ゲイカップルに萌えたら迷惑ですか? ——聞きたい! けど聞けない! LGBTsのこと—— (イースト新書Q)

著者 :
  • イースト・プレス
3.64
  • (4)
  • (4)
  • (4)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 48
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781680248

作品紹介・あらすじ

最近とかく耳にする言葉、「LGBT」。性的マイノリティの総称として使われますが、「この言葉で呼ばれる人たちも人それぞれだよね」ということで、最近では「LGBTs」…LGBTさんたち、と呼ばれます。どこにでもいて、見た目でわかるとは限らない。そんなLGBTsのこと、マンガ・Q&A・年表・用語集など盛りだくさんでお届けします。LGBTsである・ないに関わらず、「人間同士の付き合い方」を改めて見つめられる1冊です。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  •  バランスをとることは本当にむつかしいのだなぁと思った。
     LGBTsという言葉に至るまでの歴史やそれに関わるさまざな言葉がきちんと説明されているのだが、情報量が多い。
     また、序盤は軽い読み物に見えるので、なおさらその情報量に驚いてしまう。

  • 対話形式でLGBTsについてのQ&Aに回答する形になっていて、身近に感じられ、大変わかりやすく書かれています。読んでいて「あくまで一個人として誠実につきあうこと」「LGBTsに対して、というのではなく、集団全体に対して配慮すること」が重要だな、ということを改めて認識できた気がします。

    歴史がマンガで紹介されているのも、わかりやすいですね。

  • 『百合のリアル』『同性愛は「病気」なの?』に引き続き、牧村さんの新書のレビューは三冊目です。

    ・LGBTsQ&A
    ・LGBTsという言葉の歴史紹介漫画&年表
    ・LGBTs用語集
    ・「LGBT」ってなんだろう?(「LGBT」という言葉をどう考えるか)
    新書でありながらこのような内容がまとまって一冊になっています。

    まず、単純に感じたこととして、便利ですね。「考えるための叩き台」として活用するには、過不足なくまとまっていて、非常に勝手がいい。
    最近StevenPetrow”lgbt etiquette”(http://stevenpetrow.com/gay-manners.html)を読んで話し合う勉強会に出席した時感じたことですが、Q&Aにしても何にしても、あくまで「問題意識を共有して話し合う叩き台」として活用すべきだと思います。こういう内容の本を読む際よくありがちなこととして、「このように書かれているのだからその通りだ」「こういうマナー(あるいはその元にある苦情、差別事件等)があるからどの人にもそうしなければいけないんだ」という感想を抱いてしまうというのがあります。それは単なる強迫観念でしかありません。「LGBTsの人たちと関わるのは面倒くさい」と避けたり、具体的な人間関係から排除したりする原因にもなってしまう危険なものです。牧村さんも、この本ではそうした強迫観念を抱かせないような気配りを出来る限り、最大限払っていますね。第1章のQ.19(p.124-131)なんかは特にその現れだと思います。

    その上で感じたことを申し上げると、改めてですが、「性のあり方でお互いが合意しあう」って思っている以上に難しいことですね。お互いがお互いを丸ごと人間として尊敬して、同じ土俵に立って、話し合っていくということ。これは、あらゆる社会問題のあらゆる場面で全くあるいはほとんど出来ていない(だからこそ社会問題になる)ことですが、こと性差別、性のあり方をめぐる社会問題に関しては本当に出来ていない。何より私自身が、なかなか出来ていない。
    「LGBT」という言葉が、日本にも広まり浸透し始めたと同時に、どこか現実から離れたところへ独り歩きし始めてしまっているのが現状なのだと感じました。私自身、「LGBT」だとか「セクシャルマイノリティ」だとか「性差別」だとかに問題を感じて勉強している身でありながら、現状認識が甘いところがあったと思います。だからこそ、言葉の紹介だけでなく言葉の歴史も知らなければいけない。無論、言葉の歴史を知るということは、その言葉を使ってきた人達に目を向ける、その言葉に生きた人達の歩んだ歴史に学ぶということですが、その押さえるべき大事な、基本的な部分をこの本で教えられたように思います。

    「肝心なのは、社会にある性差別を、誰もが自分のこととして向き合えるかどうかです。「つらいのはLGBTsだけじゃないんだから我慢しろ!」とか「男性だって差別されてるぞ!」みたいな、「どっちが弱者でしょう合戦」をするよりも、「どうしたらよくなっていくかな」って、誰もが自分事として考えられたらいいなって、私は思っています。」(p.218)

    これは私自身の実感にもぴったりくる言葉ですね。性差別やLGBTsに関する勉強会に参加したり、私自身そういう会を立ち上げたりしている身としては、どうしても周囲に対して「性差別を問う」というアクションに非常に後ろ向きな感じを受けてしまう。どこかLGBTsに限らず「性」の問題全般をタブーにしてしまう雰囲気だとか、そういう会に参加したら周りから変な目で見られるのではないかと恐れられたりとか、初めから「自分とは関係ない」とシャットアウトされたりとか……。確かに悲しい気分にはなります。しかし私の方も私の方で、性差別に向き合い勉強している者として問題意識を握りしめてしまっているところがあって、「どうせ分かり合えないのならこれ以上は無意味かもしれない」とお互いが通じていく道を自分で遮っているという感じがします。真面目に議論する体で結局「どっちが弱者でしょう合戦」に簡単に嵌ってしまっているところがあるという感じがします。

    お互い「性のあり方はバラバラ」という事実を受け止めつつ、でも「人間ということでは一緒」ということで通じ合っていく関係をどう具体的な生活現場で実現していけるか、そのために日々の事柄においてどういう形の合意形成が望ましいのか、しつこくしつこく、考えていきたいと思います。

  • 軽いノリで書いてますが、内容は濃いです。
    歴史の部分をマンガで表現して読みやすくしてあるのもとてもよいです。
    言葉だけ広まってきた感があるのを、きっちりと最新の情報で解説してます。
    良書です。

全4件中 1 - 4件を表示

ゲイカップルに萌えたら迷惑ですか? ——聞きたい! けど聞けない! LGBTsのこと—— (イースト新書Q)のその他の作品

牧村朝子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮下 奈都
夏目漱石
村田 沙耶香
米澤 穂信
J・モーティマー...
東小雪+増原裕子
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする