と助けが必要なのは、非常に同意します。
    そのために、犯罪の加害者が発達障害と関連する事例を
    ルポするのも一つの方法だとは思います。
    著者がある程度しつこく書いている、発達障害と
    犯罪の加害は直線的な関係は無いということも
    そのとおりだと思いますが。。。
    少し、ルポを実施するための、興味的な感心を
    無理やり起こしているような内容のような気がして
    気分が悪くなる本でした。
    発達障害の人がすべて(すべてではないと書いて
    ありますが)人に対して切れたりするのではなく
    そういう人に切れられるのも発達障害の人も
    多くそれは、多くの忍耐と、”石になるんだ”みたいな
    我慢をしている人(子)もいるんだ。
    なんとなく、そういう悩みや苦しみを持っている
    人に寄り添っていない内容のような感じがします。

  • 「発達障害は直接の原因ではない」とくりかえし書いてることが確認できてほっとした。
    そこはとにかくよかったのだけど、
    他の発達系のルポと比べれば、訴え感も魅力もなく、読む側に、私に響かなかった。

    発達障害は、情状酌量の要素ではない。
    刑罰に反映させるものではない。
    発達障害診断関係なく、疑わしきはコミュニケーション工夫しろよ、ということ、

    このあたり、この著者が本当に理解してるかどうかは、判断できなくて、
    事件概要は別として、
    内容の説得力がいまいちというか、
    うーん…なんか入り込めなかった。

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プロフィール

ジャーナリスト・ノンフィクション作家。日本発達障害システム学会員。地方局アナウンサーからブルームバーグL.P.でファイナンシャル・ニュース・デスクを務め、独立。著書『少年A矯正2500日全記録』(文春文庫)など。

草薙厚子の作品

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