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- Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
- / ISBN・EAN: 9784783732235
感想・レビュー・書評
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「詩の波 詩の岸辺」
(2011年1月―松浦寿輝・毎日新聞2011年1月26日夕刊)
自分にとって本当に大事なことを語ろうとするとき、
人は決まって口ごもる。
気の利いた比喩や小洒落たレトリックが散(ママ)りばめられていたり、
心地良い緩急のリズムに乗って言葉が並んでいたり、
起承転結の隙のない構成で見事にフィニッシュがきまっていたり――
そういう詩を書くのはたしかに才能の証しだし、
それを読むのも快い体験だ。
だが、本当に切実な何かを語ろうとする詩人の表現が、
そうした滑らかでわかり易い作品に結実することはありえない。
というわけで、購入して読んでいます。
1日 1個、読んでいます。
1日1錠のサプリのようなものです。
用量を超えて、1日に3錠も4錠も、
それどころか、袋ごと全部、飲んだからといって、
サプリは効くものではありません。
一定の量を少しずつ服用するのが基本です。
詩人の文章は、ちょっと、そんな感じです。
速読ばかりがもてはやされる妙な世の中、
詩を読むのは、なんという贅沢だろうか。
※読みました。読んだというのは、次に読むまでの、いっときの休止符。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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