- Amazon.co.jp ・マンガ (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784785926052
感想・レビュー・書評
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惑星のさみだれ(ヤングキングコミックス)
著作者:水上悟志
発行者:少年画報社
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
世界を滅ぼす力を持った魔法使いと戦う超能力バトルマンガ。
MBS/TBS アニメズム:25時55分〜
放送開始日:2022年7月8日(金曜日開始)
BS11ほか:24時30分〜
放送開始日:2022年7月10日(日曜日公開)
公式サイト:https://hoshinosamidare.jp/
Twitter:https://twitter.com/AnimeSamidare?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
数年ぶりに再読
発売からかなり経っているのに、今読んでも面白いと思えるのだから素晴らしい
トカゲの姿をした騎士と協力して悪の魔法使いから姫を守り世界を救うというファンタジー色溢れる物語。だけれど、そこに込められた登場人物たちの想いが複雑に入り乱れ、そして読むこちらの感情を揺さぶるような遣り取りが頻繁になされる。単純なファンタジーで終わらない物語が展開される作品
1巻はまだ導入部のためか、伏線を各所に張りつつも普通に泥人形が襲ってきて、普通に戦う展開が続く
そういった後の展開を思えば大人しいとも思える展開の中で目立つのは主人公の夕日とヒロインのさみだれの在り方
息子を理不尽に失った哀しみから、誰も信じるなと縛るように教え続けた祖父の元で育った夕日。そんな彼は何もかもを斜めに見るし、ノイが示す地球の危機にも当初は耳を全く傾けようとしない
その姿勢が変わったのは泥人形も理不尽も全て打ち砕く強さを持ったさみだれに魅了されてから
さみだれはお伽噺的な物語であれば守られるはずのポジションでありながら圧倒的な強さを持つ。更には魔法使いが星を砕くのに使うビスケットハンマーを砕いた上で自分が地球を砕くと宣言する非常識さも併せ持つ
その異様さに夕日は呑まれ、少しずつ変わっていく様子が描かれる
ただ、第一巻では夕日はまださみだれに魅了されているだけ。だからか、さみだれの為に行動しようとするあまり、超能力を知った一般人を平然と殺そうとしてしまうほどの異常を見せる
いわば明確な自分を持たない状態
そんな彼が許せない筈の祖父の命が助かることを願うようになる一連の流れは秀逸だった
第8話では新しい騎士が登場。
驚異的な力を持つさみだれをいなした東雲、人質戦法をとった夕日を下の下と評したルド。この二人の登場によってさみだれと夕日に大きな変化が訪れ、様々な想いの始まりとなっていくと思うと感慨深い -
非常に評価に困る作品。というのも、私は一巻を読んだ時点でこれを手にとったことを激しく後悔した、痛いキャラばかりのつまらない漫画という印象だったのです。唐突に巻き込まれる地球存亡をかけた戦いを大きな疑問も葛藤ももたず受け入れてしまう浮世離れしたキャラクターたち、地球を砕くのは自分とか言っちゃうヒロインとそれに二つ返事で従う主人公、なんてうすら寒い漫画だ…。とにかくキャラ(主に主人公とヒロイン)に感情移入できなかった。特に序盤の主人公のキャラ設定がブレッブレで、騎士になってからの経験により徐々に性質が変化していく…という王道パターンを踏襲しようとしているのはわかるのですが、いちいち芝居がかっていて腹の底が見えないのです。そして非日常へ溶け込む過程が早すぎる。
とはいえ騎士が全員そろってからのそれぞれのキャラの掘り下げは秀逸でした。私は太郎花子回で一気にボルテージアップ、太陽とマイマクのあたりではページを開く手が止められなくなっていた。なんだこれ、大体少年漫画って最初のとっかかりが面白くて惹きこまれるのに後半のバトルがだるくてつまらないものだろ!?なんでこれは物語が進行すればするほど面白くなってんの!?と衝撃を受けたものです。
ラストバトルからVSさみだれ、そしてアニマとの再会…の流れは涙なしでは読めません。無駄な引き伸ばしをしないバトル展開や最初の目的であったさみだれの願いをちゃんと終盤で回収しまとめる手腕は素晴らしい。とはいえやはり1~3巻あたりの展開にはものすごく不満があるので星は-2です。 -
冷静に狂ってる主人公たちが良い。今までにないタイプ。
トカゲが一番まともだw
まだまだ謎が多くて、今後の展開が気になる!
らぶこめ大歓迎です、もっとやれ。 -
全巻読了。
「超能力で闘う漫画」ではあるが、純バトル漫画と言えるほど戦闘そのものを描くことに注力しておらず、かわりに物語や人物描写に力が入っている配分。
劇的な演出や迫力のあるコマ割りが上手く、こういった漫画にしては物語に捻りも効いているため、誰でも楽しめる普遍的なエンターテイメントに仕上がっている。
が、中身がありそうで実はそんなに無い話や、インスタントに泣けるだけの感動エピソードも多い。「いい話で泣かせようとしている」感じや、「こういうキャラがこういう事言うとかっこいいでしょ」という雰囲気だけのノリに薄ら寒くなることもしばしばあった。
とくに、物語の根幹となっているさみだれが地球を壊そうとする動機や、それに従おうとする夕日の動機がステレオタイプで、いまいち真剣さが伝わってこないのは致命的だと感じた。世界なんてクソだクソだと言いながら、二人とも全然辛そうに見えないし、なんだかんだで人生を普通に楽しんでいるように見えるので、どこまで本気なのかよくわからない。時々思い出したように辛そうなことをモノローグで語ったりするのだが、もっとなんか、世界ぶっ壊すほど辛いってそんな軽いものではないだろうと思ってしまう。
とはいえ、そんな風に簡単に地球を壊したくなってしまうのは、ひとえに彼らがまだ「子ども」であるからで、その幼稚さは物語上ちゃんと必要があって描かれている幼稚さであったことが終盤、主人公の夕日が「大人」になっていく過程でわかるので、作中でしっかり消化はされている。ただ、その段階までは「なんか主役二人が地球壊すとか言ってるけど理由も適当な感じだしよくわかんないな……」と眉をひそめて読んでしまうことになってしまう。そこがちょっと勿体ないような気もした。
単発的なエピソードはいまいち薄っぺらくて入り込めなかったが、それに比べて全編を通して物語の裏で語られていく「子どもと大人」というテーマは非常に秀逸。普遍的なテーマを、ありきたりではない視点で全巻通してじっくりと描いていてとても良かった。 -
人間と魔法生物とのタッグであるし
人類と侵略者(人類を滅ぼすもの)の戦い
そして騎士と姫の物語でもある
能力バトルの様々要素が入ってるにも関わらず
王道とちょっとズレてて、展開が読みにくい
味方キャラクターの強さは明らかに優劣があって強いやつは強い
でもみんなそれぞれ主人公との関係性に役割を持ってて死にキャラも少ないと思います。
10巻とまとまっててすぐ読める。
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最初のイジイジしたゆー君が昔の自分を見ているみたいで、読んでいて気持ちの良いモノではなかった。
ただ、全編通して読むと文句なしの星5作品です。 -
全10巻読了。
ん〜。ファンの多い作者の代表作のようなので読んでみた。全10巻というのも手を出しやすかったし。読んでみると少年ジャンプの人気作品のような、バトル系少年漫画のテンプレートと言っていいような展開。とはいえ主人公がややオトナな大学生という設定ほか、ジャンプにはなさそうな個性あふれる設定がファンの多さを感じさせる。
冷めた目線で見ればなんだそれと一笑に付してしまう設定のオンパレードだけど、それなりに読めてしまうのが作者の力なんだろうな。
シリアスな場面でもちょこちょこ挟まるコミカル要素も好みが分かれるところかもしれない。
ともあれ、たまにはちょいファンタジーなバトル漫画を読んでみたいな、という御仁にはコンパクトな全10巻というこちらの作品、悪くないのでは。
※ちょいファンタジーというのはドラゴンボールやワンピースのようながっつりファンタジーではなく、現実世界をベースに、現実離れした敵や能力が出てくるということでそう表現しました。ブリーチとか幽遊白書の序盤みたいな感じでしょうかね。ま、「大学生」と言ってる時点でこの説明蛇足か(^^;) -
スピリットサークルが面白かったので、遡って読んでみました。
現在2022年6月なので、来月には本作のアニメも始まります。
今から16年前の物語ということで、セカイ系の世代の作品ですね。
本作も1巻時点で、そういう空気を感じます。
セカイ系の背景には、核家族化の浸透による家族の解体があると思っていますが、男の子の心を壊したのが祖父、というところが少し変化球なのかなという印象です。
とはいえ、1巻でさっさとキリをつけたようなので、本作が語りたいのはその先の物語なのかな。
「愛すな」「愛されるな」何者にも成れない僕ら、内発性の欠けた子供。
如何にもという感じですね。
数年ぶりにセカイ系に触れる気がしますが、どういった物語として収束していくのか、また自分自身に蓄積した文脈でどのように読めるのか、楽しみです。 -
あぁ、懐かしい…。
花子と太郎;;