「忖度」の構造 空気を読みすぎる部下、責任を取らない上司 (イースト新書)

著者 :
  • イースト・プレス
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本棚登録 : 32
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781650944

作品紹介・あらすじ

行政による許認可事業での総理大臣への「忖度」の有無が国会で議論されるなど、どこに原因があるのか究明の難しい社会問題が続発している。そこに共通するのは、「上」の人間の顔色をうかがう「下」の人間が、「上」の人間が指示していないことまで実行してしまうという構造的問題である。それを逆用する「上」の人間までいるからややこしい。ビジネスの世界でも、だれの指示なのかわからない仕事や、よかれと思ってしたことで責められる場面がよくあるのではないか。社会心理学の第一人者が、「日本型社会」に蔓延する病理を分析。

感想・レビュー・書評

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  • 忖度の問題がややこしくなるのは、忖度される側もする側もはっきりとそれを意識していないこと。下に仕える者が上位者の意向を忖度するのが当たり前になっている社会では、意向を匂わす側も、意向を汲み取る側も、ほぼ無自覚に動いている。自動的に動いているから客観的証拠が残らない。これが最大の問題となっている。察して動くことが有能とされる日本の社会において、忖度しなければ仕事が回らないといった面も理解しながら、本書では忖度の構造を明らかにする。いかにすれば忖度のややこしさに振り回されることなく生きて行けるのか。終章には確かな処方箋が示されている。

  • 忖度は良い方に働けば良い影響もある、というのはネガティブイメージしかなかったのでなるほどな、と。
    日本と欧米の文化の比較が分かりやすかった。

  • 昨今、いろんな事件で使われてきた「忖度」。事件のイメージが強いせいか、不正な言葉のように感じてきたが、良い方向に働くと「思いやり」とも取れることが述べられており、なるほどと感じた。
    アメリカと日本の学校教育における比較などは面白かった。
    全体的に、忖度を悪者扱いしないでくれーという主張だが、忖度にも世代間があるところが難しい。

  • 昨今の流行言葉「忖度」について書かれた本。

    だが、まあ、割と世に知られていることがさらさらっと海底ある印象。

    日本独特の雰囲気に関する以下、超有名作からの引用が多数あり、ある意味、学生の論文的な、パッチワーク的な内容だと思った。

    「甘えの構造」
    「失敗の本質」
    「空気の研究」

    まとめサイトのように、なんとなく雑学的に権威のある本からの知識を得たいのであれば、良いのかな。

    この筆者の本は、タイトルのキャッチーさに一番の極意がある気がする。特に内容が違っている訳でもないのだけれど。

  • 意外におもしろかった☆


    権力を持つ側が圧力をかけなくても、権力を恐れる側が自己規制したり、権力側に有利になるように物事を進めたりすること。これが「忖度」

    忖度の結果、まずい事態が生じたとしても、権力側が何かを依頼した事実はないため、言外の意図を勝手に汲み取って動いた側が悪いということになる。

    日本人は、察する力、コンテクスト度が高いため、このようなことが起こる。

  • 2017年の流行語大賞にも選ばれた「忖度」。他人の気持ちを推し量る、この日本ならではの行動について、心理学者が解き明かす。

    第一章 世の中を動かす「忖度」の正体
    第二章 「忖度」と日本人
    第三章 「忖度」に気づかない上司、「忖度」しないと怒る上司
    第四章 「忖度」できないくて困った部下、「忖度」しすぎて迷惑な部下
    第五章 「忖度」を利用する人々
    第六章 「忖度」社会を生きるための処方箋

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著者プロフィール

1955年生まれ。東京大学教育心理学科卒。東芝市場調査課勤務の後、東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。カルフォルニア大学各員研究員、大阪大学大学院助教授等を経て、現在、MP人間科学研究所代表。

「2020年 『面倒くさい人のトリセツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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