カバー、おかけしますか?―本屋さんのブックカバー集

制作 : 出版ニュース社  書皮友好協会 
  • 出版ニュース社
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本棚登録 : 181
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (151ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784785201159

感想・レビュー・書評

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  • 一冊丸ごとブックカバーの本。
    ところが、読んでいてとても楽しい。
    本当に、どうして私はこういう本が好きなんだろう。
    「世界の美しい本」のレビューにも載せたが、「蔵書表」なんていまだにこの眼で見たいと思っている。「それがどうした」というものに、たまらなく心惹かれるのだ。

    目次の次に6人の寄稿があり、ブックカバーへの愛をこれでもかと語る。
    そのメンツがまた面白くて「書皮友好会」の会員さんたち。
    残り(って、本の大半だけど)の部分がブックカバーたち。
    美しく、面白く、カッコよく、モダンアートあり古式ゆかしい文様あり。
    「書皮」という言葉が耳慣れないけど、広辞苑にも「本の表紙」として記載されているらしい。

    書店カバー大好きな人が集まってはじまった友好会は、全国大会と称して年に一度集まり、お気に入りの書皮をお披露目しあうという。
    その後全員の人気投票で一位となったものが「書皮大賞」。
    地元書店の書皮の一位は「地方賞」。
    称えたい賞には「特別賞」を差し上げている。
    本書が2004年のもので、この時点で21回目になるらしい。
    そのうちの20枚の大賞作品が紹介されている。
    後は「著名人のひと言」「動物イラスト」「建物」などジャンル別の作品がいっぱい。
    「地図」では「さわや書店」のカバーが登場している。これはいいわ。
    書店のある地元商店街の地図がカバーになっている。
    大賞作品はアートなものが多いが、地方の本屋さんはご当地愛を出しているのがとてもいい。

    ブックカバーなんて要らないという人も当然いることだろう。
    よけいなお世話だ、ごみを増やすな。
    それでも決して消滅しないのは、日本人の気質にマッチするものがあるのかも。
    例えば電車の中で、出先で。
    読書したいけど、タイトルを見られると心のうちを覗かれるようで少々恥ずかしい。
    でもお気に入りの書店のカバーだったら「嫌、見ないで!」が「見てもよろしくてよ」に変わる。何より、鞄の中でも本が傷まないしね。

    ブックカバーをかけるのは日本独特の習慣らしい。
    「この星の忘れられない本屋の話」で、それに関する発見があった。
    本を買う場面がいくつも登場して、そのたびに店員はいきなり袋に入れている。
    「カバーおかけしますか?」なんてフレーズはついぞ無く妙に物足りない気分だった。
    店員さんの声かけから「はい、お願いします」と答えて、流れるような一連の作業の後「ありがとうございました」までのささやかな時間。あれがとても好きだ。

    誤解しないでいただきたいのは、書皮友好会はコレクターの集まりではないということ。
    「本が好き・本屋が好き・本のカバーも好き」という本好きさんたちだという。
    そういう割には、蒐集の仕方と保存の仕方が載っているのが笑える。

    たくさんのカバーたちを、どうぞゆっくりご覧くださいな。
    皆さんと同じ、本好きさんたちが考え出したものなのは確かだから。

    • 夜型さん
      愛が炸裂してますね!
      愛が炸裂してますね!
      2020/07/28
    • nejidonさん
      夜型さん、おはようございます(^^♪
      ふふ、炸裂してしまいました・笑
      このところずっとそのような。。
      時たまカバーのみでなく袋もレシー...
      夜型さん、おはようございます(^^♪
      ふふ、炸裂してしまいました・笑
      このところずっとそのような。。
      時たまカバーのみでなく袋もレシートも全てお店独自のデザインのものに出会います。
      嬉しくてね、ずっと保存しています。
      まさに「それがどうした」ですが、手に入れたときの喜びはずっと残ります。
      古書店は包装紙なんですよね。そちらも意外に凝ったものがありますよ。
      2020/07/29
  • 主に新刊書店や古書店の様々なデザインのブックカバーを紹介。
    ・寄稿エッセイ 6作
    ・書皮友好協会で選んだ歴代の書皮大賞作品
    ・ジャンル別作品・・・ご当地モノ・地図・著名人の一筆など
    ・書皮とは・歴史・役目・種類・蒐集・保存法
    ・作品索引有り
    ブックカバーを愛でる楽しさがいっぱい詰まった内容です。
    色数が少ないながらも凝った、本の背や表紙に合わせた微妙さ。
    その書店独特のデザイン、地方色・・・百貨店の書店でも。
    今は無き近所の書店のものまであって、残されていることに感涙。
    たかがブックカバー、されどブックカバー。
    それだけではありません。
    「カバー、おかけしますか?」「お願いします」
    これは、書店で紙の本を買う者に与えられた、特権でしょう。
    書店員が鮮やかな手つきでカバーを整えるのを眺め、ついでに、
    天候や本についての和やかな会話を交わす、楽しみの時間を
    ブックカバーが介してくれる、そんなことも感じました。

  • 全国各地、さまざまな書店のブックカバーを紹介している素晴らしいカタログのような一冊。
    私もブックカバー大好きです!
    戦前のレトロなものが多く、眺めているだけで幸せな気持ちになります。紙質まで想像してしまう。
    ブックカバーのデザインでは、単に可愛いとか格好いいとはひと味ちがう洒落たセンスが活きていると思う。
    ネコのイラストが多いのに妙に納得。本好きはけっこうネコ好きなのだ。
    個人的には近隣の地図がデザインされたブックカバーもたまらない。

  • 紙ってとっとくの大変だよなぁ
    懐かしいものもあり

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「紙ってとっとくの大変」
      私は外さない。ズッと付けたままにしています。。。
      「紙ってとっとくの大変」
      私は外さない。ズッと付けたままにしています。。。
      2014/04/22
  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/646319

  • ブックカバーにも色々あります
    最近はどうなんだろうか…??

  • 全国津々浦々に書店はあり、カバーもある。
    地方色豊かな、個性的なカバーも多く見ているだけで旅行気分になれる。

  • ブックカバー集。ほとんどがみたことないカバーです。一時、ブックカバーを作りたくて参考のために購入した本。文字は最初にあるだけで、あとは全部カバーの写真。

  • 【配置場所】特集コーナー【請求記号】024||S【資料ID】10501518

  • いろんなコレクターがいるんですね。

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