雨は降るがままにせよ

  • 思潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784783727491

作品紹介・あらすじ

アメリカでの不毛な生活を脱し、タンジールへやって来たダイアーと、モロッコ人タミ、レズビアンのユーニスらはいかなる運命に翻弄されたか。人間存在の言い知れぬ不安と恐怖、闇の中を手探りで進むように一寸先に待ちうけるどんでん返し、読む度ごとに発見がある伏線につぐ伏線。メイラー、カポーティと並ぶ第二次大戦後を代表する作家であり、スタイン、オーデンらと邂逅し、テネシー・ウィリアムズ、カポーティ、ブライオン・ガイシン、バロウズ、ケルアック、ティモシー・リアリーらから敬愛され、ジェインの夫であった、あのポール・ボウルズの傑作長篇。

感想・レビュー・書評

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  • とにかく不穏。生きる必然性、生きている実感を失った若者の、自分探しの物語。

    回収されない膨大なサブストーリーと不条理な展開。ドラッグで思考や視界が歪む感覚の追体験。

    これが1952年なのか〜。豊かになった社会の若者は多かれ少なかれ、このような「生きる」ことへの欠損感を抱えて生きるのだろう。70年近くたっても、感覚はほとんど変わってない。小袋成彬の Day dreaming in guam という曲が思い浮かんだ。

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