殺すテクニック

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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781701936

作品紹介・あらすじ

戦場やテロの現場のリアル、その中で実践されてきた"人の殺し方、傷つけ方"そして"その救命と回復の医療"の実際を「軍創」…戦場での負傷をメインに据え、百数十点に及ぶ写真と図を用いて詳述する。

感想・レビュー・書評

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  •  “殺すテクニック”が最も求められる場所――。 それは、戦場である。

     タイトルは物騒だが、その内容は一言で表すなら「“戦争”の世界史」だ。そして技術と医療の世界史でもある。
     古代から、人は様々な理由で殺し合った。集団で殺し合う戦争は、金銭を、資源を、物資を、環境を、人員を、そして一人一人の精神まで消費する、言わば最悪で最大の“消費行為”である。
     だが、必要悪というべきか、戦争によって発展する要素もある。それが“技術”と“医療”だ。
     自軍の損害を可能な限り抑えつつ相手に勝利するため、または彼我の戦力差を補うためにより強い武器を求め、それが技術の発展に繋がった。
     負傷した人々を生かす方法を求め、試行錯誤と切磋琢磨の繰り返しの結果、それが医療の発展に繋がった。特に“戦場”という、最悪な環境で絶望的に物資が不足している状況での医療行為は、そのまま被災直後に求められる《災害医療》の参考になると思う。
     その場だけでなく戦後まで引きずる、心身に与えられる戦傷の悲惨さと恐ろしさは昔も今も変わらない。だからこそ、戦争を忌避し、戦争反対を訴え続けなければならない。または戦争行為・戦闘行為に代わる争いの解消法を見つける必要がある。

     2015年は戦後70年目であることから、戦争にまつわる色々な企画や特集が組まれることだろう。誤字や内容の重複等、全体としてまとまりがやや悪いと感じるかもしれないが、“戦争”を知る上でこの本は格好のテキストになるはずだ。

  • タイトルがいまいち不明瞭だが、過去から現在に至る銃火器の変遷、それに伴う医療技術の変遷を歴史の順を追って紹介する良書。若干繰り返しの記述が多いが、前に書かれたことを忘れがちな自分のような人間には丁度いい。

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