東川スタイル―人口8000人のまちが共創する未来の価値基準 (まちづくりトラベルガイド)

制作 : 玉村 雅敏  小島 敏明 
  • 産学社
3.74
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本棚登録 : 152
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784782534328

作品紹介・あらすじ

『このまちの”ふつう”は、ふつうではない』
だから未来の社会を感じることができる。人口減少時代に定住者が増えるまち、北海道・東川町にみる、これからの「まち・ひと・しごと」ー未来へ”思考の旅”をする「まちづくりトラベルガイド」

感想・レビュー・書評

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  • 自然豊かで、海外を思わせる街並み。
    それを作っている行政の姿勢。予算がない、前例がない、他でやってないの「3つの“ない”はない」という。行政が主体的に取り組めば、そこに暮らす住民もついてくるし、共感した人々が集まってくる。そうして東川スタイルというものができていく。

    ここに暮らす人、どの人もこの町が好きで、町のために働いて暮らしているという感じ。一度訪れてみたいと思う。けれど、仕事と生活を切り離して楽しみたいタイプの人間なので、暮らすのは難しいかなと思ったり。

  • 2021.55

    ・ライフの中にワークがある。
    ・スタイルとして確立してる。
    ・長い目線で、ながされず、自分の理想やテーマを探究できる人が集う。

  • この本を読むと、とにかく東川町に行きたくなる。
    そこには自分らしく生きている人たちがたくさんいて、半数以上が移住者みたいだ。行くことで、自分らしさとはなにかについて自分自身を見つめてみたい。
    また、東川の文化や価値観に触れると、「拡張」よりも「収斂」「洗練」という言葉がしっくりくる。その土地・環境の強みを生かした文化・風土を形成している。それはデンマークなどの北欧にも共通した考え方であり、領地を拡大して吸収するのではなく、自国の強み・良さをちゃんと見つめたうえでいかしていく、内なるパワーを感じる。
    人もほんとうは外ばかり見るのではなく、内を見なければいけないと思わせる、そんな本。

  • 北海道にある東川町の魅力を現地の人の取材やグラビアなどで余すことなく紹介したガイドブック。

    大自然と共存し、地下水を活かしたうどんやパンといった食べ物や木を使った家具など都会にはない魅力があると感じました。
    グラビアが多く東川町の魅力を存分に感じることができました。
    仕事と生活が一体となった暮らしが浸透しており、子どもと一緒に職場に居たりなど現代社会で問題となっていることへのハードルの低さが移住者を集めている一因ではないかと感じました。
    また、現地での生産物を地産地消していることや定休日を設けないお店や営業スタイルなど妥協なきものを提供する姿勢も感じました。
    写真の町として発展させようと約30年前にスタートし、今では写真甲子園が開催されたりと自治体の努力も感じました。
    そのなかでも町外から株主を募る取り組みはかなり興味深いものでした。

    財政難で消滅する都市がある中で他の例を見ない柔軟性がありながらも地域にあるものを活かして自治体と地域コミュニティが一体となってそれぞれのライフスタイルを叶えていく姿は21世紀型の地方創生のひとつであると感じました。

  • 本書ではじめて東川という町を知ったのですが、すごく惹かれました。ぜひ行ってみたいし、住んでみたくなりました。

  • 読みやすく、東川入門に適した一冊

  • 地方の過疎化が進んでいる現代にあって、定住者がじわじわと増加している人口8000人の町、東川町。国道、鉄道、上水道がない普通の田舎だったこの町が人を惹きつける場所に変貌していった経緯と、そこに暮らす人々のライフスタイルがまとめられている。
    「写真の町」の宣言に続き、次々に魅力的な町を作り上げるための企画をたちあげる行政の意識がまず凄いと思った。好循環に入ると町民の意識も高くなり、町に惹かれて新たな定住者も増える。こんな町に住んでみたい、と思わせる内容だった。写真も綺麗。

  • 鉄道、国道、上水なし!

  • 私は、台湾にて東川町観光案内所を経営している。北海道で特異な東川町。その秘密が本になってしまった。うまく説明できなかったことが、やっと皆さんに説明できる。なぜ民間会社に観光案内所を委託しているのか。残念ながらこれには言及されていない。それほど特殊なことではないのである、この町では。地域活性化、インバウンド等。実に様々な観点で説明している良書である。ぜひご一読を。

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著者プロフィール

慶應義塾大学総合政策学部卒業。同大学院政策・メディア研究科博士課程、千葉商科大学政策情報学部助教授等を経て慶應義塾大学総合政策学部教授。博士(政策・メディア)。
新潟市政策改革本部アドバイザー、横須賀市政策研究専門委員、内閣官房地域活性化伝道師、天草市・鈴鹿市・市原市・氷見市・長島町などのアドバイザーを兼務。専門分野はソーシャルマーケティング、公共経営など。
主な著書に『東川スタイル―人口8000人のまちが共創する未来の価値基準』(産学社・編著、2016年)、『ソーシャルインパクト―価値共創(CSV)が企業・ビジネス・働き方を変える』(産学社・編著、2014年)、
『地域を変えるミュージアム―未来を育む場のデザイン』(英治出版・編著、2013年)、『社会イノベーションの科学―政策マーケティング・SROI・討論型世論調査』(勁草書房・編著、2014年)、『住民幸福度に基づく都市の実力評価』(時事通信社・共著、2012年)など

「2016年 『ソーシャルパワーの時代 「つながりのチカラ」が革新する企業と地域の価値共創(CSV)戦略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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