ロンメル進軍: リチャ-ド・ブロ-ティガン詩集

  • 思潮社
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本棚登録 : 106
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784783724223

感想・レビュー・書評

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  • 詩歌

  • ブローティガンの詩はどこか哀愁があってよい。とんとん相撲はなんなんだろう?(笑)

  • この短さ、俳句だな。
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    「きみがぼくのために死ぬなら/ぼくはきみのために死のう//ぼくたちの墓は/コインランドリーに服を持っていく/恋人たちみたいに見えるだろう//洗剤を持ってきてくれないかい/ぼくが漂白剤を持っていくからさ」(ロメオとジュリエット)
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    「ああ、数えきれぬほどたくさんの/足算と引算の結果として/わたしたちはこの言葉を呟くのである」(馬鹿だねえ)
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    「そうだな/そういうのが人生かもな」(死につつあるきみが最後に思いうかべるのが溶けたアイスクリームだとしたら)
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    「女の子には詩が必要なんだ/彼女のために書かれた詩が/だから我々は書かねばならない/世界をひっくりかえし/どろどろの混沌しか残らなくても」(女の子には詩が必要なんだ)
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    「なにもかもが完璧なような気がしたので/ぼくたちは車を止め/そして外へ出た/風が優しくきみの髪をなぶっていく/こんなにも単純なことだったのだ/ぼくは向き直り/きみにいま話しはじめる」(なにもかもが完璧なような気がしたので)
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    「その日の午後/一杯やっていて/とつぜん/気づいた/昼間が長くなってきたのである」(1月17日)

  • ら・ぶかにすと で購入。
    読んだことのある詩もいくつかある、高橋源一郎訳の詩集。
    訳は好きなのだけれど、装画があまり好きじゃない。
    カラーイラストが特に意味が分からなくて、「トントン大相撲セット」とかもうぶち壊し……。
    本文印刷の方はズレやにじみが味になっている。

    特に好きな詩は

    ロメオとジュリエット
    冬は正味6.75オンス
    友なる電球
    ただそれだけのことだよ
    馬鹿だねえ
    女の子には詩が必要なんだ
    なにもかもが完璧な気がしたので
    1969年、4月7日
    脅えた蟻がこわごわきみの様子を窺っている
    動詞の過去形のチャンピオン
    哀れな朝の光よ、きみは夜明けを待ちたくなかったのだ
    ついにぼくときみは

    タイトルだけ羅列したらひとつの詩のようになった。
    フォークソングのよう。

  • きゅきゅーんという強烈なものは感じられなかったのだけど,
    根気よく読みたい作家だと思いました。
    このブローディガンという人に興味津々。
    一体、どんな人がこんな文章を書くのだろう。
    日常のほんの見落としてしまいそうな自分の頭の中を、限りなく微妙に切り抜いて詩にしちゃう。
    かっこいい。

  • 切なさが漂う一冊

  • 詩集でございます。シュールなものあり、ロマンティックなものあり、笑えるものありでおなかいっぱい。訳は高橋源一郎であら、一粒で二度おいしいわ。江国香織も好きなんだとか。

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著者プロフィール

作家、詩人。1935年、ワシントン州タコマ生まれ。56年、ジャック・ケルアック、アレン・ギンズバーグらビート・ジェネレーションの集うサンフランシスコへ。67年に小説『アメリカの鱒釣り』を刊行、世界的ベストセラーとなる。主な著作に『西瓜糖の日々』『ビッグ・サーの南軍将軍』など。風変わりで諧謔に富んだ作風は世界中の若者たちの想像力をかき立てた。84年、ピストル自殺。

「2023年 『ここに素敵なものがある』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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