新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)

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  • 産業図書
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レビュー : 56
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784782802113

作品紹介・あらすじ

論理トレーニングは進化している。多くの問題を新しくしてヴァージョン・アップ。楽しみながら挑戦すれば確実に論理力が身につく。

感想・レビュー・書評

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  • ビジネススキルとしての所謂「ロジカルシンキング」からは少し距離をおいた、より古典的な論理学に基づく思考力を身につけることを重点にした一冊。

    「ロジカルシンキング」はビジネスの企画・戦略の立案・プレゼンテーションを行うための実践的なスキルに関わるスキルであるのに対し、本書での「論理思考力」とは相手を論破するディベートに関わるスキルであるように感じた。

    前者は広い視野で自分の考え方を構造的に整理するスキル、後者はより局所的な話題に関する自分の主張(文章)が矛盾なく成立しているかを判断するスキル、と言えばよいだろうか。

    もちろん、「ロジカルシンキング」も本書で扱われている論理学にの考え方が根底にあることは間違いない。

    より実践的な「ロジカルシンキング」に(一般的なビジネスパーソンは)目がいきがちだが、本書にような”基本”に立ち返ってみるのもよいかもしれない。

    特に前半の「接続の論理」は、文章作成に有用なトレーニングになる。

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    ・思考の筋道をそのまま表すのではない。思考の結果を、できる限り一貫した、飛躍の少ない、理解しやすい形で表現する。そこに、論理が働く。

    ・論理力とはコミュニケーションのための技術、それゆえ言語的能力のひとつであり、「読み書き」の力なのである、

    ・広い意味で「論理的」であるとは、さまざまな文や主張のまとまりが、たんに矛盾していないというだけでなく、一貫しており、有機的に組み立てられていることを意味している。

    ・論理とは言葉と言葉の関係をとらえる力である。だとすれば、そうした関係を示す言葉、主張と主張をつなぐ言葉を見直すことからはじめるべきだろう。

    ・論理にとって重要な接続関係は大きく分けて次の四つに分類できる。
     (1)解説 (2)根拠 (3)付加 (4)転換

  • 大学一年生(関西だと一回生って言うよね)用の演習形式の授業で、最初の課題として、この本の4章から10章までを読んで要約した。本を買う所から始めて100ページくらい読んでそれを要約。たしか期限は2週間とかだったかな。分かりやすい文章だったので救われたが、提出の日に夜を徹して書き上げたのを覚えている。
    それなりに一生懸命取り組んだ甲斐あって、ためになったと思う。「論理力」を身につけるにはまだまだ練習が必要ではあるけれど。
    レポートや論文を書くときにはまた読み返したい。

  • 読み応えあり。
    何度も読んで問題を解けば論理的思考力を鍛えられると思う。

  • 2017年、2018年4月~6月、「“新入生のための”最初に読む本(学習・思考・情報探索)」にて展示。

    【展示紹介文】
    みなさんが数学で学んできた「論理」を,実践の場で「論理的に考える」ことに結びつけてくれる本。
    言語的説明が論理的だとかそうじゃないとか言うとき,判断の根拠になるルールは何なのか,練習問題を解きつつ学ぶことができます。

    ▼名古屋大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    http://nagoya-m-opac.nul.nagoya-u.ac.jp/webopac/WB01690157

  • 推薦教員:八木直也先生

  • 形式論理ばかり勉強しているとこのような日常言語の論理と形式論理のつながりに対する敏感さを失ってしまうところがある。
    本書は日常言語に対する敏感さを取り戻すために非常に役立つと感じられた。

  • たまにはこういうトレーニングをしておかないと。

  • ロジカルシンキングを真に習得するには、
    方法論などを座学で身につけるだけではなく
    演習を行うべきだ、と考えていたがこの本はまさにうってつけ。
    もちろん、演習をとばして読み進めることもできるがなるべくならひとつひとつの演習にしっかりと向き合いたい。

  • 最初は日本語を外国語として学びなおすというスタンスで、接続詞の意味などを事細かく書いている。中段は演繹推理を中心に、否定、条件などとからめて、連言、選言、存在文、全称文、ドモルガンの定理、順・逆・裏・対偶などについて、こまかく書いてある。とくに条件連鎖と演繹のところが難解で、パズルめいている。さいごの立論→批判→異論のところは、論文を書く場合にたいへん役立つと思う。読書感想文で、うめグサを書くクセをつけたり、「優等生」の答案を作成することをもとめる作文教育の弊害については、同感だ。ほんとうにやめてほしい。

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プロフィール

1954年生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。現在、東京大学教授。専攻は、哲学。おもな著書に、『論理学』(東大出版会)、『心と他者』(勁草書房→中公文庫)、『哲学・航海日誌』(春秋社→中公文庫)、『ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む』(哲学書房→ちくま学芸文庫)、『哲学の謎』『無限論の教室』(講談社現代新書)、『論理トレーニング』(産業図書)、『語りえぬものを語る』(講談社)、『大森荘藏』(講談社学術文庫)など多数。近刊のエッセイ『哲学な日々』(講談社)も好評を博している、日本の代表する人気哲学者。

「2016年 『心という難問 空間・身体・意味』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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