ネルーダ詩集 (海外詩文庫)

制作 : Pablo Neruda  田村 さと子 
  • 思潮社 (2004年8月1日発売)
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  • レビュー :7
  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784783725138

ネルーダ詩集 (海外詩文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、2階開架 請求記号:908.1//Ka21//14

  • パブロ・ネルーダは、106年前の1904年7月12日にチリで生まれた詩人。

    彼の存在は、五木寛之の長編小説『戒厳令の夜』(1976年刊行、1980年には同名で映画化)の中に、「3人の偉大なパブロ」がいる、それはスペインの画家のパブロ・ピカソと、チリのノーベル賞詩人のパブロ・ネルーダと、そしてスペインの20世紀最大のチェリストのパブロ・カザルスであり、奇しくも3人とも同じ1973年に亡くなっている云々、と言及されているのを読んではじめて知りました。

    ピカソが一般的にもっとも有名ですが、私自身も好きで絵画を見るだけでなく人となりを知るため伝記なども読みましたが、あとの2人についてはまったくといっていいほど無知でした。

    カザルスについては、バッハの『ブランデンブルク協奏曲』や『無伴奏チェロ組曲』など何枚かのアルバムを聞いて、チェロといえばヨー・ヨー・マしか知らなかった私をまったく違った新鮮な音の世界にいざなってもらいました。

    そしてネルーダのこの詩集は、今までいろんなスタイルの様々な詩に出会ってきましたが、まったく異質なものを感じました。何が違うかというと、言葉の質というか様相が、全然異なるのです。

    言葉の重みといってもいいと思います。言葉の真の意味するところ、まさに言葉の本来の姿そのものがここにはあるという感じを、ヒシヒシと、ズンズン、心に響いて身体で感じるのです。

    かたちとしては、比喩や暗喩を駆使して書かれた詩句なのですが、凡俗な他の誰がやっても不可能な、痛烈きわまりない一刀両断的な対象の解析という感じで、そのことで言い当てられた対象そのものがグラグラと音を立てて揺らぐようで、その影響力あるいは批判力は絶大なものを感じさせます。

    まさに、言葉は武器であるということを目の当たりにして証明してくれているようでもあります。

    1934年30歳のとき、スペインに外交官として赴任しスペイン内戦を目撃するやいなやすぐに人民戦線と共和国を支援した彼は、チリにあっても世界最初の民主的に誕生した社会主義政権の伴走者だったわけで、そういう実際の真実を見る眼が創作した言葉が、中途半端な単なる比喩にとどまるはずはありません。

    詩の持つとてつもない偉大なちからを感じさせるパブロ・ネルーダですが、少し質的な違いはありますが、いま唐突に、谷川雁の詩に似ていると思ったりしました。

  • 浦野所有。
    →10/05/23 南井レンタル →10/06/20返却
    →10/06/20 富安さんレンタル →11/08/21返却

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    1971年にノーベル文学賞を受賞したパブロ・ネルーダの詩集です。
    だいたい予想はしてましたが、ここまで重苦しい作風だったとは。

    キーワードは、血、死、悲嘆、苦しみ、ナイフ、匕首(あいくち)…。とにかく血がいろんなところで出てきます。

    名作といわれる「マチュ・ピチュ山頂」はいいです。インカの遺跡マチュピチュを訪れたネルーダが、重なり合う石に、インカの奴隷を自由にしてやってくれと呼びかける内容です。

    「貧乏へのオード」もおもしろいですね。巻末の解説によると、発表当時、「ネルーダのオード(抒情詩の一形式)は、あまりにも身近すぎる物事をテーマにしているから品がない」と酷評されたとか。

    あとは、ノーベル賞受賞のエピソードを盛り込んだ「その日から」もいいです。


    <詩集『第三の住処』所収「そのわけをはなそう」から>
    きみたちは訊ねるだろう
    あなたの詩は なぜ 夢や葉っぱや
    故国の雄大な火山をうたわないのか と

    きて見てくれ 通りを流れている血を
    きて見てくれ
    通りを流れている血を
    きて見てくれ 通りを流れている
    血を

  • 情熱的で活力に満ち溢れる詩。
    元気と勇気を与えてくれるネルーダの愛すべき詩集。

    凹んでる時、欝気味なときの特効薬ですね。

  • なんか泣けて泣けて仕方ない本
    「そのわけをはなそう」という詩が好きというか一番心に引っかかる
    読むたびにペンは剣よりも強いって信じてたのかなと思う
    そして私もほんの少しだけそれを信じてる

  • チリの国民的詩人パブロ・ネルーダの詩集

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