日本現代美術とマルセル・デュシャン

  • 思文閣出版 (2021年4月9日発売)
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本 ・本 (348ページ) / ISBN・EAN: 9784784220113

作品紹介・あらすじ

なぜこれほどまでに、日本はデュシャンを好んできたのか。

本書は、1920年代から80年代における日本の美術界および文化批評の場でのデュシャン受容の様態を確認し、日本の前衛美術や批評言語がどのように自らの方向性を見出してきたかを分析・考察する。「芸術家」としてのデュシャン理解の多様性と揺らぎを、キュビスム、ダダ、シュルレアリスムを辿りながら確認し、「反芸術家」としてのデュシャン像が、瀧口修造や東野芳明の言説を介して日本現代美術に与えた影響の本質を抉り出し、「超芸術家」としてのデュシャンが、無限のテクストを産出しつつ、いかに"日本的なるもの"へと帰着していくかを浮き彫りにする。実物が眼前にないままに、その影だけを追いながら作品と言説が積み上がる日本のデュシャン受容の様相は、西洋化と土着化とに分裂しながら突き進んだ日本現代美術の姿を映す鏡となる。

著者プロフィール

平芳幸浩
Yukihiro Hirayoshi
京都工芸繊維大学教授
一九六七年、大阪府生まれ。
美術史研究者。
京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。
専門は近現代美術。
著書に、『日本現代美術とマルセル・デュシャン』(思文閣出版、二〇二一年)、『マルセル・デュシャンとは何か』(河出書房新社、二〇一八年)など。

「2023年 『寺山修司の遺産 21世紀のいま読み直す』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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