MELOPHOBIA

著者 :
  • 思潮社
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レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784783721826

作品紹介・あらすじ

顔を覆いたくなるような愚劣さと陰惨さを通り抜けたあとで、どの悪意がこれほど優しく抱きしめにかかるのか。問いにはいつも答えがない-著者渾身の第一詩集。

感想・レビュー・書評

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  • かれこれ10年前になろうか朝日新聞の文化欄、大きく紙面を割いてとある詩集の紹介があった。《戦時下の生活》という詩がたぶん全文掲載されてあった。詩を読むのがヘタな私が瞬間に捕われた。すぐにその詩集を手に入れた。黄色い表紙、危険信号の色。どこか能天気でキレギレに危うい。『びんかんな右の耳に「あそびにいこうよ」穴のあいた左の耳に「しんでほしいよ」』 無用な他者を高潔につっぱねる 『助けに来るな この不幸はわたしのもの』 アタマではわからぬ言葉の断片もハラワタが勝手に感知した。衝撃だった。
    数年後、この詩人の自死を知る。

    腑に落ちてしまった。遣る瀬無くて封印した詩集、でも絶対に手放すことのできなかった詩集を再び開いて、やっぱりわからない。わからないのにわかってしまうフシギ。「自分が必要とした言葉を他人も必要としていると根拠もなく信じること。それ以外に私は他人との関係をもう想像することもできないぐらい友達がいない」どうして信じ切ってくれなかったのか。私はもっともっとあなたの言葉を必要としたのに。しかし、こういう完結の仕方しかなかったことをどこか肯いてしまう私はイヤラシイ。

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